<   2006年 12月 ( 20 )   > この月の画像一覧

QOLの高いラボ・つづき

昨晩は、こびとさんに食器洗い第一弾をお願いしてブログのエントリーを始めたのですが、あまりにも眠くなってしまい断念しました。
本日はその続きです。

*****
基本的にイタリアンのルールに則ってメニューを組むのですが、昨晩は以下の通り(括弧内はSABCによる自己評価)。

野菜スティック、バーニャカウダ添え(B):バーニャカウダ(アンチョビソース)は瓶詰めのもの。エシャロットが珍しがられました。
ホタテのカルパッチョ(B): ディルとレッドペッパーがちょっとクリスマスな感じ、のつもり。
フォアグラのペンネ(S):これはいつ出しても喜ばれます。うちの定番です。
吉次(キンキ)のオーブン焼き、エギンギ添え(A):尾頭付きで購入した際に鱗を落としてもらうのを忘れて、急遽、学生T君にお願いしました。
蕪とラディッシュとルッコラのサラダ(A):私的には好きな味に上がりましたが、だんだんお腹も一杯になって食欲のペースが落ちたようです。
岩手牛すね肉のビーフシチュー(A):あっさりしたレシピがあったので試してみましたが、ビーフシチューはやっぱりもっとこてこての方が美味しいかも。
アイスクリームにベリー類のバルサミコ漬けを添えて(S):これも簡単な割に間違いのないデザートです。
【番外】
パン各種:Johanで買ってきて下さいました。
チーズ:季節のモンドールが手に入ったので、オーブンで焼いて、簡易チーズフォンデュにしてみました。お持たせのヤギのチーズも美味でした。
お持たせのチョコレートケーキ
99%および75%カカオのチョコレート:99%はまるで薬のようでした(苦笑)。
【飲み物】
写真左より、ロゼのシャンパン、白ワインx1、赤ワインx4、デザートワインとしてトカイでした。

d0028322_22154135.jpg


お客さんが6人で、しかも若い男性3名含むだったので、いつもの倍を念頭に作りましたが、久しぶりに楽しかったです。
皆食べっぷりもよかったし。

*****
さて、昨日・本日のエントリーのタイトルである「QOLの高いラボ」というのは、先日、クリスマスイブのこと、学生T君がターキーをラボのオーブンレンジで焼いたときの台詞です。
翌朝「昨日、ターキー焼いたんですって?」と訊くと、「ええ、うまかったっすよ! 先生も来れば良かったのに。」とT君。
「オーブンレンジ買っておいて良かったね」
「本当に、うちって、QOLの高いラボですよね!」
T君にとっては、美味しいものが食べられる=QOLが高いということのようです。
美味しいものを皆で食べるのは幸せだし、栄養は脳にとっても必要ですからね。

今、高専ロボコンカップの模様がNHKで流れていますが、みんな楽しそうですね。
課題をクリアするやり方は一つではない、モノづくりの喜びを若い人たちが体験しているのを見るのは、こちらも顔がほころんでしまいます。
抽象的なサイエンスの喜びを伝えるのは、「モノ」という分かり易さがないのが辛いですが、でもきっとやり方はあるはずですよね。

本当に年の瀬になりました。
もう少し片づけをしないと……。
by osumi1128 | 2006-12-30 22:16 | 雑感 | Comments(0)

QOLの高いラボ

久しぶりにラボメンバーを呼んでホームパーティーをしようと思い、「じゃあ、まだ来たことない人を中心に面子を選んでね」と幹事役のポスドクさんに御願いしたら、5人とも初参加でした。
うーーーん、しばらく呼んでなかったということですね……。反省。

とにかく、本日(金曜日)夕刻より開催というセッティングにしたので、 まず朝の掃除から始めました。
次に、年賀状第3弾を中央郵便局に出しつつ、地元のデパートの地下食料品売り場まで歩いて行きましたら、ものすごい混雑です。
まだお昼なのに……とこちらは思うのですが、きっと年末の定常的な風景だったのだと思います。
通常は、メンバーの顔を思い出しつつ買い物をするのですが、今回は(まじめに)少し前にノートにメニューと買い物リストを書き出したりしました。
でも、実際にはこの時期に手に入らないものなどもあり、一部めにう変更を余儀なくされました。

