週刊ダイヤモンド連載コラム第125回:研究で使う培養細胞の性別は? 見落とされがちな性差のわな

週刊ダイヤモンド今週号に拙コラムが掲載されました♬
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# by osumi1128 | 2017-07-11 09:32 | サイエンス | Comments(0)

東北大学の広報の「いま」、そして「これから」

東北大学のホームページには日本語サイト英語サイトがありますが、日本語サイトはありとあらゆる本学の情報を集約したサイトになっている一方、英語サイトは日本語サイトにミラー版ではなく、まったく独自に構築されています。かなりビジュアルを意識した作りになっていて、日本語版のような「お知らせ」と「イベント」満載ではなく、一つ一つ、読ませる記事で構成。日英のバイリンガルや、英語ネイティブのスタッフの多大な貢献もあって維持管理されています。
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SNSに関しては、このサイト右上のアイコンでわかるように、英語ではFacebookTwitterGoogle+PinterestLinkedIn(こちらは日本語)YouTubeに関して大学公式のアカウントを持っており、「中の人」が交替でつぶやいたりHPの記事へのリンクを誘導しています(もう少ししたら、Instagramも開始される予定♬)。日本語のFacebookTwitterYouTubeアカウントもあります。

紙媒体も総務部広報課が編集しているものとしては、『アニュアルレビュー』『まなびの杜』がありますが、英語版のアニュアルレビューもまた、日本語版とは別で、よりビジュアルを意識した編集となっています。『まなびの杜』の方は、もう20年も続いている学外向け広報誌の草分け的な存在で、もともとは教員が外部の編集員とともに、手作りしてきたものですが、少しずつ進化しつつあります。

本学紹介の動画は、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、YouTubeのアイコンからのリンク先にまとめてあり、最近ではとくに「ドローンで見る……」シリーズが人気(例えば、「ドローンで見る東北大学片平キャンパス」など)。保護者やご家族の方には、入学式卒業式(学位記授与式)の動画が好評。

さて、これからの広報戦略をどうするかについては、「部局」と呼ばれるそれぞれの部署の広報レベルを上げること、とくに英語での発信力を高めることが重要でしょう。その意味では、本ブログ記事執筆時点での部局HPで画期的なのは文学研究科のもの(日本語サイト)。【生きることは文学だ】というトップバナーのコピーが攻めています♬ 記事に「LINEで送る」ボタンを付けたのも画期的(すべてではないようですが)。

ウェブページは「動的」なので、一度作ってそのまま放置、では済まないのが大変です。また、大学受験を考える高校生から、大学院進学予定者、保護者やご家族、産学官連携のパートナーなど、さまざまなステークホルダーが考えられる中、どのあたりをターゲットとするかなど、絞りきれないという難しさもあります。

本学教職員や本学に関心のある方々がコミュニティとしての意識を共有できることも大事でしょう。その意味で、過日行われた「フォトコンテスト」は、留学生からの応募も多く、素晴らしい画像が集まりました。夏のフォトコンテストも間もなく開催予定です。奮ってご応募下さい!






# by osumi1128 | 2017-06-29 23:26 | 東北大学 | Comments(0)

発達障害:研究と支援を車の両輪に!

毎年、5月から7月は毎週、医学部・歯学部学生相手の「発生学」講義を担当しており、気が抜けない季節。最新の研究成果なども盛り込むので、PowerPointの更新もあるが、同じスライドを使って講義していても発見があるというのが授業の面白いところ。学生さんとの相互作用によって、私の脳も活性化するのだ。

今週の授業で気づいたことがある。自分の研究の専門である神経発生について、教科書以上に踏み込んだ講義内容にして熱く語っていたのだが、大脳皮質の領域化に関して、以下のような(業界では)有名な模式図をスクリーンに移して説明した。
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大脳皮質にはいわゆる「領野」と呼ばれるエリア分けがある。ヒトの脳ではブロードマンのものが有名だが、基本的なパターンは齧歯類でも同様であり、脳の後ろ側には「視覚野(この図ではV1)」があり、やや前の方に「運動野(M1)」があって、その間に挟まれて「感覚野(S1)」が存在する。

このような脳の領域が形成されるのに種々の遺伝的なプログラムが働いているのだが、中でも、Emx2とPax6は互いに相補的な働きをしているようで、Emx2は大脳皮質原基の後ろ側と真ん中側で強く働くのに対して、Pax6は前側と側方でその働きが強い。

これらの遺伝子の働きが完全に失われると(つまり、ノックアウトマウスや変異マウスでどうなるかを調べることによってわかる)、Emx2の場合にはM1が広がってV1が狭くなり、Pax6の場合にはV1が広がってM1が狭くなる。

