第39回日本分子生物学会年会市民公開講座「ゲノム編集は生命観を変えるか?」

この3日間、日本分子生物学会の年会に出席しました。自分のシンポジウムの発表や、ラボメンバーのポスター発表、その他、種々の情報交換も行いましたが、市民公開講座をオーガナイズしました。

昨年、中国でゲノム編集技術を用いて受精卵の遺伝子改変を行ったという論文が発表されたことをご存知の方もおられると思います。2012年以降、CRISPR/Cas9技術の応用が急速に広まる中、実は、2013-2013年に自分が日本分子生物学会理事長をしていた頃に、「ゲノム編集は世界を変える技術。その倫理的な側面について学会として議論をすべき」と思っていたのですが、種々忙殺されてできませんでした。今年の年会長の一條秀憲先生@東大薬学から仰せつかり、念願かなっての企画となりました。

登壇をお願いしたのは以下の方々です(ご発表順)。
●石野 良純(九州大学農学研究院 教授)
分子生物学者。1986年に大腸菌よりCRISPRを発見。
●斎藤 通紀(京都大学大学院医学研究科 教授)
幹細胞から生殖細胞を分化させることに成功。
●石井 哲也(北海道大学 安全衛生本部 教授)
生命倫理研究者。遺伝子組換え 作物、幹細胞研究、生殖補助医療、遺伝子治療などに関心がある。
●武藤 香織(東京大学医科学研究所 教授)
生命倫理研究者。とくに生殖補助医療や遺伝性疾患に関して、患者や被験者の立場からの問題を扱う。
モデレータ
◯瀬川 茂子(朝日新聞社科学医療部 記者)
防災、脳科学、幹細胞生物学などを専門とする。
最終日のすべてのセッションが終わった後でしたので、学会員の方でどのくらいご参加頂けるか、また金曜日の夕方に横浜まで足を伸ばして頂ける一般の方々がどのていどいらっしゃるか不安もありましたが、蓋を開けてみると300名くらいの会場が7割くらい埋まっていたでしょうか。盛会となってほっとしました。

石野先生のご発表では、1973年の遺伝子工学、1988年のPCRに続き、2012年のCRISPR/Cas9を用いたゲノム編集が、生命科学における第三の技術革命と位置づけられていました。また、taking-home messageとして、「これらの3つの技術革命は、すべて原核微生物の基礎研究に端を発しています。今後もきっと隠された宝が見つかることでしょう」と締めくくられました。

齋藤先生は、CRISPR/Cas9も利用して生殖細胞形成や初期発生の分子メカニズムを研究されています。倫理的課題はありつつも、よく議論して基礎研究を進めることが、将来の医学応用についても重要という立場で発表されました。

石井先生は広く生命倫理を専門とした研究をされていますが、ゲノム編集作物、家畜、人間が日本で作られるかと考えた場合、それぞれ△、☓、◯という見通しと話されました。外来遺伝子がない改変の場合でも、作物を作るのに用いられるよりも、家畜を創り出すことの方が人々は抵抗があるだろう。一方で、ゲノム編集によるヒト受精卵遺伝子改変については、昨年ワシントンで開催されたサミットで先天性の遺伝子疾患の予防という目的が、頻繁に取り上げらていたことを紹介されました。一方、日本は世界でも有数の不妊治療大国であることを考えると、遺伝子変異が原因の不妊の治療につかわれるだろうと述べられました。しかし、それで本当に良いのだろうかという問いかけも。

武藤先生は医療分野における生命倫理や患者の権利などについてがご専門。日本では厳密な法律が無いにも関わらず、指針が守られることによって、生命倫理的にグレーな部分が破綻せずに進んでいると話されました。例えば、胎児を守る法律はありますが、ヒト受精卵については指針において「生命の萌芽」としてリスペクトされなければならないとされています。また、ゲノム編集の応用としての受精卵の段階での病気の治療は、優生学的な側面があり、脆弱性を理由に排除されるべきではないのでは、ということにも触れられました。いずれにせよ、社会に開かれた議論が重要というお立場です。

その後、朝日新聞社の瀬川さんにモデレータをお願いしてパネル討論となりました。登壇者による意見交換の後、フロアからいくつかの質問が為されました。一つだけ取り上げるとすると、「宗教の問題はどのように関わるのかという視点が欠けていたのではないか」というご指摘があり、日本人の場合には、生命倫理を考える上で必ずしも宗教観をベースにしていない側面もありますが、確かに重要な観点です。最後は、「ゲノム編集は生命観を変えるか?」という質問へのそれぞれの意見を述べて終わりました。現場の研究者である石野先生や齋藤先生は、ゲノム編集技術が出てきたからといって自身の生命観が変わるとは考えられない、という立場でしたし、武藤先生は「モヤモヤした気持ちを暖めたい」との答え。石井先生もまだわからないというご意見でした。

