カテゴリ:若い方々へ( 30 )

『論理が伝わる「書く技術」』

d0028322_22484371.jpgかつて企業は大学に期待することなく、独自に人材を育てる余裕があったものが、昨今は即戦力が求められるということで、「コミュニケーション力」などを付けてほしい、という要望が強いようですが、それって、そもそも高度な専門教育を行う大学・大学院で行うべきことなのか、よくよく考えると変な気がします。
日本語だけでも良いので、人の話を聞くこと、メモを取ること、資料を調べること、自分の意見を言うこと、長い文章の要旨や会議の議事録をまとめること、論理的な文章を書くこと、これらは、高校までに身に着けておいて頂く訳にはいかないのでしょうかね?
そういう基本的なスキルがあった上での専門教育なのではないかと、ふと思うのです……。

とはいえ、現状がそうでないので、大学のセンセイは学生さん(だけじゃないけど)に対して各種文章の「添削」(←この言葉は好きではありませんが)をするのがお仕事の結構な部分を占めることになります。

最近読んだスキル本の中で、『論理が伝わる「書く技術」』(倉島保美著、講談社ブルーバックス)は、文章作成のノウハウがとてもわかりやすくてお勧めです。
副題の<「パラグラフ・ライティング」入門>が、この本のエッセンスですね。

「おわりに」から引用します。
 文章指導をしていると、「なぜ、日本では論理的な文章の書き方を、大学で指導しないのですか?」と質問されることがあります。私には2つの理由が考えられます。

 1つは、コミュニケーションを重視しない文化だからです。日本人はもともと農耕民族(=定住)であり、ほぼ単一民族なので、日本はハイコンテクスト文化と言われます。つまり、明確に伝達せず、相手の意図を察しあう文化です。そのため、明確に伝達することにあまり価値を置いていないのです。

もう一つが何かは、本書を読んでみて下さいww

来年は、「研究推進・倫理ゼミ」でプレゼン・スキルを教えるときに、少し「文章作成との対比」を取り入れてみようかなと考えました。
by osumi1128 | 2012-12-22 22:56 | 若い方々へ | Comments(2)

奈良先端大に行きました:「イクジイ」の勧め【リンク追加】

1991年に設立された奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)に行って来ました。
陸路で行くと、京都から近鉄奈良線で高の原で降りて、さらに車で15分程度の生駒市というところにあります。
正門から入ってすぐの管理棟の建物に、「祝:山中伸弥先生、ノーベル生理学・医学賞受賞!」の横断幕が……。
山中さんがiPS細胞を樹立する研究を開始されたのは、このNAISTの助教授になられた頃だったからですね。
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by osumi1128 | 2012-12-09 09:47 | 若い方々へ | Comments(0)

帝王学&女王学

ミツバチやアリやハダカデバネズミは「女王」を頂点とする階級社会を構成している。
ミツバチでは「ロイヤル・ゼリー」で育てられた雌が女王になるというから、氏より育ちなのだろうか。

人間の場合に、いわゆる「帝王学」と呼ばれる後天的介入がリーダーを育てるために必要であることは古今東西、いろいろな事例がある。
「鞄持ち」やら「私設秘書」やら、いろいろな言い方もあるが、要はon the job training(OJT)をするときに「コイツは磨けばもっと輝くだろう」と思う部下には、さらに一段上の教えを授ける訳だ。
アカデミアの世界でもそれは同様。
良いラボの出身者が良い業績を挙げるというだけでなく、研究費申請書の書き方や、面接での受け答えの仕方なども、下書きや陪席をさせることによって身につけさせることができる。

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by osumi1128 | 2012-11-08 18:27 | 若い方々へ | Comments(0)

ひらめきはどうやって生まれるのか?

d0028322_021033.jpg先日、「ハーバード大学留学・独立日記」で有名な、現三重大学医学部教授の島岡要さんと対談をしたときのこと。
島岡さんから「<ひらめき>ってどんな風にしたら浮かびやすいでしょうか?」というようなご質問を頂いて、つねづね考えていることをお話した。

「アハ!体験」などとも呼ばれる「ひらめき」は、クリエイティブな職業には欠かせない。
アルキメデスが「ηὕρηκα!」と叫んだのはお風呂の中だったと伝承されているが、個人的には明け方、眠りが浅くなったときがもっとも多い気がする。
半分寝ながら「あ! そうか!☆♪」と思いつくことを、本当に覚醒するまで覚えていられるかが問題なのだが。

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by osumi1128 | 2012-10-26 00:24 | 若い方々へ | Comments(0)

アステラス病態代謝研究会第43回研究報告会にて

アステラス製薬関係の公益財団法人であるアステラス病態代謝研究会は、若手研究者を中心として研究費の助成を行なっている。
この財団は、無難な研究よりも「キラリと光る研究」を支援しようという精神のもとに審査することが大きな特徴。
昨年の採択を受けた研究助成者による研究報告会が開かれたが、その冒頭で、審査に関わる学術委員会の委員長である後藤由季子(東大分生研)さんが開会のご挨拶をされた。