ちなみに、Pax6は私にとってはずっと研究してきたmy favorite geneなのだが、自閉スペクトラム症のリスク遺伝子でもある(より専門的には、シモンズ財団の自閉症関連遺伝子データベース上ではsyndromic geneとして登録されている)。我々自身も貢献しており、これまでにPax6遺伝子の自然発症変異ヘテロ接合ラットおよびマウス(遺伝子の片方のみが傷ついている)を用いた解析によって、齧歯類版での「自閉症様行動異常」を示すことを報告してきた(Umeda et al., 2010; Yoshizaki et al., 2016)。

講義室の大きなスクリーンに映し出されたこの図を説明しながら、Pax6の機能が失われた場合のV1が広がってM1が狭くなるという状態(専門家は「表現型」という言い方を好む)は、視覚記憶が鋭い(見たそのままの情景を絵に描けるなど)ケースや、逆に軽微な運動異常(塗り絵をはみ出してしまうなど)を伴う自閉症の病態を、統一的に説明できるのではないか? ということに気づいたのだ。

あるいはもしかしたら、自閉症などの発達障害の方の「感覚過敏」の原因としては、V1とM1の間のS1(感覚野)がやや広がった状態なのではないだろうか? あるいは、Pax6は前頭葉エリア、側頭葉エリアでも発現しているので、もしPax6の機能が悪くなったら、種々の連合記憶だったり、言語中枢の働きも障害を受けるのではないか???

……そう思って、成体Pax6変異ヘテロ接合ラット脳の画像解析の論文(Hiraoka et al., 2016)を見直した。正常な野生型のラットに比して、Pax6変異ラットでは脳のいろいろな部位で容積が減少している。大脳皮質の領野はどうかと当たってみると、残念ながら、運動野が小さくなって、視覚野が広がっている、という傾向は見られないと結論づけていた。もう一度、この画像解析はどの程度、機能的な領野を反映できているのか、筆頭著者と議論しようと思った。


そんな気分だったので、授業後、島根大学医学部の講義のために出張する際、故オリバー・サックスの『火星の人類学者』を読み直した。改めて、このストーリーテラーは天才だと思ったのだが、それはさておき、この本に取り上げられている7人のエピソードの中には、フランコ・マニャーニ、スティーブン・ウィルシャー、テンプル・グランディンなど、視覚記憶が非常に優れている方のものが含まれている。Pax6遺伝子はそもそも眼や鼻の形成に重要で、まったく働かないとのっぺらぼうになる。Pax6の機能が半分失われた状態でも、種々の程度の虹彩の形成異常(まさにスペクトラムで)が生じるので、単純なヘテロ接合のラットやマウスでは良いモデルではないことは確かだ。視覚そのものが損なわれていたら、それによって脳の領野形成も異なるかもしれない。もっと大脳のパターン形成に異常を生じるようなモデルをつくることによって、メカニズムに迫るべきなのだろう。
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ところで、オリバー・サックスが序文を書いた『Neurotribes: The Legacy of Autism and the Future of Neurodiversity』というスティーブ・シルバーマンの著書は、ノンフィクションに与えられるサミュエル・ジョンソン賞も受賞した好著(先月、邦訳『自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実』がブルーバックスから刊行されました)。とくに、レオ・カナーとハンス・アスペルガーが、それぞれどのように自閉症を捉えていたか、その後の紆余曲折など非常に興味深い内容が含まれます。「Neurotribes」という造語も洒落ています。「Neurodiversity」が重要という考え方は、「個性」の脳科学を推進しようとしている立場からも、大いに賛同します。

ただ、シルバーマンの立ち位置は、自閉症等の発達障害の根本原因を探る基礎研究に資金を投じるよりも、そのような方々への支援を先に考えるべきという点にあるように思われました。とくに、基礎研究としてこれまで行われてきたのは関係する遺伝子の同定と、その遺伝子のノックアウトマウスを作製したり、患者さんからiPS細胞を作って、そのiPS細胞から神経細胞を作って、直接見ることが難しい神経細胞の病態を探るというような研究が中心だったので、その研究成果から創薬までの道のりはかなり遠いことは確かです。

さらに言えば、遺伝子・分子レベルの研究というのは、肉眼で見えない世界なので、一般の方々から理解して頂くのが難しいということがあります(シルバーマンにとっても同様だと思います)。しかしながら私自身は、発達障害の基礎研究と、当事者の支援は、車の両輪であるべきと考えます。どちらか一方だけではグルグルと回ってしまうだけでしょう。

本書はブルーバックスの枠に納めるためだったのか、原著から大幅に割愛されている部分などもありますが、一読の価値があると思います。
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# by osumi1128 | 2017-06-22 00:18 | 自閉症 | Comments(0)