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ゲノム編集についての市民を交えた議論については、本年、日本学術会議のシンポジウムや、サイエンスアゴラにおける企画などもありましたが、地道に議論を続けていくことが重要だと考えます。

【Togetherによるツイートまとめ】

【石井先生のNHK視点・論点】

【武藤先生のプロジェクト】

【週刊ダイヤモンド拙コラム】
新年に第3回目を執筆予定♬




# by osumi1128 | 2016-12-03 10:58 | 科学 コミュニケーション | Comments(0)

スミティーズ先生&前田先生来訪とゲノム編集市民公開講座

昨日、東北大学のアドバイザーとして年に1度、本学に来られるオリヴァー・スミティーズ先生が、奥様の前田信代先生とともにラボを訪問して下さいました。2014年には、東北大学サイエンス・エンジェルとのセミナーをセッティングしましたが、今回、ご帰仙(前田先生は仙台ご出身)のことを知ったのがかなり直前だったために、大きなイベントを組むことができなかったので、ごく内輪の会となりました。
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ちょうど明日からの分子生物学会の発表を控えているメンバーもいたので、リハーサルを兼ねたラボ・ミーティングを午前中に行い、昼食時には大隅ゼミに参加している学生さんのうちの数名も参加。スミティーズ先生や前田先生と直接お話する機会となりました。

ご夫妻は、一乃庵さんの「暖かくなるお弁当」に興味津々。「これ、どういう化学反応なのですか?」などとご質問されましたが、酸化カルシウムと水の反応のようです。

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たくさんご質問を頂きながらの進行だったので、遅れに遅れ、午後の発表に回った大学院生さんのポスター発表では、一番突っ込みを入れて頂くことができて何よりでした。
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スミティーズ先生は、マリオ・カペッキ先生、マーティン・エバンス先生とともに、2007年にノーベル生理学・医学賞を受賞されています。その受賞テーマは「マウスの胚性幹細胞を用いた、特定の遺伝子を改変する原理の発見」です。

Chen-Stationの解説記事:2007年ノーベル医学・生理学賞発表(題字ママ)

スミティーズ先生がいわゆる「ノックアウト・マウス」の原理を思いついたのは、1980年代の終わりの頃のようですが、その最初の論文発表は1995年の奥様との共著論文(PNASのTwo-author paper)で、高血圧マウスモデルの論文が1996年のものだと思います(やはりPNAS)。今回のラボ・セミナーの間も、ときどきお二人で「いや、これはこう考えたらいいんじゃない?」などのやりとりが垣間見られて、こうやって数々の受賞に繋がる研究が為されて来たのだなぁと感じました。そういう意味では、元大学院生だった奥様が、研究者としては対等でありつつも、ノーベル賞受賞者にならなかったのは、ES細胞との抱き合わせだったり、3名までという縛りもあるからですね……。

生の声は以下のノーベル財団サイトから聴くことができます。

時代は移り、今やノックアウト・マウスを作製するなら、「ゲノム編集」で行うことにより、ずっと効率化することが可能となりました。遺伝子工学の時代から倫理的な課題として挙げられていた「デザイナーズベビー」のようなことも、SFレベルではない状況になっています。

今週、金曜日に、第39回日本分子生物学会(一條秀憲年会長)の市民公開講座として、「ゲノム編集は生命観を変えるか?」を主催します。興味のある方はぜひ、パシフィコ横浜にお越し下さい。





# by osumi1128 | 2016-11-29 10:08 | 雑感 | Comments(0)

大人のための最先端理科第95回:源流は日本人研究者にあり! 4年で普及したゲノム編集

5週に1回担当させて頂いている週刊ダイヤモンドの連載コラム、本日より発売されている12月3日号に、ゲノム編集シリーズ第二弾を執筆しました♬

この記事の最後に記しましたが、ゲノム編集の最先端と、その生命倫理的な課題について、12月2日(金)に日本分子生物学会市民公開講座において専門家の間で議論します。一般公開されていますので、どなたでも参加可能です。

週刊ダイヤモンド記事で取り上げた、CRISPRの発見者、石野先生にもご登壇頂きます♬


開催日時

12月2日(金)18:15~20:15

会場

第18会場(パシフィコ横浜 会議センター 5階 「503」)

