エントロピー増大
2005年 07月 11日
そもそも、6時間立っているだけでも筋肉がかなり疲れるし、喉にも負担をかけている。
これが辛くなったら大学の教員は辞めようと思うが、幸い、テニス部時代に朝から晩まで下級生はコートの脇に立って応援を行っていたので、脚も喉も鍛えてある。
「生物学」と「分子細胞生物学」を「医療工学技術者創成のための再教育システム」REDEEMプロジェクトで講義した。
「生物学」では「生きている」というのはどういうことか、という説明のために、ほっておくと部屋は散らかるが、それをエネルギーを使って整理整頓しているようなもの、という写真を使ったのだが、講義を終わって戻ってくると、私のオフィスはまさに「非常に散らかった状態」になっている・・・
これを片づけるのは、本当にエネルギーを必要とする。
だいたい土日にラボに来たときに少しずつ片づけるようにはしているのだが、この頃では入ってくる情報の一部が消化・排出しきれないで残っていってしまう。
本当にこれが片づけられなくなったら研究上の生命活動に支障を来すので、何か別の手段を考えないといけない。
1.入ってくる情報を制限する
このためには余分な仕事をしょいこまないようにすることが必要。
だが、ものを頼まれて断れない性格が災いして、かなり実行困難。
2.片付ける仕事を秘書にさらに負担してもらう
これがなかなか難しい。
すでにかなりのファイリングをお願いしているのだが、秘書さんが自律的にファイリングできるようになるまでには、相当のコーチングが必要だろう。
現状では秘書さんにその余裕がないかもしれない。
また、それで秘書さんが仕事を片付けることができるようになったら、私はさらに他の仕事をするのかもしれない・・・
うーん、堂々巡りかも。
助手の時代に教授室に行くと、先生がなんだかいつでも片付けものをしていたことを思い出す。
先生が昔収集した論文のコピーなどはきちんとファイリングされていて、よく利用させてもらったが(今では新しい論文はPDF化されていて、いつでもダウンロードできるから印刷体をファイルする必要もないくらいかもしれないが)、当時すでにかなり忙しくなっておられた先生が何を片付けておられたのか、今ではなんとなく分かる気がする。
増大するエントロピーにひたすら抵抗することが「生きる」ことであろう。
とにかく、今日はもう一仕事した後、ジムに行って汗をかいて疲れた脳をほぐし(違う部分を使うことによって脳はほぐれると信じている)、新たな気持ちでとりかかろうと思う。