岩田誠先生の『ホモ ピクトル ムジカーリス ーアートの進化史』をお勧め♬

東京女子医科大学名誉教授の岩田誠先生からご高著をご恵贈頂き、海外出張のお伴に連れてきた。タイトルは『ホモ ピクトル ムジカーリス ーアートの進化史』(中山書店)。ジャケ買いしても良いと思うくらい装丁も素敵。
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岩田先生は神経内科がご専門なのだけど、認知症などに関する専門書・一般書だけでなく、広い芸術分野へのご興味と知識から『見る脳・描く脳 絵画のニューロサイエンス』(東京大学出版会、毎日出版文化賞受賞)など、アートに関わるご著書も多数。

今回は「第一章 直立二足歩行革命」から始まり、ことばをしゃべる「第二章 ホモ ロクエンスの誕生」、「第三章 ホモ ピクトルと美の誕生』、そして「第四章 ホモ ピクトル ムジカーリス」へと、現生人類の進化や、ネアンデルタール人との違いについて考察されている。続く第五章は「アートの役割」、最終章は「第六章 アートの現在」として、アートが商品化されていくという近代社会に触れて終わる。

私自身も神経科学者の端くれであり、アート好きなので、本書はとても楽しく、また何度も読み直したいものであった。とくに、二足歩行成立についての神経内科的な洞察や、ネアンデルタール人が言葉を話せたかどうかについての考察はとても興味深く、また、岩田先生がお孫さんの成長過程やご自身の記録と照らし合わせて絵の発達について考察されているくだりは微笑ましかった。

第三章以降に取り上げられる洞窟壁画については、折しもラスコーの洞窟壁画のレプリカを展示した『世界遺産 ラスコー展 クロマニヨン人が残した洞窟壁画』が、科博から多賀城の歴史博物館での展示を終えて、7月からは九州国立博物館へと巡回するところだが、いったい誰がどのような目的で洞窟壁画を描いたのかについては、研究者ならずとも一般の人々の興味をそそるテーマである。

洞窟壁画については本書でも順々に説明されるように、最初は「あの場所に獲物がいる」、「このパイソンをこうやって仕留めた」など、部族の知恵の伝播の目的から、そこで歌ったり踊ったりという儀式の場になり、狩猟採集の時代から農耕中心の時代になるに従って、ヒトの集団が多くなり、洞窟での祭事から外に出て行ったと解釈が王道であると思われる。

ただ、個人的には、全体よりも細部にこだわり、優れたスケッチの特性を持つ人が、文字の無い世界では一般的であったのではないか、その特質は自閉スペクトラム症の方の中にも共通する方がいる、という、以前に読んだ『喪失と獲得ー進化心理学から見た心と体』で主張されたニコラス・ハンフリーの主張が気になって仕方ないのだけど。

ポイントは洞窟の壁画の前で人々が本当に踊ったかどうかではなく、ハンフリーの解釈のように、旧石器時代の人類が皆、誰にも教わらなくてもきわめて写実的で生き生きとした馬やパイソンの絵を描くことができたか、それとも稀な才能を持った特別な人だったかどうかなのだが、なんとなく、その議論をしても意味がない気がしてきた。

本書はきちんと引用文献のリストもあるので、アートや人類史に興味のある方には是非お勧めしたい。岩田先生には、ずっと前、東北大学グローバルCOE時代に、市民公開講座にご登壇頂いたのが最初のご縁。現在はとある財団の会議でご一緒させて頂いている。お目にかかったら、あれこれ伺おう。



# by osumi1128 | 2017-06-10 13:02 | 書評 | Comments(0)

STEM分野における男女共同参画推進

ベルリンへ3泊5日の弾丸出張。目的はSTEM Gender Equality Congressという国際会議への出席。科学・技術・工学・数学分野における男女共同参画を推進するにはどうしたらよいか、現状分析や成功事例の情報交換のために、大学や研究所などの研究機関、研究資金配分機関、種々の企業、NPO、財団などの関係者、約200名が集まった。日本からの参加者は私の他に、笹川平和財団からの1名。韓国からはCenter for Women in Science, Engineering, and Technology(WISET)という機関の代表者と随行者が参加していたが、マジョリティは欧州各国で、さらに米国、カナダ、オーストラリアなどからの参加者がいた。私は東北大学の取組みについてポスターを発表

9割が理系の東北大学では、第三期中期目標中期計画の期間内に女性研究者比率を19%にまで引き上げるというアンビシャスな目標を掲げている。これは実数にすると230名余の増加を意味するので、生半可なことではない。また、本学の努力だけではどうにもならない部分もあると思っているので、世界各国の取組みについての情報は非常に為になった。