パネル討論者

石井 哲也(北海道大学 安全衛生本部 教授)
生命倫理研究者。遺伝子組換え 作物、幹細胞研究、生殖補助医療、遺伝子治療などに関心がある。

石野 良純(九州大学農学研究院 教授)
分子生物学者。1986年に大腸菌よりCRISPRを発見。

斎藤 通紀(京都大学大学院医学研究科 教授)
幹細胞から生殖細胞を分化させることに成功。

武藤 香織(東京大学医科学研究所 教授)
生命倫理研究者。とくに生殖補助医療や遺伝性疾患に関して、患者や被害者の立場からの問題を扱う。

モデレータ

瀬川 茂子(朝日新聞社科学医療部 記者)
防災、脳科学、幹細胞生物学などを専門とする。

企画

大隅 典子(東北大学大学院医学系研究科 教授)

# by osumi1128 | 2016-11-27 19:48 | サイエンス | Comments(0)

広瀬通りの銀杏並木

杜の都と呼ばれる仙台ですが、旧陸軍の基地が近かったため、第二次世界大戦時にとくに仙台駅から西側は甚大な被害を受けました。逆にそのために、戦後の復興時に主要な通りに広い歩道と街路樹が整備されました。なので、仙台は名所旧跡を訪ねるというよりも、街歩きそのものを楽しむのが良いと思っています。

定禅寺通りと青葉通りは欅ですが、広瀬通りは銀杏なので、この時期、黄金色に染まって美しい。駆け足で秋が通り過ぎ、この葉が落ちたら次は定禅寺通りから勾当台公園にかけてのイルミネーション「SENDAI光のページェント」が始まります。
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# by osumi1128 | 2016-11-26 16:35 | 雑感 | Comments(2)

サンフランシスコ旅の失敗談と「机、片付ける? 片付けない?」問題

サンディエゴで開催された北米神経科学大会には、最終日の午前中まで参加した後、サンフランシスコに移動した。

いわゆる「シャトル」的なフライトで、念のために予約するのに変更可能なチケットだったので、自動チェックイン機でチェックインの手続きをする際、早目の便に変えられないかと思ったが駄目だった。ちょっとフライトまで時間が長いなぁと思いつつ、ゲート近くで書類書きに没頭していたら、どうも待機していたゲートを間違えていたらしく、人々の気配を感じたのは、実は次の便に乗る方たちが搭乗口に並び始めたからだった。

……つまり、気づいたのは、乗る予定の飛行機がちょうど飛び立った後だった……。

大慌てでカウンターに駆け込み、30分くらい後の次の便にスタントバイして事なきを得た。やれやれ……。移動日だと思って少し気が抜けたのかもしれない。同じ3時代に2本も飛んでいると思わなかったのよね……。まぁ、蓋を開けてみると、次の便の座席の方が実は、前の方で座席が良かった、のたけど、良い子は真似してはいけませんww 空港に着いたら、まずは自分の予定の便がオンタイムか、ゲートはどこか、正確に把握しましょう。

サンフランシスコは4年ぶりくらいだろうか。何度も訪れており、たぶん、ボストンの次に長く滞在したことのある都市。一通りの観光地も美術館も巡ってしまって、以前は友人の結婚式にNapa Valleyまで足を延ばしたりできたが、今は用務として行くだけになってしまっている。

今回はカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の古くからの友人であるJohn Rubenstein博士にホストして頂いてのセミナーと、Neuroscience Graduate ProgramのヘッドになったAnatohl Kreitzer博士への面会がメインで、その他、数名のPIとの情報交換を行った。(画像はAnatohlのいるDavid Gladsone Institute。山中先生のラボもあるところですね)
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UCSFは10年くらいかけて、古いパルナッサスのキャンパスから、ミッション・ベイに神経系のラボを移して来た。当初に移らなければならなかったJohnは、自宅に近いパルナッサスの落ち着いた雰囲気が大好きで、キャンパス・シャトルでミッション・ベイの新キャンパスまで通うのに不平たらたらだったのだが、今やほぼすべてのラボがミッション・ベイに移ってきて、その方が研究環境もよく、共同研究もやりやすいので、すっかり馴染んでいた。近所に面白い食事処も増えたからだろう。

さて、Anatohlとの仕事の話の途中で「ところで、貴方のオフィスって、完璧に片付いているのだけど、書類など、どうしているのですか?」と訊いてみると、「え? 別に電子媒体で整理しているから、紙はほとんど必要ないよ」とのこと。「でも、じゃぁ、こうして私が東北大学から持ってきたパンフレットなど、ゴミ箱に直行ってこと?(笑)」「いや、そうじゃないけど……(汗)。自分だって紙のファイルはここにあるよ」といってファイルキャビネットを見せてくれて、「あぁ、私も古い文献だけは紙で保管してますね……」という会話をした。