基本的にイタリアンのルールに則って(以下続く・…)
by osumi1128 | 2006-12-30 01:36 | 雑感 | Comments(0)

御用納め、というよりも冬休みの課題

もう国家公務員ではなくなったのですが、12月28日が大学でも御用納めです。
我が東北大学医学系研究科では、今年から御用納めと仕事始めの研究科長挨拶が撤廃されました。
いつも、「長と名の付くようになると、毎回毎回ご挨拶を考えるのは大変だろうな」と思っていましたが、時代の流れというものですね。

さて、5号館のつぶやきさんのところで論文ねつ造は懲戒解雇というエントリーが立てられました。
関連することとして、日本分子生物学会が研究倫理委員会の設置というお知らせをホームページに掲載しました。
今年日本で大きく取り上げられた研究上のミスコンダクト事件に、日本分子生物学会は大きく関わることから、この件がどうなるのかと気を揉んでおりましたが、年内に委員会設置という形になったのは何よりでした。
会長や委員長をはじめとした関係の方々のご努力に敬意を表したいと思いますし、今後の活動がどのようになるのか、その展開を見守りたいと思います。

追記:関連して文部科学省HPでは「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)(案)」に関するパブリックコメントを募集しています。
1月末までの受付になります。

*****
ところで、平成19年度はグローバルCOEという新しいCOEが開始されるのですが、その公募要領等が先日学術振興会のHPに掲載されました。
こういう案内がすぐにwebに載るようになったことも、最近の大きな変化だと思います。

先日、とあるキャリア官僚の方に「2,3年で担当官が変わるのは困ります」という、研究者が皆感じておられるであろう愚痴をこぼしましたら、「1カ所2,3年で勘弁して欲しい」ということでした。
詳しく聞いてみますと、1年目はまず、新しい部署で何をすべきかを吸収する、2年目で自分らしさを出して新規事業などを立ち上げる、ということで、3年以上は吸収すべきことがなくなってしまうのかもしれません。
Generalistsを育成するという日本のシステムの典型なのでしょうね。
確かに、私もどちらかというと新しいシステムを立ち上げることが好きな方なので、よく分かります。
数年の間、自分のモチベーションを維持していくには、それなりに努力が必要です。
でも、経済がものすごく右肩上がりの時代であれば、次から次へと道路でも地方の美術館でも建てれば良かったでしょうが、現在はもっとsustainableな発展を考えないといけないように思います。
また、とくに教育や人材育成という分野においては、制度がしょっちゅう変わることは、現場の混乱が大きくなってしまい、次世代を育てる教師・教員が疲弊してしまいます。
それでは元も子もないと思うのですが。

キャリア官僚が2,3年で部署を変わっていけるのは、そういう方々の能力がとても高いことと、極めてまじめであることを表していると思います。
ただし、概算要求等の年間スケジュールに合わせて、締め切り間近には夜中まで働くことも常でしょうから、ワーク&ライフバランスが大きく仕事に振れているのではないかと察します。
制度をあまりいじらなければ、もっと皆が楽をできるかもしれないのですが。

という訳で、年末年始は優雅な原稿書きという目論見から一転して「冬休みのお宿題」をこなさなければならないようです。
まだ、仙台脱出の可能性は捨てていないのですが、どうなることやら。
by osumi1128 | 2006-12-28 22:19 | 科学技術政策 | Comments(3)

本日は踏んだり蹴ったり

朝から、丸ビルにある東北大学の東京分室で打合せを一つ済ませてから帰仙しようとしましたら、白河の手前当たりで「強風により、しばらく運行停止いたします」というアナウンス。
風がおさまるまで1時間ほど止まるということで、慌てて大学に連絡を入れました。
戻ってすぐの面談が一つキャンセルせざるを得なくなりました。
で、本を読んで時間をやり過ごしていましたら、さらに「送電線にビニールが引っかかったそうで、撤去作業をします」との連絡。
やれやれ、合計2時間ほどの遅れとなりました。

仙台駅に着いてタクシーの運転手さんに愚痴をこぼしましたら、「着いたから良かったではないですか」と慰められました。
そうですね、何事も滞りなくいくと信じているのは都会に慣れすぎているのでしょう。
自然の力を甘く見てはいけませんね。