●顕彰制度
不肖ながら今回初めて知ったのがAthena SWAN (Scientific Women’s Academic Network)という顕彰制度だ。これは英国のEquality Challenge Unitという組織が2005年に設立したもので、現在ではSTEM領域だけでなく、人文社会系にも拡大されている。男女共同参画に関する達成目標を設定してメンバーとして登録し、その成果が認証されるとランクによって金銀銅の賞がAthena SWAN Awardとして与えられる。

日本では子育てに関して厚労省の認定マークとして「くるみん」や最近では「プラチナくるみん」があり、地方自治体が認定する「男女共同参画推進事業所」などがあるが、大学が世界ランキングを気にするのであれば、こういう世界的な顕彰制度に手を挙げる方が良いかもしれない。

●研究資金配分機関、アカデミー、NPOの参画
この国際会議では、もっとも最初のKeynote Lectureを行ったのがUNESCOのDivision for Gender EqualityのDirectorであったし、その次がドイツのGermany Research Foundation(DFG)のHead of Department for Scientific Affairsの発表、欧州委員会、カナダの研究費配分機関であるCanadian Institute of Health Researchや、米国科学アカデミー、AAASなどからの参加者の講演もあった。さらに、もっと新しい組織としてEDGE Certified Foundation、Gapsquare、World Economic Forum、Accenture’s Accelerated R&D ServiceなどのCEOやCo-Founderなどの女性によるパネル討論も行われた。

このような参加者のバラエティから感じたことは、研究環境を構成する層の厚さである。それぞれの立場で「研究環境を良くするにはどうしたら良いか」に取り組んでいる。これらの組織は当然ながら博士人材の就職先でもある。Gender Equalityを推進するだけでなく、持続的な研究推進のためにも、こういう繋がりが必要だろう。行政の外郭団体としてではなく、ボトムアップにそういう組織ができることを日本でも期待したい。

●バイオメディカル研究におけるジェンダーのもう一つの意味
研究における男女の参画という意味に加えて、誰を研究対象とするか、という観点も重要。例えば、マウスを用いた行動実験では、「雌は性周期があるので、結果がブレやすいので使いにくい」と見なされている。結果として、雄のみ用いた実験が多い。また、よく使われてきた培養細胞でHeLa細胞というのは、黒人女性のがんに由来するものである。細胞レベルで実は性差があることがだんだんわかりつつある。したがって、とくにバイオメディカル研究においては、両性を扱うことが重要、ということをカナダの方が主張されていた。すでに2010年時点でNatureのコラムなどにも出ていたことではあるが、こういうシチュエーションでの話題として聴いたのは初めて。日本でもより浸透させるべき点と思った。

●Equality, Diversity, Inclusion
もっとも最初は人権運動としてのFeminismだったかもしれないが、その後、時代はgender equalityとなり、さらに人的構成のdiversityという概念に広がり、今もっとも先端はinclusionとなっている。日本語の定訳は「一体性」なのだろうか? 組織を構成する人々の多様性を受入れるということだが、その中にはdisabledだったりLGBTだったり、人種やジェンダーをさらに超えた多様性が含まれる。参考までに、今回発表を行ったAnglia Ruskin Universityのパンフレットから引用しておこう。
To harness the benefits of equality and diversity, we need to foster an inclusive environment for everyone. Allowing people to be themselves, encouraging everyone to think inclusively and to share with others.
This is why we consider the inclusivity of our curriculum, our services and our workplace. We don’t do this because the law tells us to, we do it because this will create a better environment for everyone.
ちなみに、女性を採用すると競争力が下がると懸念される方がいるかもしれないが、5月に東京で行われたGender Summit 10で発表されたエルゼビア社の分析によれば、日本では(他の国と異なり)研究者一人あたりの論文数は実は男性(下図の緑の棒グラフ)より女性(同紫の棒グラフ)の方が多い。上位10%に占める割合も同様。発明者における女性の割合(8%)よりも、特許申請における女性の割合(16%)の方が多いことも、女性が良い発明を特許に繋げていることを示唆する。
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思わず膝を打ったスライドはこちら(日本語は拙訳)。この手の講演を行うときに使わせていただこう。最後の6は、男女共同参画に限ったことではないだろう。
6 misconceptions about gender balance
1. It is just a matter of time(時間かかるけどそのうち変わるでしょ)
2. Promoting gender balance is harmful to excellence(女性参画は競争力低下だ!)
3. Gender equality is in place(もうやってるじゃない)
4. We should do something about this --- to help women(女性を助けるのに何かしてあげないとね)
5. We have to fix the women(女性を変えないとーシステムではなく)
6. What once worked, will always work(今までうまく行ってたじゃない……)

