<   2008年 08月 ( 27 )   > この月の画像一覧

行けなかった「フクヘン。展」

本当はこの週末、東京でいくつか予定していることがあったのですが、諸事情により断念。
そのうちの一つが、「フクヘン。展」を観に行くことでした。

「フクヘン。」というブログに行き着いてから、毎日覗いているのですが、この管理人は、マガジンハウス刊行の雑誌BRUTUSの副編集長(なので「フクヘン」)の鈴木芳雄さんという方。
この方が、編集という仕事とその周辺を見せるという企画を立てられたので、これは絶対に観に行かなくっちゃ!と思っていたのですが……。
曰く
世の中にある膨大な情報やモノを、ある雑誌またはある雑誌編集者のテイストに従って、仕分けし、生かしたり、捨てたりし、整え、加工し、世に送り出すちという仕事。あるひとりを例にとり、その編集者を作ったものと、その編集者が作ったものを垣間見ようというのがこの展示の意図なのである。
(ブルータスの「mix & mash」より)

何度か話したことがあるのですが、小さいときにやってみたかった仕事の一つが「編集」でした。
世代的に、ちょうどビジュアルな雑誌が出始めた頃だったので。
元々、学級新聞を作ったり、生徒会のお知らせ記事を書いたり、文化祭のパンフレット用に高校の周囲のお店を回って広告を取り付けたり、というようなことが嫌いではなかったこともあるからでしょう。
上記の説明を読んで、なるほど、研究の世界で今、自分の立場でしていることは「編集」に近いのだと思い至りました。

大きなテーマを考えて、学生さんやポスドクの方達と、それぞれディスカッションして、実験結果が挙がってきたところで、さらにいろいろと指示を出したりして。
そうやって、だいぶ良いデータが溜まってきたところで、じゃあ、どんな作品(=論文)にいよいよ仕上げようか、ということで、さらに詰めたディスカッションをします。
筆頭著者の方が図を組んだり、文章を書いてきたりして作られた原稿を、こちらは「身方でありつつ、でもシビアなツッコミを入れる立場」で見ます。
この辺が微妙なのですが、共著者であり、一緒に作品(論文)を作って売りたい(=出版したい)立場ではあるのですが、「より良いモノに仕上げるため」には、「画像はもっとクリアなものに差し替えよう」「矢印の付け方が不統一だから直そう」「ここの文章はわかりにくいから書き換えて」「この考察の部分は冗長だから思い切ってカット」などの指示を出すのですね。

このようなツッコミが、良い作品(論文)に仕上げていくために重要で、なにせ、筆頭著者の立場ですと、自分の出したどのデータも可愛くて、削れない気持ちになってしまいがちなところを、編集者(=ボスなど)が読者(=査読者)の立場も考えて、客観的に取捨選択、修正、改編などする訳です。
筆頭著者の方はライターさんであり、フォトグラファーさんでもあり、究極には一緒に作品(論文)を売り出したい(出版したい)のですが、途中のプロセスではシビアなことも多くなります。
もちろん、サイエンスの世界でも、分野によってはsingle authorの論文も多いでしょうが、そういう場合には一人二役で頑張らないといけないのですね(←自分で自分にツッコミを入れる!!!)。
あるいは、共著者がいる場合でも、first author兼corresponding authorだったりすると、そんなかんじになります。
(かつてはそうでした……。)

ということで、是非、ぜひ観たかった「フクヘン。展」、またいつかどこかで、展示して頂けないかなと思っています……。
鈴木氏にもお目にかかってみたかったし。

*****
で、本日は正統派の日曜日の朝を迎え、さらに加えて、懸案事項であった「整理した本を古本屋さんに持って行く」ことも完了!
ちょうど、大学の片平キャンパス近くの古本屋さんが開いていました。
「あのー、5年以上も経っている本は、50円とかにしかならなりませんよ」
「いえ、値段は別に構わないのです。ゴミとして捨てられなかったので持ってきました。おいくらでも引き取って頂ければ……」
ということで、大小取り混ぜ100冊近い本(ものすごく重かった・溜息)が1300円で売られて行きました(涙)。
ちょっと寂しい気持ちです……(←「ドナドナ」のテーマで♪)。

