逆転からの金メダル

立て続けの金メダルが続いていますね。しかも、女子レスリングの3人や女子バドミントンのダブルスなど、逆転からの勝利というのがこの2日の印象に残りました。バドミントンの方はインタビューで「前日に、レスリングで逆転して勝ったのを見て、自分たちもできるのではと思いました……」と語ってました。
なんとなく日本は惜しくも敗れたことに対する美学というか、それに安心しているようなところがこれまであったように思うのですが、若い世代の方々はもっとクールでタフになっているのかもしれません。あるいは、2020年の東京開催も見据えた国策が功を奏し始めたのでしょうか? 研究業界も、そんなタフな若い人材を惹きつける活躍の場であってほしいと思いました。
(画像は下記朝日新聞デジタル記事より拝借させて頂きました)

# by osumi1128 | 2016-08-19 08:08 | 雑感 | Comments(0)

大人のための最先端理科第80回:レトロポゾンの話

ただいま発売中の週刊ダイヤモンド(8/13・20日合併号)にて、拙コラム掲載中。トウモロコシを見たら思い出してください♬ ウェブ版はこちら
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# by osumi1128 | 2016-08-15 13:27 | サイエンス | Comments(0)

科学における創造性と使われる言語について

先月の『新潮45』の特集記事が「世界<日本化>計画」というもので興味深く読みました。かねてより我が国における英語教育については種々思うことがあります。
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特集の中の、科学ジャーナリストの松尾義之氏による「なぜ日本人は毎年ノーベル賞を取れるのか」という記事では、他のアジア諸国と異なり日本では「日本語=母語で科学や技術を勉強することができた」ためノーベル賞受賞者が非西洋諸国の中でもっとも多いということが主張されています。同様の内容は、言語生態学者の鈴木孝夫氏の論考「日本語と日本文化が世界を平和にする」の中にも登場します。

我が国では、江戸末期から西欧近代文明を取りれるため、幕府の蕃書調所(ばんしょしらべしょ)を中心として、西洋文明の言葉の意味を正確に理解した上で、もっとも適した「漢語」に翻訳されました。大学で細胞生物学などを教えるときに、クラスに中国人の留学生がいると、「<細胞>も<染色体>も、日本で作られた訳語ですよ」と伝えることがあります。彼らは中国での翻訳が先だと思っていることが多いのです。

さて、松尾氏の主張は、科学分野の勉強をする場合に、母語で深く学ぶことが可能であるために、オリジナリティのあるアイディアに繋がるのではないかということです。また、母語であるために、日本独特の感性と結びつきやすいことも、ユニークな発見をもたらすという側面もあります。つまり、科学における創造性に関して、自在に操れる母語を使うことが可能な日本は、独特の立ち位置にあるという訳です。

こちらについては、昨年3月に開催されたノーベル・プライズ・ダイアログ東京2015にパネリストとして参加したときのこと、田中耕一氏(つい「先生」と言ってしまうのですが、いつも「僕は<先生>ではありません」と否定されます……)が言われたことに近いものがあります。田中氏は「日本の<漫画>がユニークな発想に繋がる」と主張されています。

ノーベル・プライズ・ダイアログ東京2015報告書

脳科学の観点からは、母語で論理的な思考が確立する前の段階からの英語教育にはメリットもディメリットもあると考えられます。二ヶ国語を操ることができるバイリンガルの人の脳を機能的脳イメージングにより調べると、「バイリンガルの人は脳の広い部分が活性化している」ことがわかります。これは、脳の多くの部分を使っていることになるので性能が良い、という捉え方もありますが、一方で「脳に負荷をかけている」ことでもあります。したがって、キャパの大きい人であればメリットが大きいかもしれませんが、キャパの小さい人にとっては過剰な負担になるかもしれません。

バイリンガルの人の脳については、例えば、こんな一般向けの記事も参考になるでしょう。
バイリンガルな人の「脳の構造」についての最新報告

もちろん、インターネット上では英語のコンテンツ方が日本語よりも圧倒的に多いので、英語を理解できることは非常に得であるという面はきわめて重要であると思います。とくに、日本から英語で発信する部分が圧倒的に足りていないので、このようなスキルを持った人材は必要と思います。ただ、国民のどれだけの人々がどのレベルで英語を習得することを目標にしているのか、単に義務教育における英語の授業を中学校から小学校に下ろしただけでは宜しくないと思うのです。逆に、国語=母語でしっかりロジックを教える、客観的な文章を理解し、書けるようにする教育は、もっと必要ではないでしょうか。

