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内閣改造と牛肉輸入

普段、オフィスにいる間はほとんどニュースのサイトを見ることはないのだが、「男女共同参画大臣ができましたよ!」というメールを下さる方がおられて、くっついていたURLをクリックすると、猪口邦子氏が「少子化・男女共同参画担当大臣」になったという読売新聞の記事に飛んだ。
猪口氏はこれまで内閣府の男女共同参画会議の議員であった訳だから、まっとうな人事である。
少なくとも、先の法務大臣より、あるいは、今回の文部科学大臣よりも、ずっとずっと正統派である。
ただし、気を付けないといけないと思ったのは、「少子化」というキーワードが一番頭にくっついていて、夜のNHKニュースでは「少子化大臣」と略されていた。
うーん、やっぱり少子化の方が大切なんでしょうか。

ところで、これ、英語でなんて訳されているんでしょうね・・・?

もう一つ気になるニュースは、ついに「牛肉輸入再開」となったこと。
年内にも米国産牛肉の輸入は再開される見通しだが、仙台名物の「牛タン」業界では、とりあえず、これまでの米国産の5%程度を使用するかもしれないということ。
もちろん仙台の消費者団体は「安全性に信頼できない」と反対の姿勢。
日本産が99.99%安全という保障もないのだが。
ちなみに、この1年くらいの間に国産牛タンの値上がりにより、仙台の牛タン屋は半数程度に減ったらしいのだが、普段お客さんを連れて行く医学部前の有名店は健在。


明後日からの海外出張を目前にして、ものすごい勢いで用事を片付けつつある。
締め切りを過ぎていた長短さまざまな原稿、論文の査読、自分が取りまとめる学内の会議、学生とのディスカッション・・・こういうのを火事場の馬鹿力というのだろうか。
外からの締め切りがある方が何かと物事ははかどるというのは本当だが、それにしても2週間以上ラボを空けたツケがどう回ってくるか・・・
by osumi1128 | 2005-10-31 23:27 | Comments(0)

サイエンス・パブ登場

サイエンス・カフェが大流行(といっても、日本全国から見ればまだまだ内輪的ですが・・・)と思っていたら、サイエンス・パブも登場!

東京三鷹駅前で開かれたアストロノミーパブは、国立天文台と三鷹市の共催による。
毎月第3土曜日だそうだ。

上記、元村さんのブログだけでなく、科学技術コミュニケーターを目指す?けけみさんの「とっさ日記」でも取りあげられているから、もう読まれた方もいるかもしれませんね。
地域と科学をつなぐ居酒屋:アストロノミーパブ開店!

こちらは、「東京とチリを行き来する天文学者」さんのブログです。
天文居酒屋(アストロノミー・パブ)が開店

カフェバージョンは健康的だし、子供にも参加できるけど、アルコール付きはオトナ達の心の垣根を低くするだろうから、より気楽な情報交換ができるかも。

サイエンス・パブ@仙台について、今度誰かに相談してみよう。
by osumi1128 | 2005-10-31 01:49 | Comments(0)

もうすぐ地上波デジタル放送

仙台での生活圏は自宅と大学(青葉山および星陵キャンパス)までの、ほぼ5km四方に収まっている。
その中に、年中無休の中央郵便局や、デパート、県庁・市役所(管轄の税務署はなぜか遠いが)、スポーツジム、図書館(メディアテーク)などがすべて含まれるのだから、楽チンこの上ない。
繁華街で飲んで、酔い覚ましに歩いて帰ることも可能。
それを考えると、ジョギングシューズを売っていないことくらいは気にならない。

中央郵便局近くに大きな空き地ができたと思ったら、東北学院中学・高校が移転して、更地を売却したらしい。
購入したのは森トラスト(旧森ビル)だ。
跡地には、ホテル、オフィス、住宅、店舗、文化ホールなどが入る複合ビルが建設されるとのこと。
「あの森ビル」がどんな新しい建物を仙台に建ててくれるのか、かなり興味津々。

そういえば、あと1ヶ月で仙台局に地上波デジタル放送がやってくる。
これに備えて先日テレビを買い換え、DVDレコーダーも購入した。
1年ほど前に、大型の液晶テレビやプラズマが大人気となったときに購買欲が上昇したのだが、いろいろ調べている間にまだ仙台には地デジが来ないと分かってガックリきてしまった。
今年になって10年以上使ったテレビの調子も悪くなり、さあそろそろお買い時と思い、吉永小百合(Aquos)か小雪(Viera)か迷った挙げ句、小雪に軍配が上がった。
画質も音も格段に良くなり、まだ地デジは見ていないが、とりあえず満足。