*****
ラボに着いてまずすぐに今年最後のサンプリング。
共同研究先に送るためのマウス胚を取り出して、固定液に浸けた状態で宅急便に出しました。
Pax6という遺伝子の変異マウスのホモ接合胚のみを見分けるのですが、なんだか、ヒヨコの雌雄判定の専門家みたいと、自分でおかしくなりました。
目鼻が形成されずに変な顔なので、dissectionしながらより分けるのですが、それがほとんど反射のような早さなのです。
意識に上るよりも先に手が動いている感じです。

*****
年末ぎりぎりですが、まだいろいろな仕事の連絡が行き交っています。
今日来たメールで、年明け早々、5日に学内の会議があるというメールが届き、非常にショックでした。
この暮れからお正月の休みは、うちの両親には不義理ですが実家には寄らずに3日から仙台脱出をもくろんでいたのですが、5日に会議が設定されてしまったらどうにもこうにもなりません。
実は沖縄に行って暖かいところで原稿執筆……と思い、航空機も予約購入していたのですが、それを泣く泣くキャンセルしました。
しかも「特割」にしてたものですから、「取り消し」というボタンをクリックした瞬間に3万円近くが無駄になりました(涙)。
元旦をはさんで出かけるかどうか思案中。

踏んだり蹴ったりの一日でした。
明日は何かいいことあるかな?
by osumi1128 | 2006-12-27 22:52 | 雑感 | Comments(1)

贈る物語 Wonder

今年最後の東京出張は大雨。
12月なのにこんなにどしゃぶりなんて、やはり温暖化なのでしょうか?

その出張のお供に連れて来たのは、9月に文庫化された『贈る物語 Wonder』(瀬名秀明編、光文社文庫)でした。
「クリスマスの季節に相応しい、驚きに満ちた贈り物」(はじめに、より)として選ばれたSFの小品集です。
SFというよりも私なら「ファンタジー」と呼びたい物語ばかり。
綾辻行人さんの『贈る物語 Mystery』と、宮部みゆきさんの『贈る物語 Terror』とセットになっています。

クリスマスの季節の贈る物語といえば、やっぱりディケンズの「クリスマスキャロル」やO・ヘンリーの「賢者の贈り物」を思い出します。
ジュンパ・ラヒリの「停電の夜に」という短編集も、私の中では同じカテゴリかもしれません。
確か、ニューヨークタイムズだったか、クリスマスイブか、クリスマス当日かに、今でも毎年、心温まる短編小説が掲載されるという話を聞いたことがあるのですが、今でもそうでしょうか?

同じ作家の本を続けて読む癖があるのですが、こういうアンソロジ-はいろいろな方の文章に触れられてよいですね。
そういえば、中学・高校時代には、お気に入りの曲を自分で集めたカセットテープを友達にあげたりしたものでした。
今ならiTuneでまとめたファイルをCD-ROMに焼けばいいのかな?
あれ? それって著作権の問題があってできないのでしたっけ?

すみません、全然書評になっていませんね。
実は、まだ全部読み終わっていない、ということもあるからです。
本当はクリスマス前にご紹介できれば良かったのかもしれません。
本を人に差し上げるのって、とても難しいことですけど、こういうオムニバス短編集なら、「どれが気に入った?」と聞くところから話がはずむかもしれません。

*****
ニュースレターBrain & Mindでお世話になっているSさんと、高校のクラスメートのHさんとでご飯を食べてきました。
Sさんとは、第4号ができた打ち上げ兼プチ忘年会、Hさんはずっと海外勤務で今はアジア開発銀行にお勤めで、数年ぶりの再開。
Sさんも同じ高校の後輩で、さらにいろいろな共通の知人がいることが分かり、SさんとHさんは初対面だったのですが、とても話は盛り上がりました。
Hさんは大学が東工大の都市設計で、修士の時代をタイで過ごし、長くJICAに務めていましたが、数年前からADBに移り、モンゴルやフィリピン勤務の後、年明けからはベトナムだそうです。
是非いちど遊びに行きたいと思いました。
by osumi1128 | 2006-12-27 00:12 | 書評 | Comments(2)