一方、Johnのオフィスは雑然といろいろなものが散乱している。教科書等の書類が多いのはもちろんだけど、趣味のギターが置いてあったり、あちこち講演で行ったときのお土産や、とくにお茶が好きなので、日本の緑茶や番茶、本場の烏龍茶、普洱茶、韓国の名前は知らないお茶などの缶がずらっと並んでいる。2008年頃だったかに仙台に来ていただいた際に送った東北医学会からの表彰状の側に、「貴方の研究が載っているから」といって差し上げた拙翻訳本『心を生み出す遺伝子』の、岩波書店からの初版も棚の上にあったのは嬉しかった。
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私の理想は完璧に片付いたAnatohlのオフィスなのだけど、実際には気づくとJohnのオフィスに近づいている。会議資料の書類を捨てるかどうか判断する際に、「ちょっとデスクの上に寝かせて考える」時間が長すぎるのだ。自分の居心地としては、その間くらいのところが一番落ち着くのだ、と言い訳していたけど、実はディジタル化でもう少し減らせるはずということだろう。

ちなみに本学数学科のK先生は、「書類はちょっとずらして置くと良い」という自説をお持ちで、その理由は「そうすると、書類の端っこが見えて、何の書類かがすぐわかるから」とのこと。彼女は幾何が専門だから、やっぱりパターン認識型なのかもしれない。ともあれ、研究以外の仕事もたくさん抱えておられるので、理学部のお部屋だけでなく、AIMR機構長オフィスにも書類が床にも積み上げられている(CSTIオフィスも、就任直後に伺った際はがらんとしていたけど、最近はそのような具合なのではと予測する……違っていたらごめんなさい)。

「机を片付ける派 vs 片付けない派」の違いの背景には、20歳くらい若いAnatohlのディジタルな書類管理の徹底と、Johnのようにアナログ時代に確立した仕事のやり方の違いもあるかもしれない。どのあたりに境目があるのかは、研究分野や職種によっても違うだろう。私自身、かつて図書館に行って自分でコピーした論文は保存しているが、新しい論文はPDFで保管している。種々の管理ソフトもあるが、それもまた面倒なので、保存する際のファイル名の工夫だけで、あとは優秀になった検索エンジンに任せるか、いっそのこと再度PubMedやGoogle検索した方がずっと早い。あと、PDFをモニタやiPadで拡大した方が目に優しいお年頃になったということもある(苦笑)。実際、PDFを印刷した図は小さすぎてわからないことも多い(これはこれで、問題があるのだが……)。

ここしばらく、自分の職場の会議で「書類をディジタル化しませんか?」と言うと難色を示されてしまうのだけど、何もお金をかけて立派なシステムを組む必要はない。単に、集まった資料を事務補助員の方に必要部数をコピーしてもらうのではなく、まとめた一つのPDFファイルにし、会議前にメーリングリスト経由で配信するだけで済むことだ。議事次第から該当ページに飛べたり、途中で議事次第に戻ったりできればなおベター。

でも、中にはもしかしたらファイルされた書類の中に埋もれていたい方々もいるのかもしれない。機内で観た「シンゴジラ」で、緊急にゴジラ対策本部が作られたときに、多数の人々が分厚いバインダーを抱えて右往左往している様子が印象に残った。これがいわゆる日本の行政組織のスタイルということだろう。もしかしたら、紙のファイリングを止めるだけでも仕事が経るのではないかと思う。ただしこれは、大きな視点で言えば、コピーとファイリングなどの単純労働をする方の雇用を奪うことにもなりえる。

……ともあれ、1週間の出張後にオフィスにどのくらいの書類が溜まっているか、それを片付けるところから始めないと……。

*****
おまけの画像はランチに訪れたトラック屋台が集まっているところ。ピザからラーメンから、いろいろな料理が選べます。ププサという食べ物を初めて食べました。決して安くはないのはサンルフランシスコ事情……。
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# by osumi1128 | 2016-11-20 10:46 | Comments(0)

父加齢の次世代への影響はもっと知られても良い

やり直しを命じられて難産でもあった共同研究論文が、本日、PLoS ONEという国際誌に発表されました(オープンアクセスなので、どなたでも読むことができます)。また、合わせて、東北大学および理化学研究所よりプレス・リリースして頂きました(リンク先よりPDFがダウンロードできます)。

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海外出張等により記者会見などができませんでしたので、拙ブログにて背景等について補足しておきたいと思います。

加齢に伴って妊孕性が減少することはよく知られていると思います。でも、実際には子どもができればOKかというと、それだけではない影響があることは、あまり知られていません。

例えば、自閉症の発症リスクは疫学研究のメタ解析(複数の報告を合わせて解析したもの)によれば、20代の父親からの子どものリスクを1とした場合に1.64倍に、統合失調症の場合は、ある報告によれば2.96倍に増加します。他にも精神遅滞、社会性の異常なども父加齢の影響があることが知られています(詳しくは、拙著『脳からみた自閉症 「障害」と「個性」のあいだ』を御覧ください)。