*****
医学系研究科の広報室長もしてますので、直前ですが(汗)こちらも宣伝しておきます。
東北大学医学GCOEキックオフシンポジウムが、明日午後に開催されます。
奮ってご参加下さい!
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よくよく思うと、このブログも一種の編集なのですね(←一人でネタ探しからライターからフォトグラファーから編集までこなしつつ)。
「夏休みの絵日記」よりはマシなレベルでありたいと思っていますm(__)m

さて、昼間の大学のオフィスでは、米国でグリーンカード(永住権)の申請のための推薦状を2つ頼まれていたのを書いていたら、あっという間に夕方になってしまったので、これから本の原稿1章文くらいの加筆修正を頑張ります。
by osumi1128 | 2008-08-31 22:04 | 雑感 | Comments(0)

東日本放送「東北ビジネス最前線」

今朝、雨が上がったと思いましたら、また夕方から降り出しました。
やれやれ……。
アメリカ南部はまたハリケーンを控えているとか。
自然を甘く見てはいけません。

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テレビ朝日系列の東日本放送のI様から、「新しい経済番組が始まるので観て下さい」との連絡がありました。
「東北ビジネス最前線」という番組の初回が本日でした。
今回は「スタート55分スペシャル」ということで、テーマは「大企業の東北への進出をどのように活かすか」ということで、トヨタ系列「セントラル自動車」が2010年に宮城県大衡村にある第二仙台北部中核工業団地とその近接地に移転するという話題から始まりました。
司会はジャーナリスト・キャスターの三神万里子さんがレギュラーを務めるようです。
トヨタ本社会長の張富士夫への、東日本放送の伊藤社長のインタビューVTRなどもあり、なかなかゴージャスな作りでした。
出演者はそのほか、東北経済連合会会長幕田圭一氏、宮城県知事村井嘉浩氏、東北大学大学院教授大滝精一氏、同じく准教授の福島路氏という顔ぶれ。

トヨタのようなグローバル企業の系列会社が宮城県にお引っ越しというのは、かなりインパクトがあります。
移ってくる方々だけでなく、新たな雇用も生みだされる見積もりは9000人とのことでした。
老朽化した工場等を新しくする際に、環境を意識したものに変えて、さらに企業のイメージアップを図る、という意味もあるようです。
東北地区にはまだまだ土地がありますし、夏涼しいという気候はどのくらいコストダウンになるのでしょうね?
他にも、多数の企業の東北地区への移転が決まっているようです。

村井知事は「東北地方は第二次産業が弱い。とくに製造業が15%くらいなのをなんとか20%くらいまでに引き上げたい」と熱く語っていました。
できれば、単なる「製造業振興」なのではなく、sustainableな暮らし方や消費の仕方などにも影響を与えるような方向が望ましいと思います。
地域の大学との連携も新たな展開につなげて欲しいですね。

次回は9月27日(土)9:45とのことです。
*****

さて、K_Tachibanaさんのブログでも取り上げられた「サイエンス・エンジェルの宇宙観光局@仙台市天文台」がいよいよあと1週間にせまりました。
「東北大学の女子大学院生チーム、サイエンス・エンジェルと一緒に科学の面白さ・楽しさを体感しよう!」というキャッチフレーズのもと、20名以上のサイエンス・エンジェルたちが、さまざまな趣向のブースなどを出すことになっています。
東北大学大学院理学研究科教授の花輪 公雄先生の講演会や、2日目にはK先生X瀬名さんXサイエンス・エンジェルという座談会もあり。
「これでは目立たない」と心配されましたので、こちらにドーンとチラシのデザインを載せちゃいます。
仙台近郊の皆様、是非お越し下さい!
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by osumi1128 | 2008-08-30 22:07 | 雑感 | Comments(0)