個人的には、韓国のWISETの代表のDr. Wha-Jin Hanと面識を得ることができた。この機関は韓国アカデミアのジェンダー関係を取りまとめており、バラバラだった女性向けの研究費や分析調査などを集約しているとのこと。代表は3年間、エフォート100%で務めた後に、出向元の大学に戻ることができるらしい。我が国では内閣府に男女共同参画局が置かれ、文科省では科学技術人材育成支援事業として現状のモニタリングや研究機関への支援が為されているが、とくに自然科学系における女性研究者の育成支援については、研究者の出向も含めた韓国のような取組みが、今、必要かもしれない。

また、笹川平和財団のDr. Lily Yuと再会し、意見交換できたことも良かった。同財団では東南アジアの少女や女性たちにICTのスキルを教えるプロジェクトなどを展開しているが、Dr. Yuは今後、日本のアカデミアと行政を繋ぐ役割などにも活動を広げたいと考えている。彼女は実は理化学研究所脳科学総合研究センターでポスドクをされた神経科学者でもある。その後、ブリティッシュ・カウンシルの東京オフィスを経て現在のポジションに就かれた。Dr. Yuは東京でのGender Summit 10および沖縄科学技術大学で開催されたサテライトイベントそれぞれで講演をされた。これからのご活躍に心から期待したい。

【エルゼビア社の分析資料】

【東北大学発表のポスター(PDF8.7MB)】

# by osumi1128 | 2017-06-10 04:03 | 科学技術政策 | Comments(0)

大人のための最先端理科第120回:多能な細胞が脳腫瘍の原因? 「ジキルとハイド」な神経堤

2015年より週刊ダイヤモンドに「大人のための最先端理科」という連載コラムを5週間に一度、書かせて頂いています。次の6月10日号は通し番号で第120回、自分の担当は24回目ということになりました。ネタ探しには苦労は無いのですが、あっという間に5週が回ってくる気がしています。

今回は、「神経堤細胞」という不思議な細胞が主人公で、ちょっと大昔の思い出も含めたストーリー展開。気に入って頂ければ嬉しいです。
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ちなみに、6月3日号からは、友人の数学科のK先生こと、東北大学材料科学高等研究所(AIMR)所長の小谷元子先生が数学を担当。こちらも合わせてよろしくお願い致します♬ そういえば、ずっと以前、地元の河北新報紙に「往復書簡」を連載していたのでした。東北大学サイエンスカフェの大学開学百周年記念イベントでは、一緒に浴衣を着て登壇したことも……。小谷先生は現在、総合科学技術イノベーション会議の非常勤議員や、理化学研究所の非常勤理事も務められています。

記事はウェブでも読めます:

# by osumi1128 | 2017-06-03 21:58 | サイエンス | Comments(0)

ダイバーシティを考える:野田聖子議員の講演から皇室問題まで

過日、仙台同友会・拡大ダイバーシティ委員会が主催する講演会に出席し、野田聖子衆議院議員の講演を聴く機会に恵まれた。タイトルは「人財輝く日本を創る」。
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最初に取り上げられたのが、こちらの日本の人口動態推移のグラフ。将来の年齢別人口構成はその年の出生率によってある程度予測できる。もちろん、寿命は今のところ、さらに伸びているから修正も必要だろうが。日本の人口は2008年をピークとして減少に転じており、2050年に9,515万人となることが予測されている。絶対数としての人数も問題だが、高齢者人口の割合が現状の約20%から約40%に到達しようとしていることが、さらに困った問題。
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さて、かつてこのグラフが作成されたときに「こんな危険なモノを国民に見せたらたいへんなことになるから、表には出さないように」ということになっていたらしい。ところが、政権交代で民主党(当時)の時代になって、「さすがにこれはマズイでしょう。このまま人口減少したら、日本の将来どうなるの?」という根拠として出回るようになったという。私にとってはものすごいインパクトということはなく、もしかしたら医療系では以前より知られたことだったからかもしれない。(個人的に改めてびっくりしたのは、第2次世界大戦の頃の人口減少は全体から見ればマイナーなものであったことだ。当時はまだ出生率も高く、乳幼児期の死亡率が非常に高かったからだろうか……)

日本という小さな国土で平地が少ない国を考えた場合、サステナブルな生態系として人間という環境に負荷をかける生き物の数がどの程度が適切なのか、つまり、例えば江戸時代の人口なら、いい塩梅にサステナブルなのか、などは不学にして知らないが、年代別人口構成を考えた場合に、働くことが困難な世代を支えるのに適切な就業人口が必要であることは自明である。外国人労働者を急激に受け入れるには種々のインフラ整備も必要であるし(東京2020オリンピックは、そのための準備段階とも言えるが)、300年以上も鎖国をしてきたメンタリティもあって、まずは自国の中で解決せねば、ということで、年金支給開始年齢は引き上げられ(支給を減らすという直接的な効果に加えて)、さらに「女性ももっと働いてね」ということになった。