ヒトの場合には、このようなデータはあくまで「相関関係」を示していて、さまざまな影響がありえます。そこで純粋に父加齢と次世代の行動異常に「因果関係」があるのかについて、すでに野生型マウスを用いた動物実験が為されました。現時点で3本の論文がありますが、やはり学習の低下、社会性行動の低下、不安の低下などが見られるようです。

これらの背景をもとに、私たちは発達障害の遺伝的リスクの1つと考えられるPax6遺伝子の変異に着目し、父加齢の影響についてマウスを用いた実験を行いました。今回は、父側からの影響(交配時の影響や養育行動など)を限りなく少なくすることを目的として、体外受精を用いています。精子はPax6変異ヘテロ接合マウスより、卵子は常に若い野生型雌から得ています。なお、遺伝学の基本ですが、この場合に得られる仔マウスでは、理論的には1:1の割合で、野生型とPax6変異ヘテロ接合マウスが得られます。

その結果、精子を得た父が若い3ヶ月の場合と、12ヶ月以上の場合で、父から遺伝的リスクを受け継いだ仔マウスの行動に違いが見られました(ちなみに、3ヶ月のマウスは、ヒトであれば性成熟に達している若い成人期、12ヶ月は60歳前後と見積もられます)。その結果、若い精子に由来する仔マウスでは、野生型との違いは、母子分離による音声コミュニケーションのみでしたが、加齢精子に由来する仔マウスでは、この表現型は見られず、多動の傾向が認められました。

これは、同じように遺伝的リスクを受け継いだ場合に、精子の加齢具合によって次世代への影響の現れ方が異なることを示しています。

この研究はまず、動物の行動研究をする方々に向けた重要な示唆を含みます。多くの実験において、雌の週齢・月齢は気にされることがあっても、雄は「仔が生まれればOK」という認識で、かなり加齢するまで交配に用いられることがあります。しかしながら、高齢の雄に由来する仔マウスは、若齢の雄に由来する仔マウスとは性質が異なる可能性があることになります。各種ノックアウト・マウスの表現型などのばらつきや、データが再現できないことなどには、このような背景がありえるかもしれません。

もう一つは社会的なインパクトです。これまで「卵子の老化」については、ダウン症発症のリスクが上昇することなどについて広く知られていましたが、「精子の老化」については、あまり気にされて来なかったと思います。以前にも拙ブログで取り上げたDOHaD仮説では、健康状態や疾病の起源が発生期にある、ということでしたが、さらに前の世代の生殖細胞系列にまで遡れると言っても良いでしょう。

このことは、少子化に加えて発達障害の増加もあって労働人口が減少する現代において、長期的な健康対策を立てる上でも知られるべきと考えます。最低賃金などの問題もありますが、もっと子育てがしやすい社会になって、父親母親ともに若いうちに出産できるようになることが何よりも望まれます。

末筆ながら、共同研究として多数の行動解析をして頂いた理化学研究所バイオリソースセンターの若菜茂晴先生とそのチームの皆様、マウスの超音波発声の測定システムの立ち上げでお世話になったイタリア科学技術研究所のValter Tucci先生、短い時間でプレス・リリースに対応して頂いた東北大学医学系研究科ならびに本学と、理化学研究所の広報の皆様に、心より感謝申し上げます。

*****
ちょうど同じ日だったのですが、西川伸一先生がご自身のNPOのサイトに、論文紹介として挙げられていたものが関連するので取りあげておきます。
最後のまとめにかかれていた「自閉症を社会性の欠如ではなく、もう一つの社会性として積極的に評価することで、人類進化に対する新たな視点が生まれる。」という視点は、私自身も拙著『脳からみた自閉症』で繰り返し触れておいたことですが、人類の寿命が長くなっていく間に、父加齢の影響としてポジティブな側面もあるのではないかと妄想を広げています。

【関連拙著・拙翻訳本】

【関連拙ブログ情報】

# by osumi1128 | 2016-11-18 18:07 | サイエンス | Comments(0)

2016年米国大統領選私見:女性大統領はいつ生まれるか?