シアノバクテリアでアート【追記あり】

全国的に豪雨、雷雨のようです。
仙台は夜10時頃が雷のピークだったでしょうか。
自宅の窓から美しい稲妻が見えました。
どこに落ちたのでしょう……?
地震の後にこの大雨ですと、被災地での土砂災害が心配です。

*****
さて、本日のタイトル「シアノバクテリアでアート」って何?と思われた方、今、説明しますのでお待ち下さい

昨日、インフォーマルなセミナーとして、同僚の五十嵐先生のところが主催で、早稲田大学の岩崎秀雄さんのセミナーがありました。
岩崎さんは以前こちらのブログでも取り上げましたが、サイエンスもアート(切り絵)も一流、という多才な方。
サイエンスの方は「比較的単純な時間パターン形成(概日リズム・体内時計)と空間パターン形成(細胞分化)を選び,ベースとなる生体分子のネットワークやダイナミックスを研究(HPより)」されているのですが、このモデルとして使っているのが「シアノバクテリア」というシンプルな生き物です。

35億年前の化石に残っているものがこのシアノバクテリアではないか、ということから、地球最古の細菌という説もあります。
「シアノ」は「青」という意味で、藍藻とも呼ばれるようですが、単細胞のものから、細胞が一列に並んだものまで、非常に種類が多いのだそうです。
代謝系として、光合成と窒素固定を行うことができ、これが見事に反対の位相で昼夜リズムを刻んでいることが、リズムの研究者にとっては大きな魅力。
さらに、細胞が一列に並んだものでは、いくつかの細胞おきに光合成に特化した細胞が分化するという点が、パターン形成のモデルとして面白いとのこと。

で、セミナーではそんなサイエンスのお話のほか、「研究室の中でのアート活動」についてもご紹介下さいました。
「好きなことをしてください」と、とあるアーティストに毎日実験室に来てもらっているのだそうですが、このシアノバクテリアを緑色の絵の具、として使ってみているそうです。
彼女にとっては、「シアノバクテリア」は「増える絵の具、変わる絵の具」として面白いとのこと。
寒天培地の上にシアノバクテリアで絵を描くと、だんだんそれが変化していく、それを画像に撮って並べてみたりすると、なかなかにアートしているのですね。
他にも、GFPで光らせたシアノバクテリアだったかの増殖や運動の様子をビデオに撮ったりしたものとか。
岩崎さん曰く「生物の実験としては失敗のデータも、アートになりうる!」
いやー、実に面白いセミナーでした。

【追記】
セミナー後の夕食会で、「岩崎さんは、昆虫少年? それとも、ラジコン少年かプラモ少年でしたか?」と伺ったら、「どれでもありませんねー」というお答え。
ちなみに、切り絵は7歳の頃から始められたとか。
左手で紙を押さえながら右手のデザインナイフで切っていく、その触角が楽しく、次々と抽象的なデザインに繋がっていくのだそうです。
「とても<身体的>なんですね」「まさに、そうです」
そういえば、陶芸家が轆轤を引いたり、土を捏ねたりというのも、その感触が楽しいというお話を聞いたことがあります。

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今朝は久しぶりの大隅ゼミで、医学部生ほか7名が集まりました。
山中さんの2006年のiPS細胞の最初の論文を数回にわたって読みこなしました。

午後は文科省で人材委員会があり、今後の科学技術人材育成についての議論をしました。
配付資料の中に、「学校基本調査速報(平成20年度)」のデータがあり、平成3年から平成12年までの9年間の間で、大学院在学者数が2倍超に増えたこと、博士課程修了者は平成19年までは年々増加しましたが、平成20年で初めて減少。
博士課程修了者の就職率は、平成15年が最低で54.4%だったのですが、平成20年では急増し、63.2%にまで回復したとのことです。
これが、全体的な就職状況の改善のせいか、科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業などの効果なのかは、さらに来年度をみないといけないでしょうね。