今日は初めて「予約録画」に挑戦してみた。
(スミマセン、機械音痴でもある私にとっては、とてもチャレンジングなことだったのです)
何を予約するかと考えたが、ここ2週続けて見てしまった地上アナログのNHK総合『宮廷女官チャングムの誓い』が海外出張の間見られないので、そちらを録画することにした(CMが入らないというのも良し)。
映画でも演劇でも、動物と子役はどうしても人を惹きつけるものだ。
今放送されているのが宮廷で見習いをしている子供時代のチャングムで、定石通り周りの子にいじめられたりしてハラハラ、ドキドキ。
それと、いろいろな料理が出てくるのが面白い。
これまでビデオ録画はしない方針だったのだが、ハードディスクに録画したり消去するのなら、テープが増えることもなく、なんとなく便利そうに思った。
それにしても、あまりにも詳しいトリセツ(取扱説明書)で閉口したが、なんとか「毎週土曜日23:10から」の予約を3週間分入れることに成功した。
本当に帰国したときに録画できているか、ちょっと不安。

PS:メモ帳のHPへのリンクは、URLに不要な文字が入っていたのを取り除いて、うまく飛べるようになりました。メデタシ、メデタシ。
ひとつ学習。
by osumi1128 | 2005-10-30 23:05 | Comments(3)

ラボまで完歩

外を歩くのに一番良い季節になった。
寒くても平気なのだけど、雪が降った後はやはり歩きにくい。
水曜日から渡米するので、その訪問先へのお土産などを買おうと思って、今日はまず藤崎という地元デパートまで歩いた。

ついでに、海外出張の間に宿泊先のホテルのジムに行くことができたら良いなと思って、以前、旅先に持って行くのに丁度良い軽いジョギングシューズをTarzanか何かで見たことがあり、それを買おうと思い立ち、受付嬢に「スポーツ用品は何階ですか?」と聞くと、「ゴルフ用品が中心ですが・・・」
「ジョギングシューズはありませんか?」
「たぶん扱っていないと思います・・・」
「!?」

そういえば、先日、テニスシューズを新しくしようと思ってスポーツ用品売り場を物色したときに見つからなかったことを思い出した。

そこで、もう一つのデパートの三越仙台店まで歩いて行って、同じように聞いたが、やはり「ゴルフ用品が中心ですが・・・」と、同じ答え。

えええっっ、仙台の人たちってゴルフしかしないのか?
確かに、町中から車で15分のところにさえゴルフ場があるようなゴルフ天国であるらしい。
ゴルフはするのに、ジョギングもテニスもしないのか???
いや、そんなことはない。
私よりも熱心にスポーツジムに通っている人はたくさんいるし、テニス同好会もある(私は最近、幽霊部員のような感じだが)
一体どこに売っているのだろう???
だが、渡米前にはもう時間がないだろうと思って諦めた。
知らない店を開拓する心の余裕はない(しかも方向音痴だから、道に迷うのは嫌だし)。
必要ならアメリカで買えるはずだ。

・・・ちょっと落ち込んだ気持ちで、メディアテークに向かう。
ここの1階には一種のセレクトショップがあり、建築関係の本や雑誌、その他アート系の本や写真集、気の利いたグッズ、Tシャツ、ステーショナリーなどなどを売っている。
面白い本などを探して、サンフランシスコの友人用に包んでもらった。

ここまで歩けば、大学まではあとタクシーで初乗りの距離。
・・・という訳で、今日はラボまで完歩した。
まあ、寄り道ばかりしてたけど。
何か良いことをしたような気持ちで、ちょっと嬉しい。
by osumi1128 | 2005-10-30 01:38 | Comments(0)

女子高校生相手に講演

宮城県立第一女子高等学校はSSHすなわちスーパーサイエンスハイスクールに認定されている。
その事業の一環として外部講師によるコスモスゼミという講演会が開催されており、今日はその講師としてお話ししてきた。
全校生徒が約900余名なので、憧れの女子校ではなく?仙台市民会館の大ホールで行われた。

宮城県の公立高校は男女別のところが多く、以前には通称一高、二高と呼ばれる男子校で講演をしたこともあるが、そのときの印象から言うと、一女の生徒さん達の方がオトナっぽい。
まあ、自分を振り返っても中学高校はそんな感じだったかな。
講演の間に若干私語はあったが、一高、二高のときよりははるかにマシ。
今日は90分も時間を頂いていたが、少し早めに終えて、質問時間を長くした。
講演が終わってから話を聞きに来る生徒が20人くらいいて、普段の授業のパターンと同じだなあと思う。