2016年11月7日、次期米国大統領の選挙が行われ、大方の予測を裏切って(ということらしい)ドナルド・トランプ氏が当選した。多くの方々が種々のコメントを出されているが、あまり取りあげられていない脳科学的な視点から論じてみたい。

『ロスノフスキ家の娘』という小説をご存知の方はいるだろうか? 今ならダン・ブラウンにあたる稀代のストーリー・テラー、ジェフリー・アーチャーによって、原著『The Prodigal Daughter』が発表されたのは1982年、つまり34年前のことだ。ポーランド系移民の主人公の一生を描いた『カインとアベル』の続編として書かれ、そのアベル・ロスノフスキの娘、フロレンティナのことを描いたのが『ロスノフスキ家の娘』である。原題は文字通りに訳すと「放蕩娘」になってしまうが、その背景知識として必要なのは、聖書の「放蕩息子の帰還 The return of the prodigal son」(ルカによる福音書)である。
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小説の中で、フロレンティナは米国初の女性大統領を目指し、当選を果たす。この本を読んだ20代の私は、「やっぱりアメリカなら、きっとそういうことも近い将来にあるのだろう」と思った。しかしながら、その予想は大幅に間違いであったと2016年時点で言わざるを得ない。ヒラリー・クリントン氏は、2008年の大統領選ではオバマ現大統領との民主党指名候補争いの時点で負け、今年は共和党候補のトランプを制することができなかった。

この理由について、民主党政権から共和党への揺り戻しであったり、米国における市民の断絶、はたまた米国がブッシュ家とクリントン家で四半世紀も統治されることになってよいのか、データを読み間違えて最終版に民主党が選挙キャンペーンの手を抜いた、など、さまざまな論点から議論が為されている。「なぜヒラリーが勝てなかったか? それは彼女が女性だから」という論旨のブログ記事もあった(下記参照)。この点について、少し違う論点を指摘したいと思う。

ヒラリー・クリントンはある意味、「完璧な女性大統領候補者」であった。その真骨頂は「敗北宣言スピーチ」に現れていると思う。負けは負け、勝てないことがわかった時点で、あのようなスピーチを短時間に準備できる才能やブレインに恵まれ、それを堂々とこなされていた。だが、その「完璧さ」が実は、彼女の名前と合っていない。Hillaryというファーストネームは、「hilarious」という語を想像させる。「大はしゃぎの、愉快な」という意味になるが、子ども時代は別として、大人になったヒラリーのパーソナリティーとはかけ離れた印象がある。

もう一つ、似たような心理ギャップは、政党のカラーコードだ。クリントン氏は民主党であり、民主党のカラーは青で、共和党が赤である。生得的かどうか別として、トイレの表示に象徴されるように、赤と青が対として用いられる際には、赤は女性を、青は男性を表すことが多い。しかしながら今回、女性のクリントン氏が民主党なので、そのカラーコードとして「青」を使わなければならなかった。これも潜在的な違和感になったかもしれない。

これは認知心理学において「ストゥループ効果」と呼ばれるもので、文字の意味と色が合っていない場合に、その認識が微妙に遅れてしまうという現象があることを根拠にしている。例えば、「赤」という文字が「青」で書かれていると、「赤」で書かれた場合よりも色名を応える問題の答えが遅れる。逆に、文字を読み取る場合にも同様のことが生じる。

余談であるが、某日本の航空会社は日の丸を背負って「赤」をコードカラーとしているが、その関連ショップが「ブルースカイ」という名前であるにも関わらず、やはり赤を使っていることも、色の認知との不一致があるので損をしていると思う。赤と馴染みの良い名前に替えた方が印象はずっと良くなるだろう。

人間はアンビバレントな生き物である。ポリティカリー・コレクトに振る舞う人でも、その判断には理性と感情のせめぎ合いがある。あるいは、意識レベルと無意識レベルの葛藤がある。大雑把に言えば、大脳皮質と扁桃体の好みや判断は常に一致する訳ではない。

上記の脳科学的な観点から予測するのであれば、女性大統領候補は共和党から立候補した方が、カラーコードを最大限に選挙キャンペーンに活かせるという意味で若干有利な気がするが、より保守的な同党からは、副大統領候補にはなっても、大統領候補には当面、難しいかもしれない。

あるいは、女性大統領候補としてのキャラクターとしては、ヒラリーという名前に相応しい若さや華やぎが必要だったのだろうが、この点についても、「強いアメリカ」に夢を抱く人々が「大統領候補はタフでなければならない」と信じている限り難しい。「若い女性」は「タフ」というイメージから遠くなる。

しばらく前に機上で見たハリウッド映画で『エンド・オブ・ホワイトハウス』というものがあり、米国大統領がテロリストに乗っ取られたホワイトハウスの中でアクションを繰り広げていた。舞台を英国に移した続編『エンド・オブ・キングダム』でも同様だ。これは米国民にとっての大統領のイメージの反映かもしれない。実際には、戦闘の前線に赴くことなく、ボタン一つでその行方を左右することができるのが現代であるにも関わらず。

何歳くらいの女性なら強さと若さのバランスを取れるのだろう? 2008年の選挙戦の折、党指名候補戦後半でのクリントン氏には疲れが滲んでいたことを思い出す。今回の選挙でも、中盤あたりで調子が良くなさそうなときがあったように思う。年単位で行う米国大統領選の難しさを痛感する。世界で女性がトップになっている国は直近の英国を含め、いくつもあるが、米国大統領というポジションは、選挙の長さに加えて選挙人制度という観点からも、まだまだ難関のように思う。