大学院教育の現場でも、英語化の波は押し寄せており、学会発表も英語で行うところが増えつつあります。先生方の中には「深い議論がしにくくなって、教育的な面から心配だ」という声も聞かれます。うちのラボでは以前よりオフィシャルなセミナー(論文紹介や進捗報告)は英語で行っているので、大学院生たちはたいへんだと思いますが、なるべく終了後に日本語でもフォローのディスカッションをするように心がけています。

結局のところ、言語であれ、科学であれ、教育は画一的で簡単な方法は無いと思った方が良いと思います。一人ひとり、相手に寄り添って、そのレベルや性格、向き不向きに合ったやり方を取るしか無いのでしょう。

【参考】
日本語の科学が世界を変える(松尾義之著、筑摩選書)


# by osumi1128 | 2016-07-30 23:59 | 科学技術政策 | Comments(0)

『とめはねっ!』で現代の書道の動向を知りました

高校時代、芸術系の科目として音楽、美術、工芸、書道の四択があって、書道を選択していました。PC時代になって、手書きが読めないくらい悪筆の現在からは想像できません……。うちの学生さんとのやりとりでも、学生さんはこっそり秘書さんに私の手書きのコメントの読み方を訊いていたりするくらいです。小学校、中学校は祖父の影響もあってマシだったはずなのですが……。ともあれ、その書道の授業は面白かったです。判子を彫ったり和綴じを習ったり、単に書くことだけではなかったこともあり。

最近になって『とめはねっ!』という漫画を一気読みしました。舞台が鎌倉市にある高校ということも馴染みがあって、随所に懐かしい地名もあり。篆書、隷書、あるいは前衛書などの解説も久しぶりに面白かったです。
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でも、びっくりしたのは、高校書道部の全国の大会のレベルがものすごく高くなっているという事実。揮毫のパフォーマンスの大会などがあることも初めて知りました。

普段、自分の気持ちや考えを表すには、はるかにキーボードを使う方が手書きよりも楽なのですが(漢字が出てこないことも多いですし……)、やっぱりアナログな世界も大事だなぁと思いました。「臨書」といって、要するに過去の素晴らしい書をお手本に書き写す、それによって、原著の技術や精神性を学ぶというスタイルがありますが、これなんて、コピペしてしまったら何にもならない。最初から最後まで書き損じもできない緊張感の中で、3000字もの大作を仕上げるなど、精神的にもタフになるでしょうね。

先日のソウルの学会場で見かけたハングル文字の書を再掲します。きっと、この作者のスタイルなのだろうと想像するのですが、内容が読めないというのが悲しい……。
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# by osumi1128 | 2016-07-25 23:37 | 書評 | Comments(0)

7月はゲスト対応月間でした

5月末まで取り込んでいたので、今年は7月になってから外部講師によるセミナーが多くなりました。

トップバッターはフロリダ大学の染谷慎一先生。共同研究者です。創生センターの感覚器コアセンターと脳神経科学コアセンターとの共催かつ東北医学会特別講演として星陵オーディトリアムで行いました。
染谷先生は加齢性難聴研究のオーソリティーですが、さらに最近では加齢の男女差に注目されています。仙台には2日間滞在され、東北メディカル・メガバンク機構の見学などもされました。
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続いて、京都大学腎臓内科の柳田素子教授です。決して発生はご専門ではなかったのですが、無理を言って7月11日に医学部医学科2年生対象の「発生学」の特別講義をお願いしましたが、学生の評判は素晴らしいものとなりました♬ 学生さんの質問にも丁寧に答えて頂きました。心から感謝致します!
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さらに、その日の夕方からは、腎臓のコアセンターと脳コアセンターの共催でのセミナーも。
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柳田先生、ありがとうございました!