野田議員曰く、国民の人口減少問題に対して「少子化対策」として捉えられており、「それは女性が産まないからでしょ?」という受け取られ方になってしまって、女性だけの問題になっていたことが大きなムーブメントにならなかった原因と分析(……でもそれって、想像力の欠如ですよね……)。現内閣も、「当初『女性の活躍促進』だったのだけど、このキャンペーンだと抵抗も多かったので、『一億総活躍!』に変わったのです」。こうして、女性の人権や参政権がフォーカスだった「フェミニズム」の時代から、雇用機会均等法に象徴される「男女共同参画」の時代を経て、今は「ダイバーシティ」がキーワードとなっている訳だ。ただし、「どんな組織でも人的構成の多様性が大事。多様性に配慮することが大事」という本来の哲学というよりも、「これまで働いていなかった人たちも働いてね!」という意味で。

人口減少、ワークフォースの減少を手っ取り早く改善するのなら、外国人労働者をもっと受け入れれば良いはずだ。だが、「目の前にいるワークフォースである女性や障害者を活用できない状態で、それは無理」と野田議員はバッサリ。

野田議員はすでに衆議院で連続8期の当選を果たし、1998年に37歳で郵政大臣に就任されたり(当時史上最年少!)、その後、内閣特命大臣も2回経験されているほどの経験をお持ちだが、ご自身が初めて議員になられた頃から、女性議員の割合はほとんど変わっておらず、未だに1割もいないと嘆かれる。現在、北欧のように女性議員の割合を規定する「クォータ制」の導入について議論が為されているというが、なかなか簡単なことではないようだ。

女性が働きやすくする上で「夫婦別姓」は一つの要素なのだが(すべてではない)、日本では明治時代の民法がほとんど改正されておらず、未だにそのまま。そういえば、本学法学研究科長もされた水野法子先生からもう10年以上前に「自民党議員の勉強会で夫婦別姓について説明したら、<そんなことをしたら、孝行娘が村八分になる!>といって怒られた」というエピソードを思い出す。マイナンバー制度にしたのだから、別姓になっても問題無いだろう。「非嫡出子の権利」は認められるようになった。もう一つの砦は「配偶者控除」。国会に女性議員がもっと多くなれば、このあたりも変わることが期待される。

「大学の無償化よりは、幼稚園、保育園の無償化の方が重要」とも言われた。幼児教育の程度と大人になってからの生活保護の割合に負の相関があるらしい(今度、データを探してみよう)。勉強したくない学生がモラトリアムに高学歴化することは確かにワークフォース減少に拍車をかける。ただし、大学院生への経済的支援は欧米並みになってほしいと個人的には考える。「男性の育休は100%保障すべき、液体ミルクの普及も育児のしやすさに繋がる」とも。

野田議員は「経営者が女性を活用した方が儲かる」と発想することが重要と指摘。「女性が参画したら、うまくいかないのではないか?という恐れから、お上から決められた数値目標に嫌々従うということになりがちなのは、成功例を知らないから」ということで、いくつかの会社の事例を挙げられた。「それって外資系だよね?」という予測を大いに裏切り、例えば某食品メーカーであったり、電気機器メーカーであったり、バリバリの純国産企業。

例えばカルビーでは、ジョンソン&ジョンソンから社長を招いて大成功。現在、管理職の女性率は二割、やがて三割になるが、7年連続の増益。働き方に柔軟性を持たせることが大事。営業職だったら、自宅から直接、顧客のところに行き、直帰して報告書は自宅で書けば、満員電車での通勤による体力・気力のロスも避けられる。

例えば日本電産は「24時間働けますか?」的なポリシーだったのが、数年前に「残業0」を掲げるようになったという。その社長に「方針転換されたのですか?」と野田議員が問うと、「そうではなくて、すでに日本人の割合が1割に減って、良い人財をグローバルに集めようと思ったときに出てきた方針が残業0だった」という答え。

つまり、トップがどう考えるかが重要なのだ。だが、野田議員曰く「現在、経団連メンバーもほとんど皆、男性社長、しかも叩き上げ。関係性に縛られるとリストラ含めて合理的な判断がしにくくなる」。また「むしろ、中小企業の方がこれからはトップがリーダーシップを発揮して良い改革がやりやすいはず。ダイバーシティを受け入れることは、むしろ男性の人生の支えになる。日本ほど自殺の多い国は無い。男性が幸せでない国には将来が無い」とも言われた。