女性は「次世代を生むことができる性」であるため、いわゆる厄年(30代前半)に良いキャリアを積む作戦をよく考えないといけないし、さらにその後は更年期障害をどのように乗り越えるかという問題もある。人口の半分を占める人材をうまく活用するためには、「米国初の女性大統領」は極めて象徴的なロールモデルとなるだろう。ちなみに、ロスノフスキ家の娘のフロレンティナが物語の中で大統領になったのは50歳直前くらいだったと記憶している。

現ファースト・レディであるミシェル・オバマ氏は、今回の選挙戦で露出度が高まり、良いスピーチをしたことも知れわたったので、政治家としての経験も詰めば(必須ではないことは、今回のトランプ氏の例もあり)、2020年か、遅くても2024年あたりに良い戦いができるかもしれない。今後に期待したい女性である。


【参考記事】
個人ブログtarareba722's blog

Wikipedia

ニューズウィークジャパン

# by osumi1128 | 2016-11-12 09:11 | ロールモデル | Comments(0)

久しぶりのサイエンスアゴラ参加

今年は文化の日から4日間で開催された、日本最大の科学コミュニケーション&アウトリーチ&アドボカシーイベントである「サイエンスアゴラ」に出展参加しました。

東北大学サイエンス・エンジェル(SA)企画:理系女子を増やすためには:東北大生が思うこと

3名のSAがそれぞれのテーマで、女子のための理系キャリアパスについて語り、来場者とも意見交換するという企画でした。ターゲットとして想定していた女子中高生の来場者は少なかったのですが、集まって下さった方々は問題意識の高い方々でしたので、議論は盛り上がっていました。
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なんと、理系女性研究者の草分けのお一人である坂東昌子先生がお立ち寄り下さいました。このあと放射能関係のご用事で渡米とのことでした。ありがとうございました。
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他に切羽詰まっていることがあり、たくさんのブースを覗いて回る心の余裕が無かったのが残念ですが、同じA会場の中で、目に止まった展示のご紹介。
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こちらは、子どものための科学の本を100冊展示されていたブース。福音館書店さんが一番多いようでした。
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これは、竹内昌治さん@東大生産研のERATOプロジェクトのブースの体験コーナー。子供たちがカラフルな砂粒のようなものを、切り抜いた細胞らしき台紙の上に貼り付けているところ。SAさんの今後の企画にも応用できるかも、と思ってφ(..)メモメモ えらく女子たちの食いつきが良いようです。

SIPやImPACTなどの国プロの展示や企業からの出展も増え、ますます大きくなっているアゴラ、今後はどういう方向に向かうのでしょうね。個人的には、このサイズでなくても良いので、もっと地方開催してほしいと思います。全国の3〜4ブロックを毎年巡回するなど。

また、科学や技術に興味のある子どもたちを、どのように進学やキャリアに導いていくかについては、単に楽しい実験コーナーを設けるだけでは駄目だと思います。

ともあれ、久しぶりにお目にかかれた方などもあり、また、今回は前日に開催されたSAOGの同窓会にも参加できてネットワーキングできました。SAはこの10年ですでに200名の方々が輩出されています。交流がうまく続けば大きな力になりますね。

# by osumi1128 | 2016-11-06 23:54 | 科学技術政策 | Comments(0)

研究ビッグデータのオープンソース化:RIKEN BSIマーモセット脳アトラス

ノーベル生理学医学賞の受賞が決まった大隅良典先生は、あちこちでのご発言で「基礎研究の重要性」訴えておられます。ノーベル賞だけが科学の重要な賞ではありませんし、賞を取ることが研究の目的となってはならないのですが、次のノーベル賞受賞のような成果に繋がるための研究環境は、研究費をどのように配分するかという問題以外にも、種々の環境整備が必要です。

昨日、学部生相手のゼミで、良典先生のオートファジー論文として見なされている最初の論文を取りあげました。1992年のJournal of Cell Biologyという雑誌に掲載されたもので、発表されたのは担当の医学部医学科の5年生が生まれる前とのこと……。彼曰く、「図が拡大できなかったんです! 画質が悪くてすみません……」と驚いていました。「あぁ、印刷されたものをPDFしているだけだからね。今の雑誌のように、テキストはテキストとして埋め込まれていたり、図は別々にオリジナルサイズに拡大したりはできないのよね……」ということで四半世紀の間のディジタル化、IT化を改めて感じました。

論文の図は8つ。といっても、現在、いわゆる「ハイ・インパクト・ジャーナル」に載っているように、Figure 1がaからmまで細かく分かれている、ということはなく、いたってシンプルです。この四半世紀の間には、1つの論文で扱われるデータ量も、膨大になりました。「ビッグデータ」の時代です。