続いて、7月14日に、東大薬学の一條秀憲先生をお招きして、創生センターの第1回基礎部門合同セミナーとしてのトークをして頂きました。
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恩師にあたる宮園浩平先生と、留学先のボスCarl-Henrik Heldin先生の画像を。
そして翌日には、歯学部発生学の枠での特別講義をして頂きました。実は一條先生は大学の同級生で、まさに実習室での席も背中合わせという近い関係。歯学部の学生さんたちに、研究の面白さが伝わったものと思います。(画像の写りが悪くてごめんない)
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そして、7月最後のゲストは、元北米神経科学学会会長、コロンビア大学のCarol Mason教授でした。第39回日本神経科学大会の特別講演に招聘されていたので、厳しい日程の中、さらに東北大学まで足を伸ばして頂きました。
前日、仙台駅までお迎えした後、2時間コースで、瑞鳳殿→青葉城址→大崎八幡と回りました。
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セミナーは東北医学会特別講演として開催され、最新のunpublished dataもたくさん披露頂きました。アルビノと視神経投射との関係は、とても不思議です……。今後の展開が楽しみ。また、Cyclin D2に関する共同研究も進めたいと思います。
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# by osumi1128 | 2016-07-24 09:53 | 東北大学 | Comments(0)

ソウルに行ってきた:アウェイでの第46回日本神経精神薬理学会

ちょうど1週間ほど前、ソウル出張でした。仙台からはアシアナ航空が仁川国際空港まで、毎日1往復就航しています。インチョンはソウル市内から遠いですが、新しくて大きな国際空港です。今回は第46回日本神経精神薬理学会(JSNPソウル)でのシンポジウム講演だったのですが、大会長の池田和隆先生が、国際学会のCINP2016(International College of Neuropsychopharmacology)と続けて同じ会場での開催という大胆な試みをされ、アウェイであるにも関わらず、650名もの参加者であったとのこと。ソウルなのに、多くの知り合いと御一緒というのは、なかなか不思議な感覚でした。
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着いた日が大雨だったこともあり、翌日が発表、その翌日の朝の便で戻りというスケジュールであったので、どこも訪問できなかったばかりか、一度も韓国料理を食べない、という国内旅行のような具合……。世界は狭くなりました。大会会場はCOEXといって、国際会議場にホテルや広いショッピングモールが付随するコンプレックス。

発表したシンポジウムは精神栄養がテーマで、脂質脳科学の方の話をしました。セッションが並行して6つくらいあって、自分の発表と重なっているセッションを聴くことができなかったのが唯一残念なことでした。今回は、池田先生がかなり頑張ったのだと思いますが、基礎系、しかもゼブラフィッシュやショウジョウバエの研究者まで巻き込んだセッションがありました。翌日の指定セッション「日本における脳と心の研究の動向」も聴きたかったですが、月曜日に授業があり帰仙しなければなりませんでした。
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初日の懇親会は着席のディナーでした。池田和隆先生@東京都医学総合研究所のご挨拶。
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CINP理事長の山脇成人先生@広島大学。
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CINP2016ソウル大会長のJun-Soo Kwan先生のご挨拶。
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JSNP理事長の石郷岡純先生@東京女子医科大学から、岩本和也先生@熊本大学ほかの表彰。池田先生のところの女性研究者の方が気を利かせて浴衣でアテンド♬
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会場にいろいろなアートもあったのですが、一番印象的だったのがこちらの「書」ですね。ハングル文字の書は初めて見た気がします。日本の書のカテゴリーだと「かな」に相当するってことでしょうか……。

韓国は、もっとも近い隣国なのに、漢字をあまり使わないため、むしろ遠い国のような気がします……。中国本土や台湾の方が、字体は異なっても共通の文化を感じることができるので。でも、韓国でも中学から漢字を習うように最近変わったと聞きました。10年経つとずいぶん印象が変わるかもしれませんね。





# by osumi1128 | 2016-07-09 23:21 | 旅の思い出 | Comments(0)

大人のための最先端理科第75回

今週号に拙コラム掲載中です。電子版もあります♬
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# by osumi1128 | 2016-07-06 21:34 | サイエンス | Comments(0)