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帰りがけの東京駅の風景です。
まだ雨は降っていなかったのですが……。
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by osumi1128 | 2008-08-30 00:06 | サイエンス | Comments(0)

マリークレール「ローズ・キャンペーン」

昨日お伝えしたロレアル−ユネスコ女性科学者日本奨励賞に関するエントリーの追記です。

フランスがオリジナルの女性誌「marie claire」では、発展途上国の子供たち、とくに少女たちのために教育の機会をもたらすことを目指して、チャリティー活動「ローズ・キャンペーン」を展開しているとのことです。

日本ロレアルはこの活動に賛同して、第3回「ロレアル−ユネスコ女性科学者日本奨励賞」授賞式のギフトとして、チャリティーローズを用意した、というのが、昨日の美しい薔薇だったのでした。
そういう経緯もあってのマリークレール日本版編集長・生駒芳子さんのご参加だった訳ですね。
下記のようなお花関係のお店等が参加しているようです。
Aoyama Flower Market ONLINE SHOP
インターネット花キューピット
第一園芸オンラインショップ
hibiyakadan.comオンラインショッピング
ブーケギャラリー HANACHIYO

また、上記サイトからインターネット通販で薔薇を購入してチャリティーに参加できます。
私も後でゲットしようと思いますが、とりあえず、トップ画像を昨日のテーブルに飾ってあったチャリティーローズに変えておきました。
綺麗でしょ?

*****
昨日、今日と用務のあった麹町の辺りは元のお屋敷街ですが、今は(日本語でいうところの)マンションとオフィスビルに建て替わっています。
昔からのお蕎麦屋さん、お寿司屋さん、お菓子屋さんなどのほか、喫茶店や個性的な飲食店も多く、このエリアに住んでいたら、ほとんど地元で済ませそうなところがいいですね。
新宿通などから一本入ると、片側一車線道路になって、結構狭いのですが、そのせいで車のスピードが出せないのも安全・安心な感じ。
ちょっと坂が多いのが難点でしょうか。

さて、携帯紛失2日目が過ぎました。
用務先で数回、お電話をお借りし(ありがとうございました!)、後は公衆電話を利用しましたが、久しぶりにテレホンカードの度数がカウントダウンしていく恐怖を味わいました。
いやー、東京から仙台に掛けると、落ちるのが早い、早い……。
あっという間に1000円のカードを使い果たします(もちろん自腹)。
今回の件をきっかけに、やっぱりインターネット・プロバイダと契約しようと思いました。
昔よりも回線はずいぶん早くなっているらしいので。
もう少し、フリーの無線LANスポットが増えるとよいのですが……。

仙台に戻って、ラボまで戻るエネルギーが無かったので、学生さんに駅前のスタバまで来てもらって、学位論文の詰め。
このお店は無線LANありなので、待ち合わせの間にメールの処理。
Presubmittion Inquiryした論文が果たしてどうなるのか、しばらく気を揉む毎日になります。

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本日の画像は、霞ヶ関の新しいビルにある、ときどき時間調整に立ち寄るカフェです。
官庁街もずいぶんと変わりましたね……。
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by osumi1128 | 2008-08-27 22:22 | 雑感 | Comments(0)

ロレアルーユネスコ女性科学者日本奨励賞

携帯の無い一日を過ごしました。
妙に解放的な気分という気もしました。
若干、依存しすぎているところがあるのかもしれません。
常に、充電しなくちゃとか、つながる、つながらない、など気にしているのですね。。。

お昼と夕方に用務先の固定電話をお借りして、秘書さんに確認したのですが、東京タクシーセンター遺失物係りからは連絡は無し・・・。
うーん、これはまずい、と思って、用務の後に麹町のあたりの小さな交番に立ち寄って「紛失届」を出してきました。
そこで、NTTドコモの連絡先を教えて頂き、次の用務先でまたお電話をお借りして(こちらは0120ですが)、とりあえず「一時中断」という状態にしました。

