光操作研究会・技術検討会と浜先生のこと【フォトギャラリー更新】

光感受性の種々の分子を用いて、神経活動を制御する「光遺伝学(オプトジェネティクス)」に関する光操作研究会が、医学系研究科・松井広先生の主催で開催されました。

今年の開催にあたって、これまで生命科学研究科の八尾寛先生が主催されてきた「オプトジェネティクス講習会」も一緒に開催ということでしたので、それならさらに「コネクトミクス講習会」もできたら面白いのでは、という話になり、実際は電顕コネクトミクスの講習会にはならず<形>関係の「イメージング講習会」になったのですが、カール・ツアイスさんに最新機器を持ち込んで頂いて、今週、月曜日から3日間、有意義な実習を行うことができました。

最近の顕微鏡は、ものすごい勢いで進捗しています。より細かく、より深く、より広く、より早く、画像を得ることができるようになり、それを三次元構築したり、各種の計測を行ったりすることによってデータが得られるのです。世界が変わります。

初日月曜日の<形>の講師として、カール・ツアイスの方によるデモ機の説明と三次元電子顕微鏡技術の紹介があり、さらに多光子顕微鏡でマウス脳深部イメージングに成功された北大の根本先生、マウス初期胚で細胞移動などをトラッキングされている基生研の野中先生にもお話して頂きました。また、実技講習会後、昨日午前中に、マックス・プランクのフロリダ研究所で電顕コアファシリティーのチーフを務める釜澤尚美さんにも来て頂いて素晴らしい講演をして頂きました。サラミを使った説明は、とてもわかり易かったと思います。
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釜澤さんが最後に紹介されたのは、日本の著名な電子顕微鏡学者、浜清先生のお言葉。
美しいものはいつもそこにあるのです。
大事なところはいつも隠れているものなんです。

お茶目な浜先生はこれを「ビキニ説」と仰っしゃるとのこと(笑)。

昨日午後から本日夕方までのシンポジウムは、オプトジェネティクスを用いた遺伝子発現操作や、光操作の結果をfMRIで観る、組織の透明化技術の最先端、質量分析を利用したイメージングなど盛りだくさん。若手の方々の意欲的な発表に加え、生物物理学の分野で初期からロドプシンの研究をされていた神取先生@名工大の歴史から最先端までのお話も、たいへん教育的で参考になりました。これまでの研究会を率いて来られた田中謙二先生@慶應、尾藤晴彦先生@東大(あ、「先生」ではなくて「さん」付がルールだったのを思い出しました!)もありがとうございました。

下村脩先生がGFPを発見したのが1962年で、ノーベル化学賞を受賞されたのが2008年、チャネルロドプシンの発見が2002年とすると、その40年後は2042年ですね……。きっとそれよりも前に、ノーベル賞受賞になるかもしれませんね。

私は明日から台湾でアジア・パシフィック神経化学学会のシンポジウム出席になってしまいますが、<光>操作のワークショップは週明けまで続きます。来年は、さらに他のシンポジウムも合わせて「東北大学知のフォーラム:脳科学最前線2015」として7月〜9月に開催予定です。乞うご期待!

オプトジェネティクスの技術講習会含め、全体イベント終了後にフォトギャラリーが更新されました。
それぞれの日程で「more photos」が見られます、
by osumi1128 | 2014-08-22 22:42 | サイエンス | Comments(0)

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