その中で「自分の周りを見ていても、若い方々がリスクを恐れる傾向が強くなっていることを感じる。日本の停滞を打ち破るには、企業でもアカデミアでもチャレンジ精神が必要。山中さんのノーベル賞受賞は、そういう意味で追い風になる」という趣旨のことが述べられた。
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by osumi1128 | 2012-10-21 09:28 | 若い方々へ | Comments(0)

複数の選択肢を考えよう!(若い方々へ)

本日は医学部・歯学部合同慰霊祭があった。
うちは脳解剖を担当しているので、このような行事の参加は必須。
本年4月付けで東京医科大学の解剖学教授にご栄転された石先生の後任として、10月1日付けで着任した勝山講師にも出席してもらった。

さて、ここしばらく続けている〈若い方々へ〉シリーズの続き。
本日のお題は「複数の選択肢を考えよう!」。

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by osumi1128 | 2010-10-26 18:00 | 若い方々へ | Comments(0)

時間の使い方(若い方々へ):その3

日付けは遡るのですが、10月11日に、うちの元学生同士のカップルに第一子誕生!
女の子で名前は「優花(ゆうか)」になったそうです。
3600gという優良児。
私はしつこく「過度な体重制限はしないように」と繰り返していたので、ほっとしました。
両方とも学生さんなので、なんだかとくにおばあちゃんになった気分☆
早く孫の顔が見たいですね♪

さて、ウィークデイになるとどうしてもブログが滞りがちだが、9月から「毎日更新!」を目標にしているので、なんとか追いつくようにしないと……。
本日は「時間の使い方:その3」。

【3.他の方の時間をうまく使おう】

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by osumi1128 | 2010-10-13 08:10 | 若い方々へ | Comments(0)

時間の使い方(若い方々へ):その2

外を歩くのに丁度良い季候になったので、週末、自宅から大学まで歩くようにしている(悲しいことに、春は花粉症で外に出るのが辛い…)。

続けて歩くとだいたい1時間くらいなのだが、途中、カフェで一休みしたり、お店やギャラリーを覗いたり、面白いと思ってiPhoneデジカメで撮った画像をTwitterを介してアップしたり……という「ながら散歩」。

例えば、この週末の体育の日はこんな具合。
仙台街歩き101011
その前の週はこんな感じ(投稿したのが時間順でなくて……苦笑)。
土曜日の街歩き

「二足歩行」と「言葉を喋る」のが人間らしさだと思うので、その能力が損なわれないようにしないと、と思う。

さて「時間の使い方」の続きのお話……。
【2.時間の流れを逆向きに考えよう】

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by osumi1128 | 2010-10-12 02:28 | 若い方々へ | Comments(1)

時間の使い方について(若い方々へ):その1

先日の拙ブログのポスト『背伸びをするということ(若い方々へ)』が結構読まれているみたいなので、関連した「サバイバル・スキル」のことを連続で。

男性同士、女性同士だったら、親戚ではない人との間でのゲノム遺伝情報の違いは0.1%と見積もられている。
男性と女性を平均的に比べたら0.3%で、同じやり方で平均的にヒトとチンパンジーを比較すると1.5%程度の差になる。
だから、個人の遺伝情報の違いは、元々それなりに大きいと言えるし、それは人が生物学的見地からは「平等=均質ではない」ことを意味する。

でも、唯一「平等」なことは、誰も一日24時間しか持っていないことだ。
常々、会議で寝ている方の分など頂いて、30時間/日くらいあったら……と思っているが(苦笑)、残念ながらそんなことはできない。

だから「時間の使い方がすべて」と思う。
では、時間の使い方って、具体的にはどうすればよいのか、というときに、若い方々に言うことがいくつかある。

【1.時間がどのくらいかかるか見極めよう】

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by osumi1128 | 2010-10-11 12:06 | 若い方々へ | Comments(0)

背伸びをするということ(若い方々へ)

お茶のお稽古に行くと、これでもまだ「若い方々」のグループに入るのは、相対的に年長のお弟子さん方が多いからなのだが(苦笑)、学会等では常に新入会員の若い人たちが入ってくるので、毎年毎年、押し上げられていく。

そういう方々が懇親会などの折に「初めまして。ブログ読んでいます!」などと挨拶してくれるのは嬉しい。
でもってつい「アカデミア・サバイバル術」などの話をしたりすることになる。
一日24時間というのが唯一平等
時間の使い方がすべて
時間を逆向きに考えられるのが大事

などの他に必ず伝えるのが「背伸びをしよう」ということだ。

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by osumi1128 | 2010-10-09 11:03 | 若い方々へ | Comments(6)