講演の1時間があっという間で、すべてメモにすることはできなかったが、大いに刺激を受けた。野田議員には内閣特命科学技術担当大臣をされていた頃、2008年にお目にかかったことがある(実はアポイントの時間をミスるという大失態だったのだけど)。本も出されて知られていることだが、生殖補助医療により卵子提供を受け高齢出産され、そのお子さんには種々の特別なケアが必要という状況が続いており、それでも政治家として活躍されているバイタリティには敬服するしか無い。ご自身が政治の世界でマイノリティであり、さらにハンディを持った人への理解も深いことは、野田議員のポリシーに影響を与えていると推測する。これからのご活躍に期待したい。

話は変わって、というか実は大いに関連するのだが、先週、秋篠宮家の眞子さまが御結婚を予定されているというスクープが飛び出した。お若いカップル誕生はたいへん喜ばしいことなのだが、なぜこのタイミング? しかも正式なご婚約ご発表としてではなく……、ということの背景にはいろいろあるのだろう。ともあれ、日本での報道は「相手はどんな人か? どんなところでデートしたのか?」などのゴシップが多いように思うが、国外での報道は「プリンセスが皇族から離れることになる」という点がタイトルになっているものがほとんどだ。

眞子さまと同世代の皇族の中で男性は唯一、悠仁さまだけなので、このまま「宮家を継げる、創設できるのは男子のみ」で続けると、皇族の数はどんどん減ってゆく。これまた冒頭の日本の人口動態と同様に火を見るより明らかな予測なのだが、なぜか「女性宮家」の問題についての議論も後回しにされてきた(直近では民進党の中で議論されている。もしかしたら付帯決議に持ち込まれるかもしれない)。日本はつくづく、都合の悪いことは見ようとしない国だとしか言いようがない。

さらに言えば、「女性天皇」の問題や「女系天皇」の問題が控えている。今上天皇の御譲位に関しては、直近の実務的な問題として19日に閣議決定されたが、もし我が国がローマ法王よりも長く続く皇室をこれからも維持したいと考えるのであれば、21世紀の社会状況や皇族の方々のお気持ちも踏まえた上で、ぜひ「生物学的な観点」も入れた議論をして頂きたいと願う。生物の世界では、(皇室問題に使うには乱暴な言葉ではあるが、ここでは敢えて使わせて頂くとして)「雑種強勢(すなわち純系は弱い)」は定説であり、DNAレベルでのダイバーシティが重要ということは了解事項である。

【関連拙ブログ】

# by osumi1128 | 2017-05-21 09:45 | ロールモデル | Comments(4)

『ちいさい言語学者の冒険 子どもに学ぶことばの秘密』は面白い!

もしも大学受験前まで戻れるなら、言語学の道にも進んでみたかった。残念ながらリアルな世界では身は一つしかないので、理系選択をし、歯学部に進学して、今は神経発生や発達障害の動物モデルを中心とした研究を行っているが、「ことば」に対する興味はかなり小さい頃からだ。

例えば保育園時代、「プリンセス」と「王女」の定義はどのように異なるのか、大いに悩んだという記憶がある。当時は「プリンセス」も「王女」も「princess」という英語を元にしているという意識は無かったので、確か、読んだ絵本の文脈から、年齢で異なるというという結論にたどり着いたはずだ。子どもはそうやって、自分の得た知識から法則を導き出そうとする。

本書『ちいさい言語学者の冒険 子どもに学ぶことばの秘密』(岩波科学ライブラリー)はニューヨーク市立大学で言語学博士号を取得された東京大学准教授の広瀬友紀さんが、ご自身のお子さんK太郎くん(現在7歳)が言葉を覚える過程で気づいた、子どもならではの「言い間違い」から、言語のルールやその習得メカニズムについて紹介したもの。子どもはむしろ「原理原則」に忠実であり、大人は恣意的に決まった「ルールアウト」を多数知っているので、子どもらしい言葉を「言い間違い」と思うのだ。

オビにも使われている「これ食べたら死む?」や「死にさせるの?」という子どもならではの活用形は、可愛らしい「あるある」だ。つまり、どの子ども(この場合は、国籍等に関わらず、日本語を学ぼうとする段階の子ども)も、共通した「一般化」のルールを自然に習得している。このことは、ノーム・チョムスキーの「生成文法」の話をちょっと思い出させる。チョムスキーは、どんな母語でああれ、人間が数年でその言語体系を習得できるのは、「普遍文法」が生得的に備わっているからだと説明した。「文法」が生得的なものかどうかはわからないが、人間の子どもが一般的に、どのような言語であれ、周囲で話されている言葉を聞いて「普遍化」するという脳の性質を備えていることは確かだろう。

子どもの言い間違いは賞味期限が短くて、成長する過程で無くなってしまう。今子育て中の方なら、「あ、うちの子も同じ!」という発見がたくさんあるだろうし、その時期を過ぎてしまった方も「そうそう、昔、こうだったよね……」と共感を覚えるに違いない。自分自身がそんな子ども言葉を使っていたこと自体は、残念ながら記憶に残っていないからこそ、本書を読むと楽しくなる。