今日は先日「脳の世紀シンポジウム」で用いたKeynoteのスライドを土台にし、最後にちょっとラボメンバーの写真なども載せ、「見学歓迎!」の宣伝をしておいた。
初の試みとして、「リモート」でスライドを送るシステムを採用。
緑のレーザーポインターも付いていて便利なのだけど、まだちょっと慣れなくて、ポインターを使うつもりが「送り」のボタンを押してしまったりした。
これだとコンピュータの近くにいなくても話ができて、動き回れて便利。
ずっと一カ所に立ちっぱなしだと、こっちも疲れるし、授業のときなどはかなり皆さんお休みになってしまうので。
大変残念だったのは、スクリーンの大きさに比して液晶プロジェクタの光量が足りなかったこと。
せっかく美しい写真満載だったのになあ・・・
ごめんね、一女の皆さん。


さて、宮城県の公立高校の共学化という方針が決定されているのだが、校長先生曰く「生徒も父兄も大反対なんですが・・・」
私はずっと共学で育ってきたが、公立だからという理由ですべて男子校、女子校を共学にしないといけないとは思わない。
共学は共学の良さもあるし、女子校、男子校にもそれぞれ良いところがあるだろう。

先日内閣府のSさんとお話ししたときに、「男女7歳にして席を同じうせず」という儒教の教えは、アジア系民族には一理あるのではないか、ということになった。
アングロ・サクソン系やアフリカ系よりも、アジア系は男女の生物学的な差が少ないように思える。
そういう男女がずっと同じところで育っていると、異性に対する神秘性が少なくなる。
酵母でさえ自分と違う相手だからこそmatingする。
別学にすることによって、異なる性に対しての神秘性が増し、それによって適齢期になって出会ったときにめでたく結ばれ、次世代を残すことができ、国が栄える・・・というストラテジー。
少子化になっているのは戦後共学校が増えたせいではないか???

・・・などと言うと、社会学系のジェンダー問題専門家から怒られそうだが、私は生物学にどっぷり漬かっているので、生まれた後の環境だけで女を男にしたり、男を女にすることはできないと信じている。
by osumi1128 | 2005-10-28 22:38 | Comments(0)

総合科学技術会議基本政策委員会傍聴

第13回基本政策専門調査会を傍聴した。
これまで「生命倫理」関係など、傍聴される側、すなわち、専門委員として会議に出席していたことはあったが、傍聴席に座ってみたのは初めての経験だった。
一応、科学技術総合会議議員の方々はほぼ全員出席。
議題のメインは「第3期科学技術基本計画の検討について」であった。

この議論はさまざまなレベルで1年以上かけて議論している。
今回はかなり煮詰まった答申素案に対する各省の意見ヒアリングから始まった。

口火を切った財務省の主計官からは、各種資料に基づき、国の財政がいかに逼迫しているか、そして、科学技術に過去数年来これだけの金をつぎ込んだにも関わらず、論文の被引用度などの指標は伸びておらず、さらに国民の科学技術に対する関心は徐々に低下している、という現状を踏まえて、どのように「納税者たる国民に科学技術に対する予算を説明するのか?」という意見が述べられた。

皆さんご存知と思うが、日本はものすごい「ローン」を負っている。
現在歳出総額と税収の差額は約40兆円もあり、これは一般会計税収の「12年分」に相当する。
年度別にみた基礎的財政収支赤字が約16兆円で、これは国の予算から、国債、社会保障、地方交付税交付金等を除いた「公共事業・文教科学振興・防衛」の予算よりやや少ないという程度。
こういう数字を突きつけられると、すみません、私たち科学者は無駄遣いしているかもしれません、と頭を下げたくなる気が一瞬するのだが、いやまて、国債発行はそのためだったか、ミサイルや戦闘機は一機いくらするのか?、ほとんど車が通らない道路や、地方の美術館建設などは何だったか?と思いなおす。

財務省の主計官は「国民の科学技術に対する関心が低下しているのに、何故科学技術政策に予算配分するかという説明をどうするのか?」という、ある意味まっとうなロジックをぶつけてこられた。

専門委員のどなたかが、米国では1995年以降ライフサイエンスの予算がものすごく伸びていることを指摘して、日本はそれほどでもないことを述べられたが、これは冷戦終結で軍事予算がライフサイエンスに流れたからというのが本音であって、まあ、それはそれで米国のライフサイエンスを一層推し進める効果があったと思うが、単順に比較すべきではない。

