日本神経化学大会@仙台と関連行事

先週、9月7日〜9日に、記念すべき第60回となる日本神経化学大会が福永浩司大会長のもと仙台国際センターにて開催されました。関連して、国際神経化学学会(ISN)の支援によるAdvanced Schoolも東北大学神経科学研究者の協力により9月2日〜6日まで開催。

日本の神経系の学会としては、日本精神神経学会の歴史がもっとも古くて113年前に設立。こちらは臨床系ですね。そちらから別れた日本神経学会よりも、本日本神経化学学会(JSN)の方が数年長い歴史があります。

さらに言うと、国際学会であるINSは設立50年であって、JNSの方が古いのです。実際のところ、INSの設立に日本の神経化学者が大きく関わったということもあり、現在、INSの会長は池中一裕先生、さらにアジア・パシフィックの連携組織であるAPSNの会長が和中明生先生ということで、JSNの和田圭司理事長が日本のこの分野の強さについて強調されておられます。

今回は、領域代表を務める新学術領域「個性」創発脳の共催によりシンポジウムを企画し、さらにプレナリースピーカーの座長や、東北医学会特別講演の開催をするとともに、ランチョンセミナーとしてELSI問題を取り上げ、Advanced School講師や懇親会出席、そして、神経化学大会の夜の部として開催された若手セミナーへの参画など、本当に盛りだくさんな一週間余でした。
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シンポジウムでは、発達障害のモデル動物として、マウスだけでなく、ラットやマーモセットを用いた研究をされている研究者にもご登壇頂き、より良い治療法の開発などには多角的な解析が必要ということを訴えました。

その後にお話されたプレナリーのYpe Elgersma先生は、オランダのエラスムス大学に所属され、多発性硬化症やアンジェルマン症候群などの神経難病の遺伝学や病態モデルがご専門。私が招聘した韓国のChan Young Shin先生、米国のRodney Samaco先生も含めて、皆、日本もしくは仙台が初めてという方をお呼びできて何よりでした。

Elgersma先生は仙台の後、東京と京都も回られるとのことでしたが、それはアンジェルマン症候群の患者団体の催しでお話されるとのことでした。ちょうど、やはり新学術の共催によるランチョンセミナーでは、本学文学研究科の原 塑先生の企画により、広島大学の東島 仁先生による医学研究への患者・市民の参画についての興味深いお話を頂くことができました。今月、自分もそのような機会を頂いているので、準備にあたって気をつけようと思いました。

詳しい内容は追って新学術領域のHPの方に報告記事を掲載予定です。

もう一つ、今回の外国人ゲスト招聘ではいろいろなご縁というか、「It's a small world!」ということを感じました。初めてお目にかかる方でも、間に少なくとも一人以上の知り合いがいますね。
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by osumi1128 | 2017-09-12 16:04 | サイエンス | Comments(0)

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