クリスマスカードと年賀状

この時期、海外からのクリスマスカードが届きます。
未だにちゃんと綺麗な紙のカードにメッセージを添えて送って下さるのは、英国のシニアな友人です。
毎年家族の写真をコラージュした電子カードを送って下さるのはユダヤ系アメリカ人のRさん。
こちらはというと、数年前までは本物のカードを送っていましたが、ついに数年前からはjpgカードになってしまいました(ゴメンナサイ)。
しかも、クリスマスではなく年明けにHappy New Yearカードとして送っています。
日本人なのですから日本の習慣に従うべきかと思って。

今日から年賀状を書き始めました。
10年ほど前に、宛名シールに印刷していたこともあるのですが、今は宛名と一言は手書きにしています。
年に1度くらい、縦書きの日本語を書くのも気持ちが引き締まるかと思うので。
昨年頂いた年賀状を読み直しながら今年の分を書いていると、1年が本当に短く感じます。

では皆様、Merry Christmas!
素敵な聖夜をお過ごし下さい。

大隅典子
by osumi1128 | 2006-12-24 21:26 | 雑感 | Comments(3)

理系白書シンポジウム無事終了!

昨日は理系白書シンポジウム「夢を形にするチカラー女性科学者ってかっこよくない?」(イントネーションに注意!)が川内キャンパスのマルチメディア棟で行われました。
参加者は全国から400名弱、まずは大成功に終わったと思います。

午前中のプレワークショップでは、サイエンス・エンジェルが女子高生50名ほどとグループに分かれて、4つのテーマ
理系の女の子って?
自分の気持ち、親の気持ち、先生の気持ち
大学生になった自分
10年後どうしていたい?
を中心としてディスカッションしました。

午後のシンポジウムはモデル事業支援室室長の野家先生のご挨拶に始まり、梅原仙台市長からも「女性科学者応援団の梅原です」という言葉に始まるご挨拶(というよりも、黒田先生の後輩にあたることなど、講演者のご紹介)を頂いて、その後、黒田玲子先生の基調講演になりました。
「身近な科学、深遠な科学」というタイトルでしたが、ご自分のカイロモルフォロジーのご研究も交えつつ、理系少女達へのエールの言葉を頂きました。

その中で取り上げられたのですが、今年はマリー・キュリーが初めて教鞭をとって100周年なのだそうです。
ソルボンヌ大学の教授になったのはその2年後の1908年ということですが、ちなみに東北帝国大学に日本初めての女子学生が入学したのが1913年です。
黒田先生ご自身も「キュリー夫人伝」をお読みになったということですが、未だにそれを超えるだけのロールモデルの女性科学者がいないというのは残念なことです。

神経成長因子で1986年にノーベル医学生理学賞を受賞したRIta Levi-Montalciniなんて方も素晴らしいと思い、「In praise of Imperfection---My Life and Work」という自伝が英語で出されていたので、翻訳したらいいかなと思って読みましたが、ちょっと英語が分かりにくくて挫折しています。
どなたか、プロの方が訳して出版して下さればと思っています。

休憩の間に、サイエンス・エンジェル紹介のビデオ展示や、ポスター閲覧などをして頂きました。
会場の席はほとんど埋まっていて、案外男性参加者が多かったように思います。
お子さんと一緒に参加されている方も多く見受けられました。

その後、毎日新聞社の元村有希子さんのコーディネーターによるパネル討論となりました。
まず、キリンビールで「午後の紅茶」を開発された横向慶子さん(本学農学部出身)、日本人女性で初めて南極で越冬した坂野井和代さん(本学理学部出身)、私、そして友人Kさんこと数学科の小谷元子先生が15分ずつの講演を行いました。
それから、SA代表の瀬戸文美さんがプレワークショップのまとめを発表しました。
「夢を形にするチカラは具体的なイメージ」というメッセージはとても大切なことだと思いました。
その意味で、サイエンス・エンジェルという身近なロールモデルの存在意義は大きいといえます。
SAたちも女子高校生とお話しすることによって「頑張らなくっちゃ」というチカラをもらったのではないかと思っています。
その様子を見ていた私たち自身も、とても励まされました。