しかし、私は自分自身の研究人生を振り返って、国民に対する説明責任をこれまであまり果たしてきたとは言えないことを反省している。
論文は確かにこの業界で生き延びるくらいは出してきたと思うが、一般市民が科学論文を理解できるかというとそれは大いに疑問が残る。

これまで私たちの世界ではそれで済んできた。
でもこれからはそうではいけないと思う。
これは必ずしも「役に立つ科学」でなければならないということではない。
「未知の神秘を解き明かす楽しさ」を共有するために、分かりやすい説明とはどういうものかを習得していかなければならないと思う。
サイエンスカフェもその試みの一つであろう。
by osumi1128 | 2005-10-27 02:17 | Comments(6)

いまどきの「常識」

今朝、新幹線で読むための本を探して目に付いたのが『いまどきの「常識」』(香山リカ著、岩波新書)。
この8月に新刊ですでに第2版になっていた。

ふと手に取った理由は著者が同じ高校の同学年ということなのだが、彼女がメディアに載ってから今まで抱いていた印象と、「まえがき」で述べられていたこととの間にギャップがあって、ちょっと読んでみようと思った。

リカちゃん人形の名前をペンネームにした彼女は、皆さんご存じと思うが、精神科医としても仕事をしている。
漫画やゲームについての見識が深いためか、これまで「柔らかい雑誌」系でもあちこちコメントが載っていた。
それを目にして「何となく違うなあ・・・」と感じていたのは、私が(方向音痴ばかりか)ゲーム音痴だからだ。
かつての「ブロック崩し」から「インベーダー」辺りですでに挫折しており、私にはあのように素早くコントローラーを上下左右に動かす神経回路を構築できないと思って諦めた。
もしかしたらロールプレイ系のゲームなら、時間をかけてもよくて何とかなったのかもしれないのだが、何事も最初で躓くと後が良くない。
囲碁も将棋も、小学校低学年で父と対戦してこてんぱんに負けてからやる気がしない。

さて、印象が違ったというのは、彼女が実は『憲法を変えて戦争へ行こうとう世の中にしないための18人の発言』(共著、岩波ブックレット)などを書いていることを「著者プロフィール」で知ったからだ。
「まえがき」には

「平和」「平等」などときれいごとを言うな。
この厳しい世界の現実が目に入らないのか。
自虐的なことを言って国を売るのがそんなに楽しいか。
日本人を侮辱するつもりなら、さっさとこの国から出て行け。

・・・といった抗議や批判の手紙を読んで自問自答することが書かれている。
そして、本文では「自分の周りはバカばかり」「お金は万能」「男女平等が国を滅ぼす」「痛い目にあうのは自己責任」「テレビで言っていたから正しい」「国を愛さなければ国民にあらず」(以上各章のタイトル)といった「いまどきの常識」に対して、「本当にそうか?」と問いただしている。

国内での失業増加、犯罪増加だけでなく、イラク戦争、北朝鮮問題、中国の台頭など、不安をかき立てることが相次ぎ、なし崩し的に「憲法改正」に向かって、一部ではナショナリズムが高まり、株やITで巨万の富を築く人たちがいて、しかしながら「強者の論理」に付いていけない若者がニートになったり、リストラにあった中高年が自殺したり、いや、こんな文章からこぼれ落ちる様々な問題によって悩める人々と、精神科医香山リカは対峙してきたのだと知った。
同じ高校を卒業した私が過ごした27年間とはえらい違いだ。

「食わず嫌い」していた彼女の著作をもう少し読んでみようと思った。
by osumi1128 | 2005-10-25 23:00 | Comments(2)

10月23日の記事に関連して

変わらなきゃも変わらなきゃ
ものすごい行動力
by osumi1128 | 2005-10-24 23:37 | Comments(0)

蔵王で初冠雪

数日前から急に朝晩冷え込むようになったと思ったら、今朝の車の中で蔵王で初冠雪と聞いた。
当たり前だけど、季節が巡るというのは本当に不思議なことだ。
あんなに暑いと思っていたのに、数ヶ月経てばちゃんと冬がやってくる。

サンディエゴに7年留学していた友人が「ここにいると、何年前のことなのか、ときどき分からなくなるんだよね」と言っていた。
一日の気温差の方が、一年の間の変化よりも大きい土地で暮らしていると、季節感が無くなり、その結果、「年」という単位の実感に乏しくなるらしい。
一日、一週間(これはちょっと人間が作りだした単位かもしれないけど)、一ヶ月、一年と、そういうリズムを大切にする生活がしたいと思う。