そこでわかったことですが、自分の携帯の機種を間違えていました!
ずっとNOKIAだと信じていたのですが、NTTドコモの情報によれば、最後に購入したのはNECなのだそうです(笑)。
・・・そうか、もしかして、それが原因? かもしれないので、明日、再度、宿泊先のホテルと、東京タクシーセンターに「実は機種が違っていたのですけど」コールをしてみようと思います。

*****
以前、こちらのブログでも紹介しましたが、先日の神経科学学会では、日本ロレアル社に大変お世話になり、その関係で、本日行われた第3回「ロレアルーユネスコ女性科学者日本奨励賞」の授賞式のご招待を受けました。
朝から東京で用務がありましたので、授賞式には間に合わなかったのですが、日本工業倶楽部会館というところで行われた懇親会に参加しました。

ご来賓のご挨拶は、内閣府男女共同参画局長の板東久美子さん。
乾杯は、つい先日お目にかかった黒川先生でした。
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実はここで何人かの存じ上げている方々にお目にかかったのですが、びっくりだったのは、内閣府(元文科省)のKさんだけでなく、化学分野で有名な東大のK先生も、高校の先輩だったこと。
さらに、朝日新聞社のT論説委員は中学の先輩ということも発覚!
いずれも女性なのですが、不思議な御縁だと思いました。
(これも、点と点がつながる、ということですね・・・)
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この奨励賞は物質科学と生命科学の分野を対象とし、若手の女性に対して与えられます。
今年はそれぞれ2名ずつ。
◆物質科学
田中奈津美氏(早稲田大学大学院先進理工学研究科)
南谷英美氏(大阪大学大学院工学研究科)
◆生命科学
大西なおみ氏(北海道大学遺伝子病態制御研究所
覚道奈津子氏(関西医科大学大学院医学研究科

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もっと、多くの方々が応募されたら良いのではと思いました。
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さすが、世界最大の化粧品会社の日本法人とあって、会場のお花もとても綺麗。
ちょっと見にくいかもしれませんが、バラを活けた花瓶の足元には花びらを散らしてあります。
さらに、参加者には科学関係のメディアの方の他、マリー・クレールなんていうファッション女性誌のお洒落な編集長さんなどもいらしていて、普段の世界とは違ってました・・・(溜息)。

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日曜日の沖縄での催しについて、黒川先生のブログでも早速こちらをリンクして頂きました。

もうひとつ、Steve Jobsのスピーチに加え、Bill Gatesの2007年のハーバード大の卒業式でのスピーチと、Randy Pauschのカーネギー・メロン大学での最終講義がリンクされている
こちらもお勧めです。
by osumi1128 | 2008-08-27 01:13 | 科学技術政策 | Comments(0)

無くしものは……

昨日のうちには仙台まで戻れず、東京で一泊。
東京駅までのアクセスの良い銀座エリアだったのですが、今朝、始発の東北新幹線に乗るべく、大通りでタクシーを拾おうとしたら、さすがに5時半過ぎで、ぜーんぜん来なくて、ちょっと焦りました。
まあ、乗ってしまえばワンメーターの距離なのですが。

で、やれやれ……と新幹線の中で一息ついたところ、携帯がありません。
「あー、慌ててチェックアウトしたから……」と思って、きっとホテルの部屋に忘れたと信じて、研究室に着いてから電話をしたら、「見あたりません」とのこと。
えーーーっ!?!
という訳で、東京タクシーセンター遺失物係にお電話しました。
こういうときに限って、「領収書はいりません」などと言ってしまっているのですね……。

遺失物係のオジサン(だと思う)に携帯の特徴を説明し、調べてもらったら「まだ、挙がっていません」とのこと。
うーーん、明日からの出張に携帯無しというのはいかにも辛いですが、どうしようもありません。
これは、「そろそろ携帯を新しくしなさい」という天のお告げでしょうか?(←ポジティブ思考?)