女子高校生の代表として一女理数科2年生の萱場敦子さんも壇上からプレワークショップの感想や、生物学に興味があることなどを話しました。
ちょっと緊張気味でしたが、非常にしっかりとした印象の方でした。

いずれ毎日新聞紙面に記事が掲載されることになると思いますので、中身というよりも私の感想になりますが、坂野井さんが「数学よりも国語がとても好きで、本を沢山読んでいた」と言われたのが印象的でした。
高校時代くらいまでは、理系文系と分けずにいろいろな科目を皆に教えるべきだと思います。
「受験に有利だから」という理由で、物理・化学は学習するが、生物は取らない、とか、文系志望なので数学はやらなくてもよい、的なコンセンサスになっているのは、狭いバックグラウンドの人間を作ることになり、将来のイノベーションなど望めないと考えます。

ちなみに、坂野井さんは小さいときに流星を見たことがきっかけで、地球惑星科学に興味を持ち、「南極で四季を過ごしてみたい!」という夢を実現させるために、それに合った大学や大学院に進学したとのことです。
逆に横向さんは、企業に就職されて「これ、やってみたら?」というように課題を与えられたことによって、その力を発揮されることになったように思います。

夢は見つけたいと思わなければ見つからないかもしれないけど、でも今見つからなくてもいつか見つかるかもしれない。
そのときどきを「楽しまなくっちゃ!」というのが私からのメッセージでした。

東北大学百周年記念事業室と総務課の方々には、本当にお世話になりました。
そして、サイエンス・エンジェルさん、ご苦労様でした!
by osumi1128 | 2006-12-24 10:35 | 東北大学 | Comments(0)

東北大学百周年記念モナカ

今年も海外からのクリスマスカードが届く時期になりました。
小さいとき、実家では両親の元に届いた沢山のクリスマスカードをアップライトのピアノの上に飾るのが習慣になっていたのですが、今はオフィスの書棚の一画をそのコーナーに宛てています。
最近では(私も含め)easyな電子カードにseason's greetingsを託すことが多いのですが、それでも(年上の)友人からは何通か、手書きのコメントが書かれたカードを頂きます。

エジンバラのVeronicaからは、詳しい近況(これはタイプされていました)付きのカードが届き、今年は夏にヴェトナムに行って、ここが良かった、あそこが素晴らしかったなどと書かれていました。
また、息子さんがご結婚され、さらにお孫さんが春に生まれる予定とのこと、とても楽しみです。
3月末に訪問したいと思っているのですが、ちょうどお忙しい時期になってしまうかとも思い躊躇します。

クリスマスカードというのは、アバウトに25日までに届くように出すというのが、日本の年賀状とは違いますね。
年賀状はできるだけ「元旦に届く」ことを旨とするのが日本の一般常識のように思います。
でも昨今の私の状況は、元旦に年賀状を書くのが70%くらいになっています。
ここ数年、毎年、何かしら研究に関係する画像を載せるというポリシーで創っていて、それはそれでお茶のお友達から「今年のあの写真って何?」という質問を頂いて、これも小さな科学コミュニケーションだと思っている次第です。
美しければ、あるいはartisticであれば良い、というのがスタンスで、それは科学もアートになりうると主張したいと思っているからです。

*****
今日は午後に図書館の方達を相手に、脳と遺伝子のお話をしてきました。
もっと「本」関係のエピソードを取り入れる余地がまだあったと反省。
大学の図書館というのは、やっぱり大きな「知の府」であると思います。
先端の研究も大切ですが、脈々と世代も超えて受け継がれていく書物や雑誌も「知的財産」であることを再認識すべきでしょう。
もう一人お話をされたのはお茶の水女子大学の図書館の課長のMさんという女性。
最後までお話を聴けずに別の会議に行かなければならなかったのは残念でした。

そういえば、図書館の方から、「東北大学百周年記念モナカ」のお話を伺いました。
白松がモナカ本舗という地元の御菓子屋さんから売り出されているのですが、このHPの右上隅の「漱石の愉しみ」というところをクリックして下さい。
漱石が好きだった紅茶とピーナツという素材を取り入れた羊羹が「東北大学のロゴ」付きで売り出されています!!!
はい、ここで何故、漱石と羊羹なのか、何故、東北大学なのか、その疑問を持たれた方は、上記HPから情報にアクセスして下さい。