さて、今日は学生の一人T君の学位審査があった。
もちろん私は何もすることはなく、ただ自分の机で書類を作ったりメールのやりとりなどしながら「どうしてるかな・・・?」と思うだけなのだが。
終わって本人が戻ってきて曰く「だいたい想定通りの質問がきました」とのこと。
やれやれ、ラボの皆に鍛えられて良かった、よかった。

明日ももう一人、学位審査はあるのだが、私はまた東京出張だ。
木曜日までに3つ予定が入っていたところに、さらに今日、内閣府のSさんから別件で電話がかかってきて「大隅さん、26日、午後身が空いているなら、基本政策専門調査会に出ませんか? あ、私が傍聴の登録をしておきますから・・・」と、なんだか引っ張られる形になってしまった。
やれやれ・・・
2005年の標語は「Noと言える大隅」のはずではなかったのか?
今年もあと2ヶ月ばかり、来年の標語はもう少し実現可能なものにすべきかもしれない。
by osumi1128 | 2005-10-24 23:31 | Comments(0)

Blogコミュニケーションに思う

サイエンス・インタープリターが重要だと思い続け(私だけではないけど)、このブログを立ち上げてからも何度も取りあげてきました。
気が付くと『5号館のつぶやき』(私のいる建物も5号館なのですが)や『科学コミュニケーションブログ』『とっさ日記』などでも取りあげられていて、ずいぶん市民権を得つつあるなと嬉しくなっています。
今日はちょっと毛色の異なるBlogコミュニケーションについて考えてみようと思います。


本当は9月末の締め切りだった原稿を、ほぼ書き上げたのですが、まだ図を作っていなくて、とにかく11月の海外出張までに、これだけは出していこうと思っています。
その原稿は『言語科学の百科事典』という大きな本のごく一部になる予定なのですが、そのとき、神経線維の絶縁体として働く髄鞘(ミエリン鞘)→髄鞘形成不全による言語障害→自閉症という順にインターネット調べモノをしました。
家で原稿を書いていたので、インターネットは便利です。

<Wikipediaより引用>
自閉症(じへいしょう、Autism)は社会性や他者とのコミュニケーション能力の発達が遅滞する発達障害の一種である。高機能自閉症と低機能自閉症があり、ただ単に「自閉症」という場合は、後述する低機能自閉症の事のみをさす場合もある。

医学大辞典もハードディスクに搭載しているのですが、たいてい併用しています。

さて、Googleで「自閉症」を検索すると1,420,000件ほどが一瞬(0.08秒)で見つかります。
中には「日本自閉症協会」という患児者団体や、いろいろな地区の「親の会」のHPなどがある他、web上に載っている学会の抄録や、Amazonで自閉症という文字が入った本なども挙がってきます。
そして、そんなに数は多くはありませんが、自閉症のお子さんを持った親御さんが作っている個人的なHPがありました。

現在、自閉症という診断はきちんと為されるようですが、その治療はまだ確立していないようです。
日常生活でいろいろな「こだわり」が強かったり、言葉の習得が遅いことから、自閉症と診断された子供達は「療養学級」などで心理学や教育学の専門家から指導を受けることになります。
自閉症児の親御さんのサイトでは、子供がどんな様子か、どんなサプリメントを食べさせたらどんな風に行動が変わったかなどを克明に記録しています。
また、個人的に勉強して分かったことや、関連する新聞記事なども記事となっています。

こういう方達が日本で病気や治療法に関する最新の情報を収集するのは本当に大変そうだということが分かりました。
最新情報はほとんど英語なので、翻訳ソフトにかけてもおバカな訳しか挙がってきません。
あるいは、学会抄録などは専門用語の嵐ですから、日本語で書いてあっても訳が分からないでしょう。
厚生労働省のHPでも、自閉症の研究を行っている研究室のHPでも、本当に必要としている情報が分かり易く書いてあるかというとそうではありません。

患者のご家族と医療従事者、教育者などがフラットな立場でコミュニケートできるような仕組みはできないのかなと思っています。
誰でもコメントやTBできるブログはそういう使い方もできるのではないでしょうか?
サイエンス・コミュニケーターがたくさん育ってくる中に、そんなサイトを立ち上げる人もいてくれたら素敵だなと思いました。

・・・で、私の目下の問題は原稿を仕上げることになるのですが、これから頑張ります。
by osumi1128 | 2005-10-23 23:01 | Comments(0)