新学術領域「個性」創発脳が採択されました

本日、新学術領域「多様な<個性>を創発する脳システムの統合的理解」(領域略称:「個性」創発脳)が採択されたという通知を頂きました。私たちのチャレンジングな提案が受け入れられて何よりです。関係の皆様には多大なご協力を誠にありがとうございました。

これから立ち上げで忙しくなります。追って正式なHPを立ち上げますが、研究員・技術員の募集等もあり、今年の秋には公募研究の募集も開始すると思いますので、まずは仮に拙ブログの方に掲載しておきます。とりいそぎ。

概要:
本研究領域では、多様な分野の研究者が連携し、「個性」を客観的・科学的に理解することを目指す。胎児から成人までのヒトを対象とし、行動、認知、性格等における「個性」の発現について、その脳内基盤を明らかにする。遺伝的背景がより均一である齧歯類を用い、生殖細胞形成や発達過程における遺伝・環境的な変動が動物の脳活動や行動様式に与える影響を調べることで、「個性」形成の分子脳科学的基盤を明らかにする。研究推進に必要な種々の解析システム・解析装置の開発や数理モデル構築を行う。上記を国際的なデータシェアリングプラットフォームを構築して推進するとともに、「個性」研究の孕む倫理的な問題点について整理し、社会に発信する。(申請書より)

計画研究代表者(および分担研究者):
A01:ヒトにおける「個性」創発とその基盤的研究
保前文高@首都大学東京(渡辺はま@東京大学)
若林明雄@千葉大学(瀧 靖之@東北大学)

A02:動物における「個性」創発とその基盤的研究
中島欽一@九州大学(今村拓也@九州大学)
今吉 格@京都大学
星野幹雄@神経センター(井上高良@神経センター)
大隅典子@東北大学(原 塑@東北大学)

A03:「個性」創発研究のための計測技術と数理モデル
郷 康広@自然科学研究機構
駒木文保@東京大学
冨永貴志@徳島文理大学(種村健太郎@東北大学)
柴田智広@九州工業大学

ロゴマーク案です♬ 人文・生物・理工系の融合研究であることをイメージしました。デザインは冨永先生。
(微修正してこちらが最終案です)
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【研究室HPでのご案内】チラシPDFに飛びます




# by osumi1128 | 2016-06-30 16:49 | サイエンス | Comments(0)

拙著あとがきのあと(その10):そもそもなぜ「自閉症研究」に取り組もうとしたのか

『日経サイエンス』8月号(6/25発売)に、丸山敬先生@埼玉医大が拙著『脳からみた自閉症 「障害」と「個性」のあいだ』(ブルーバックス)をご紹介下さいました。面識は無いのですが、ありがとうございます。丸々1ページ割いて頂いていて、とても詳しく説明して下さっています。「特集2:がんの免疫療法」という記事で本庶佑先生のPD-1の話も載っていて嬉しいです。

本書執筆のきっかけの一つは東日本大震災でした。

 あの日のことは、被災者であってもなくても、誰でも語るべきことがたくさんある。あるいは、5年経ったいまでもまだ語る気持ちになれないという方もいるだろう。地震発生時刻の14時46分、私はオフィスでパックス6変異ラットの研究データについて大学院生と議論中だった。突然の大きな揺れを感じて、私たちはテーブルの下に身を隠した。本棚からはあらゆる書籍とファイルが降ってきた。大学院生はデータの入った大事なPCを抱えて震えていた。「ここなら大丈夫だから!」と彼女に呼びかけ続けた200病は、永遠に続くのではと思うほど長く感じた。(本書あとがきの一部)

この体験をしていなかったら、たぶん研究の方向性や軸足は違ったものになっていたでしょう。今から思えば、空回りでしかなかったプロジェクトもありました。私自身が躍起になっているほどには、付いてこれなかったメンバーもいました。ライフラインが復旧しても、一人ひとり、生きているだけで必死な部分があったと思います。意識に上らない部分で、皆、傷を負っていました。もちろん、それは津波で亡くなられた方々やそのご家族に比べたら、まったく取るに足らないレベルの心の傷ですから、口に出すことも憚られるものでした。