広瀬先生とはまだ面識は無いが、『心を生み出す遺伝子』(岩波現代文庫)の翻訳でお世話になった岩波書店の編集者、浜門麻美子さんを介してFacebookで繋がった。今年の言語学会にシンポジストとしてお邪魔することになっているので、リアルにお目にかかってお話しできることを期待している。
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# by osumi1128 | 2017-05-18 08:11 | 書評 | Comments(0)

第50回日本発生生物学会に行ってきた

日本発生生物学会が今年50周年とのことで、演題は出していなかったのですが、情報収集のために3日目のみ参加してきました。ちなみに、関連イベントとして企画展「卵からはじまる形づくり〜発生生物学への誘い〜」が国立科学博物館で開催中です(6/11まで)。

夕方にプレナリーレクチャー2題で、その後、懇親会という「3日目の午前中で帰らないでね」作戦のスケジュール。50周年を記念して最終日のプレナリースピーカーは、Eddy De Robertis先生とLowis Wolpert先生ということになっていました。残念ながらWolpert先生は怪我によって来日できなくなって、ビデオメッセージを送って頂きました。
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学会長の上野先生がイントロとまとめを話されたのですが、「人生でもっとも大事な時は、誕生でも結婚でもなく、原腸陥入である」というウォルパート先生の言葉を引用され、「でも、実は先生は最近、御結婚されました。きっと怪我も早く良くなることでしょう♬」と締めくくられました。
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ウォルパート先生の講演がキャンセルされたので、急遽、岡田節人先生の追悼講演会となり、個人的には有難かったです。

一人目は、岡田先生のお弟子さんとして阿形清和先生@学習院大が登壇され、タイトル画像はブルーバックスの『細胞の社会ー生命の秩序をさぐる』。生体を「細胞の集団」として捉えるということが、それまでの発生学とは異なる視点だったのです。これに感銘を受けて発生研究の道に進んだとのこと。私が持っているのは1987年の改訂新版の方。こちらはまだ売っています。阿形さんは節人先生の研究からご自分のプラナリア再生研究への道筋について話されました。
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二人目は三浦正幸先生@東大薬学。やっぱり同世代だからか、表紙スライドには同じ本のカバーが。
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三浦先生もやはりこの本にインパクトを受けて研究の道へ。岡田先生との直接の接点は、基礎生物学研究所の所長をされていた頃に、御子柴先生の客員研究室に参画していたとのこと。岡田先生のテニス姿は存じ上げなかったので新鮮。やっぱり緑がトレードマーク♬
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さらに3人目は、岡田先生が京大生物物理の研究室を開いたときに教員として参画した近藤寿人先生@京都産業大。近藤先生のタイトルは「The Developmental Biology played by Tokindo S. Okadaas a solist and a conductor」というちょっとスノッブで洒落たものでした。
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さすが緻密な近藤先生らしく、節人先生のご研究の流れや、研究プレイヤーとしての業績と、研究チームを率いるリーダーとしての成果を分析されたお話でした。Developmentという国際誌に、東北大学名誉教授である仲村春和先生と共著で追悼文も書かれています。ダウンロードはこちら
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京都時代にJohn Gurdon先生(2012年に山中伸弥先生とともにノーベル生理学平和賞授賞)やNicole Le Douarin先生(1986年に京都賞授賞)などを日本に招かれたことも、その後、多くの研究者に影響を与えたことになります。

改めて、節人先生というのは、今風に言えば「ビジョナリー」だったのだと思います。そういう意味で、今、私たちの世代に、これからの若い方々を惹き付けるだけの魅力や先見性を持った研究者が、どれほど可視化されているのか疑わしい……。節人先生が『細胞の社会』を書かれたのは1972年、45歳のときでした。今の40代半ばの生命科学研究者は、本を著すよりも、インパクトのある原著論文や、各種の申請書・報告書を書くのに必死で余裕が無いかもしれません。

三浦さんの発表の中で節人先生の言葉として「無駄する余裕、もたんとあかんで」と挙げられていましたが、本当にその通りですね。

【関連拙ブログ】

# by osumi1128 | 2017-05-13 11:26 | サイエンス | Comments(0)

週刊ダイヤモンド連載コラム第115回:ヒトの臓器を動物で作る 射程に入ったキメラの実現

今週発売している4月29日号の週刊ダイヤモンドに拙連載コラム第115回が掲載されています♬ 
「iPS細胞Xゲノム編集でどこまでできるか?」という時代に突入したことをヒシヒシと感じる今日このごろです……。

大人のための最先端理科【生命科学】
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# by osumi1128 | 2017-04-25 23:37 | サイエンス | Comments(0)