フサオマキザルの道具使用

朝は東北大学国際高等融合領域研究所での会議だったのですが、工学部の馴れないエリアで迷いました。

午後には「夏休み大学探訪」のイベントで、メディカルキャンパスのサイエンス・エンジェル4名が中学生5名を相手に、顕微鏡で細胞や組織標本、ウズラ胚などを観察してもらうという実習を行いました。
講師とほとんど一対一という贅沢さ(笑)。
ウズラ胚を殻から取り出して動いている心臓を見るのは、なかなかの感動です。

こちらは仙台市教育局との連携のイベントで、同行されていた教育局の方々は「昔は小学校でもニワトリの胚を観察する実習があったのだけど、理科の時間数が少なくなり、教員が教えられなくなって無くなったのです」と言われました。
教員免許を取得するのに、教育学部に行くことがほとんど必須になってしまったからですね。

5人の中学生たち(男子3名、女子2名)が目を輝かせていて、エンジェルさんたちもやりがいを感じていたことと思います。
関係者の皆さん、お疲れ様でした!

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うちに戻ってきたときに放映されていた「フサオマキザル」のTVがとても面白かったです。
しばらく前にも観たように思うのですが(たぶん「ダーウィンが来た」でしょう)、今回はNHKスペシャル。
南米に住む体長40センチほどの小型のサルなのですが、自分の体重の80%くらいの重い石を持って二足歩行(!)し、その石で小さな椰子の実を割るのです。

しかも、4年ほど訓練すると、「介助サル」としても役立つとのこと。
介助の様子を見ていると、「他者をの心を読む」ことは、はできそうでした。
介助犬も同様ですね(ネコの資質には不向きですが)。
ただし、道具使用については、親が教えたりはしないとのことで、この点は、先日観たミーアキャットの方がはるかに教育熱心。
サソリの取り方を「教える」のだそうです。
しかも、相手のレベルに合わせて、最初は殺したサソリを与え、次に、ちょっと弱らせたサソリを……というように。
……勉強になります。はい。

さて、このようなフサオマキザルの道具使用が二足歩行の頻度を多くさせたと考える研究者がいるとのこと。
確かに、重たい石を持つためには、四足歩行よりも二足歩行の方が有利に見えます。
また、石で椰子の実を割る動作には太腿や背中の筋肉を発達させる効果があって、より二足歩行しやすい身体を作ったということ。
なかなか面白いアイディアですね。
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本日の画像はニューヨークの街角の果物屋さん。
ちょうど季節のピーチやプラムがたくさん。
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by osumi1128 | 2008-07-28 22:43 | サイエンス | Comments(0)

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