この限定羊羹はちなみに、来年が漱石が朝日新聞社に入って百年の記念なのだそうですが、そんなこんなで、来年江戸博物館で「漱石展」のようなイベントが開かれる予定で、そのときに売り出すグッズとして開発?されたものだそうです。
最近の図書館って、スゴイとおもいました。
思わず「ネコストラップ」なんてありませんか?と聞きたかったのですが、きっとそれは無いと思います。

ちなみに、この「白松がモナカ」の「が」は、「の」という意味の「助詞」ですね。
>うちの学生のTくん、分かりますか?
白松が「モナしたカ?」という意味ではありません。
「我が父」とかと同じやや古風な使い方です。
こういう屋号というか商標とかが商戦としてどうなのか、という問題はあるのですが……。
医学部のキャンパスの近くに「大学病院前店」があるので通りかかるので、いつも気になっています(別に私が心配することではありませんが)。
だって、「叶匠壽庵」とか「銀のぶどう」なんて、よく考えられたネーミングではありませんか。

*****
いよいよ明日は「理系白書シンポジウムin仙台」です。
どんな展開になるか、女子高校生達の反応がとても楽しみです。
by osumi1128 | 2006-12-23 00:02 | 東北大学 | Comments(0)

明治の頃のイノベーション

一つ前のエントリーに関連するお話です。

東北大学の附属図書館に夏目漱石関連の資料が多数残っているのですが、ガラスケースの中に展示されているものに、東大時代の物理学の答案があり、これはなんと英語で書かれているのですね……。
つまり、当時は日本人で物理学を教えられる教員がいなかったので、英国あたりから招聘されたのでしょう。
旧蔵書で、ニーチェの英語版の本には英語で書き込みがありました。
洒脱な山水画も表装されて飾ってあり、趣味も広かったのだろうと想像しました。
(あまり上手ではないのですが……)

この頃というのは、東京帝国大学創立の約10年後に京都大学が、30年後に東北大学が出来たような高等教育の黎明期であり、先日の東北大学出版会10周年記念講演での新田先生のお話によれば、この頃の知識人であれば、旧制高校時代までに漢籍を叩き込まれていて、さらにその上に外国文学やら、哲学やら、自然科学やらを学んだということです。
そういう広いバックグラウンドを持った方達が明治の終わりに各方面で活躍されたことが、大きなイノベーションにつながったのではないでしょうか。
高校から理系文系を分けて教える範囲を狭めているような教育体系では、新しい融合的・学際的分野の創出など望めないと思います。

明治の改革で残念に思うのは、例えば江戸時代に発達した和算などは、西洋数学に取って代わられてしまいました。
友人Kさんによれば微分などはむしろ日本の方が早く発見していたというお話です。
文化・文明が断絶してしまうということは悲しいことです。
今また、システムとして体を捉える東洋医学に注目が集まっているように、和算も生き延びる手だてがあればと思いますが、絶滅種のように、自然界と同じく、勝手に思ってもどうしようもないでしょうね。

この時期、様々な学問分野において、日本人は西洋文明・文化を吸収するために、一生懸命に「訳語」を生みだしました。
これは、文明・文化を消化吸収するという意味で非常に大きな意味があったと思います。
今の情報科学分野などでとくに「カタカナ」に翻訳?して日本語の中に取り入れているのは、本当は概念など未消化のまま、借り物なのではないでしょうか?
しかも悪いことに、「L」と「R」や「S」と「Th」の区別は付かないから、カタカナから英語への変換が難しい。
もし、欧米の進歩が著しく、訳語をゆっくり考えている暇がないというのであれば、私はそろそろ、「ラリルレロ」とは異なる「L」系のカタカナ表記、「サシスセソ」とは異なる「Th」系の表記を作るべきではないかと考えます。
こういうことも、これからのイノベーションにつながる下地作りだと思うのです。
by osumi1128 | 2006-12-21 02:05 | 雑感 | Comments(0)