マウスの超音波発声の実験系を立ち上げたのも震災後でした。生後1週間程度の間、お母さんマウスから引き離された仔マウスが超音波の音域で発する声(ultrasonic vocalization, USV)は、赤ちゃんの泣き声に対応するような音声コミュニケーションと考えられます。遮音された装置の中に仔マウスを入れて計測するので、人為的な操作が加わらず、数値化しやすい指標だと思いました。

そして、Pax6変異マウスの父と野生型の母を交配して得られた仔マウスのUSVをデータを見ていたとき、気づいたことがありました。

「うーん、これ、バラつき多いよね……」
「そうですね……」
「なんでかなぁ……。うーーん、そうだ! もしかして、雄が加齢しているってこと、ないかしら?」

交配実験を行う際、妊孕性のある雄は、何度も交配に使い回すことがあります。そこで、大学院生が父マウスの月齢で分けてみると、なんとなく、老齢父マウス由来の仔マウスのUSVコール数が少ない傾向が見えたのです! このときに、単にバラつきが大きいから、もっと例数を稼ごうとしか考えなかったり、あるいは、過度のプレッシャーを大学院生に与えてしまっていたら、現在行っている研究には繋がらなかったでしょう。

拙著の中でも少しだけ触れていますが、父が加齢した場合に、子の自閉症の頻度が高くなる傾向、つまり相関性のデータは論文化されていましたので、じゃぁ、本当にそうなのか、動物実験で因果関係を見てみよう! というプロジェクトを開始し、学会発表にまでこぎつけたのが2013年。雄マウスの加齢が交絡因子になるということは、各種のマウスを使った実験を行っている方々への警鐘でもあり、またちょうど「卵子の老化」の問題が報道されていた頃でもあったので、「ちょっと待って! 加齢は母側だけの問題ではないのです」ということを伝えたく、学会からのプレス・リリースを出して頂きました。


その後もデータは蓄積し続けており、再現性はきちんと取れています。また、スピンアウト的な研究成果として、Pax6が精巣の中で精母細胞などの雄性生殖系列の細胞に局在していることも見出しました(拙ブログ参照)。現在は、どのようにして父加齢の影響が仔マウスに伝わるのか、精子エピゲノムから仔マウス脳の遺伝子発現を繋げることができないか苦心しているところです。仔マウスの行動における「個性」がどんな風にして作られていくのか、さらに理解を進めることによって、人間の「個性」の問題にも迫ることができたらと願っています。
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# by osumi1128 | 2016-06-29 23:58 | 自閉症 | Comments(0)

横浜市立大学で講義

横浜市立大学大学院生命医科学研究科、生体医科学部門、生体機能医科学研究室の竹居光太郎先生のお招きで、初めて同大学の鶴見キャンパスに行ってきました。
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90分X2コマ=3時間の集中講義で、「基礎医学研究の喜び」「神経発生を駆け足で」「次世代継承エピゲノム」の3つの話題についてお話しました。実際は均等割の時間配分ではなく、真ん中の神経発生講義部分が一番長かったのですが、今回改めてスライドをKeynoteバージョンで作りなおして臨みました。本当は、神経発生だけで15コマくらい話ができるのですが、まぁ、90分くらいに収めるには、ということで構成しましたが、樹状突起刈り込みと神経細胞死は割愛となりました。あと、誘導因子のところで、せっかくなので、竹居先生の発見されたLOTUSのことなども盛り込めばよかったと反省……。

休憩時間に面白い質問をしに来てくれた学生さんもいましたし、授業感想を竹居先生提出分とは別に、講師分も書いてもらったので、とても良いフィードバックになりました。かなり盛り込み過ぎくらいに内容を詰め込んだのですが、しっかり付いてきてもらえたようで、それぞれの方で面白いと思ったポイントが異なっているのが印象的でした。そのような多様性が大事だと思っています。

講義の後、竹居先生と卒研生、大学院生とイタリアンでディナー。その折に、RNA結合タンパク質の解析をされている佐々木幸生先生にご紹介頂き、共同研究にも繋がったことが嬉しいです。研究においても出会いが大事。
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さて、今頃はあちこちの生命科学系の修士・博士の大学院入試の応募時期となっています。東北大学大学院医学系研究科は、7月15日から募集開始となります。こちらを参照下さい。


# by osumi1128 | 2016-06-26 15:01 | 若い方々へ | Comments(0)