ビッグデータを得るには、もちろんそれなりの研究費が使われています。また、ビッグデータはそれを得た研究者だけで十分に解析できないものも含まれています。したがって、データ・シェアリングや、データのオープンソース化は、研究費の有効活用という意味で、より重要になっています。とくに、研究費のほとんどをまだ国の予算に頼っている我が国では、税金の有効活用という意味でも、データはオープンなカタチで再利用できることが望ましい。

もちろん、最初からそういう目的でアーカイブされるデータもあります。本日ご紹介するのは理化学研究所、脳科学総合研究センター(BSI)の「マーモセット脳遺伝子発現アトラス」です。こちらは、下郡智美シニアチームリーダーが中心となって、小型霊長類であるマーモセットの脳の切片を作製し、染色したものを高画質の画像として取り込んでデータベース化しています。研究者がマーモセットの脳の構造を理解する太助になるだけでなく、ある遺伝子はマーモセットの脳のどこで働いているか、などを調べるのに役に立ちます。
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たいへん質の高いデータベースとなっていて、下郡チームの素晴らしい技術と多大なエフォートに敬服します。ぜひいちど、ご覧になってみて下さい🎶

なお、BSIは今年、設立20周年を迎え、関連行事を行っています。利根川進先生、山中伸弥先生の2名のノーベル賞受賞者をはじめ、豪華キャストで下記のように市民公開シンポジウムが開催されます(不肖ながら末席に登壇します♬)。興味のある方はどうぞお申込みを!



# by osumi1128 | 2016-10-29 11:15 | サイエンス | Comments(0)

週刊ダイヤモンド連載コラム#90:祝! 大隅良典先生ノーベル賞 単独受賞の快挙の背景は?

週刊ダイヤモンド誌に連載しているコラム「大人のための最先端理科 生命科学」の第90回は、大隅良典先生のノーベル賞関連記事を書きました。今週発売号(10/29日号)なので是非ご覧あれ!
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ウェブ記事はこちらからリンクされます。

実は、昨年すでに予想記事を同コラムに書いていました。

タイミングよく、今日のGoogleの検索デザインはアントニ・ファン・レーウェンフックですね♬
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単眼の顕微鏡を開発して、いろいろな微生物などを観察した方で、ヨハネス・フェルメールの「天文学者」や「地理学者」のモデルとも言われています。

「観る」という行為は科学の基本です。大隅良典先生のオートファジーの研究も、光学顕微鏡で酵母菌を観察して、うごめく粒を見出し「これは何だろう?」と不思議に思ったことが原点です。

その粒が二重膜で包まれた構造であることがわかったのは、光学顕微鏡よりもさらに小さなものまで観ることができる透過電子顕微鏡を用いた観察がなされたからです。実は、その決定的な写真を撮影したのは馬場美鈴博士という方で、日本女子大学の家政学部(当時)の卒業生でした。
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この図で大きな丸(液胞, V)の中のいくつかの小さな丸い構造が、autophacig body(AB)です。オートファジック・ボディはその後、オートファゴソームという名前に落ち着きました。(画像は、フリーで公開されているJ Cell Biol, 1992より転載しています)

その後、走査電子顕微鏡を用いたフリーズ・レプリカ観察という手法により、ちょうどオートファゴソームが液胞に融合する様子も立体的に捉えられています。無数の酵母菌の像の中から、こういう決定的な瞬間を見つけることができるかどうかは、観察者の目に委ねられていると言えるでしょう。(画像は、フリーで公開されているCell Structure and Function, 1995より転載しています)

観ることは信じること。美しい画像には真実が宿る。
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Autophagy in yeast demonstrated with proteinase-deficient mutants and conditions for its induction.

Takeshige K, Baba M, Tsuboi S, Noda T, Ohsumi Y.

J Cell Biol. 1992 Oct;119(2):301-11.

この論文はノーベル賞の受賞論文4つのうち一番古いもの。オートファジーの実態を端的に捉えた証拠と考えられたからですね。


Analysis of the membrane structures involved in autophagy in yeast by freeze-replica method.

Baba M, Osumi M, Ohsumi Y.

Cell Struct Funct. 1995 Dec;20(6):465-71.

この雑誌は日本の細胞生物学会のオフィシャル・ジャーナルです。ちなみに著者3人のうちの真ん中がうちの母、大隅正子です。馬場美鈴博士は母の卒業研究生であり、その後も日本女子大学の電子顕微鏡室に所属されていたこともありました。あまり出回っていない情報なので、こっそりアップしておきます♬





# by osumi1128 | 2016-10-24 22:18 | サイエンス | Comments(0)