東北大学の附属図書館

昨日のことになるのですが、初めて東北大学付属図書館の本館を訪れましたた。
ほとんど医学分館で事足りるし、今やオンライン検索の方が圧倒的なので、というのは言い訳で、仙台に赴任してから一度行かなくっちゃと思いつつ機会が無く、もう8年経ってしまったことになります。
川内の北キャンパスという人文系の研究室があるエリアの、ひときわ敷地面積の大きな建物が図書館です。
図書館長の先生と、別件の打合せが終わった後、職員の方にコレクションをご案内頂きました。

蔵書は東北大学全体で合計370万冊のうち、250万冊がこの本館にあるという、いずれにしても気が遠くなる数字です。
開闢当時からの本や雑誌がこうやって大切に保存されているのを見ると、これこそ知の府としての大学の本質であるという気持ちになります。
1972年に立てられた建物は鬼頭梓氏のデザインで、地上2階、地下2階でコンクリートの打ち放し。
「ちょっと冷暖房の面では難があるのですが……」と仰るのですが、エントランスからの広々としたホールは非常に気持ちがよいものです。
閲覧席は1000席以上とのことで、喫茶店が周りにまったく無いキャンパスで、学生さんはどこで時間をつぶすのだろうかと思っていた謎が一つ解けた気がしました。
(この他に教養の講義棟には「自習室」なるものもあります)

本館の集密書庫等を見せて頂いた後、「狩野文庫」や「和算」関係、「漱石コレクション」などの貴重な資料の展示のところに行きました。

「漱石文庫」
 「漱石文庫」は、本学が所蔵する貴重なコレクションのなかでも、最も著名であり、文豪夏目漱石の旧蔵書約三千冊と日記・ノートの自筆資料など七百点からなっています。漱石の資料が本学に譲渡されることになったのは、漱石の愛弟子小宮豊隆が本学図書館長であったという関係から、東北大学で保管することになりました。小宮豊隆は、 漱石の小説『三四郎』 の主人公のモデルであるとも言われている人です。
 『三四郎』の広田先生が引越しをする場面で、手伝いにきていた三四郎は勝手に先生の本を読み始め、友人から「あとで借りて読め」と注意されています。漱石の蔵書も、弟子たちに借り出されていたようです。漱石文庫のなかには漱石が貸した本の記録帳があり、小宮豊隆の名前も記されています。
 漱石の旧蔵書で注目されているのは、漱石による書込みです。ある本には「面白イ。然シ要スルニ愚作 ナリ。」といった調子の批評などが書きつけられており、漱石の人となりが偲ばれます。  表紙は漫画家として知られている岡本一平(芸術家岡本太郎の父・作家岡本かの子の夫)の描いた夏目漱石の像で、岡本一平は、朝日新聞に漫画を掲載していましたが、漱石がそれを本にまとめて出版するようすすめ、序文も漱石が書いています。
 「漱石文庫」は貴重図書扱いのため、インターネットで手帳、日記等が公開されており、原資料はマイクロ ・フィルムで利用できます。
(http://www.library.tohoku.ac.jp/)(東北大学広報誌「まなびの杜 2002年春号より転載)


画像付きのこちらのサイト「椿 わびすけの家」に図書館の画像等もありましたので勝手に転載させて頂きます。

そうそう、東北大学附属図書館の方で構成される編集委員会なるものにより『理・工・医・薬系学生のための学術情報探索マニュアル—電子ジャーナルから特許・会議録まで』(丸善株式会社)という本が出版されているのですが、どこにも表に「東北大学」の文字が無いのが奥ゆかしいですね(もったいないというべきか……)。

*****
お昼すぎ、今年最後の細胞生物学の授業の準備をしていたら、京大のKさんから携帯にメールが入って、「今、蔵王で班会議なのだけど、今日の夜はエクスカーションで光のページェントを見にいくことになっています。予定空いてますか?」
うーーーん、かなりイロイロ詰まっている現状ではあったのですが、Kさんは恩人の一人なので断りがたく、同行することにしました。
昨日はかなり寒かったのですが、今日はちょっと緩んでいて、定禅寺通りから錦町公園にかけてのイルミネーションを見るには絶好の日だったようです。
歩道を歩く人の数も非常に多くて、とってもミーハーな時間を過ごしました。

さて、今週金曜日に図書館関係の方を対象に講演を依頼されているので、これからPowerPointを練り直そうと思っているところです。
by osumi1128 | 2006-12-19 21:59 | 東北大学 | Comments(2)