ですので、すみません、2,3日、大隅は携帯には出られませんので、宜しくお願いしますm(__)m

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本日は「社会人再教育プロジェクト」REDEEM実習の初日。
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皆さん、真剣です。
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初日の夜は懇親会のきまり。もちろん、文科省とは関係ありません(最近、懇親会風景を出すたびにコメントされますので、念のため)。ここに集まった方々の「点と点をつなぐ」(←昨日のブログ参照)きっかけになることを願って。
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こちらは、大学院生の青森土産とのことでしたが、めっちゃ美味しいスイートポテトでした♪ ゴチソウサマ!
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by osumi1128 | 2008-08-25 23:00 | 雑感 | Comments(0)

Stay connected

昨日は東京で「脳科学とエンハンスメント」のシンポジウムがありましたが、これについてはまた改めて。
本日は東京〜沖縄を日帰りしてきました。
片道2時間半のフライトというのは、かなりの距離。
さすが亜熱帯の地の太陽は高く、まだまだ暑くて、季節は逆戻り。

昨年も沖縄に行きましたが、今回の目的である「アジア青年の家」は、沖縄県内外やアジア・オセアニアなど、16ヵ国の高校生75人が沖縄で共同生活を行い、交流を深めるという内閣府のプロジェクト。
仕掛け人は、内閣府特別顧問の黒川先生で、ちょうど行きの飛行機が同じ便で、那覇空港から会場までのタクシーをご一緒する間に、こういうプロジェクトにかける想いを伺いました。
これだけglobalでflatになった世界では、若い頃から外国の人たちと交流し、さまざまな文化や言語あることを肌で感じることが大切とのご意見です。
私ももっともなことだと想うのですが、AFSの交換留学生が最近、日本からのみ参加者が減っていて、しかも女子が75%にもなっているとのことでした。
「日本の男子は内向き」とは、黒川先生のいつもの叱咤です。
(ソフトボールは金メダルだったし……(^_^))

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本日、宜野湾市のコンベンションセンターで行われたのは「科学者シンポジウム」というもので、コーディネーターは現在お茶の水大学の特任教授である塩満さん
まず、4名の科学者がごく短い講演(一人7分)をしました。
他の方のプロフィールをリンクしておきます。
石渡 多賀男氏
土屋 誠氏
黒川 清氏
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こちらは、珊瑚礁の生態をご研究の土屋先生の講演です。

その後、フロアの高校生に対して、「皆さんは将来、何になりたいの?」との問いかけが。
弁護士、教師、エンジニア、医者、科学者などのほか、中国からの男子の一人は「シャチョー(社長)」と言い、もう一人は「主席になる」と言ってました。
さすが、2008年オリンピック開催地でメダルを40個以上かっさらった国の若者だけあって、頼もしい限りです。
それから、講師は「小さい頃何になりたかったか、どんなきっかけで科学者になったか」などについて話しました。

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30%くらいの参加者が日本語を母国語としない会というのは、どんな言語で行うのかが難しいですね。
主催者からは、プレゼンのスライドは英語で、と言われていたのでそうして、発表は日本語に同時通訳が入っていましたが、逆バージョン(つまり、英語での質疑応答なども通訳されるのですが、そのレシーバの数が足りなかったので、英語に馴れていない高校生には、ちょっと辛かったかもしれません。
まあ、私自身も「英語は、科学者になるにも大切」ということを主張しましたので、「これじゃイカン」と思ってくれたらよいでしょう。
せっかく日本に来てくれた外国の若者達にとって、日本のhospitalityやfriendlinessを感じてもらうことも大事ですし。

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黒川先生はいつものようにお元気で、パワー全開。
若者達へのメッセージとして、「今は世界がglobalでflatになっている。今回の企画に参加してくれた皆は、この経験を介してお互いにつながっている。これからも、そのつながりを大切にしてほしい」ということを言われました。
途中、ポケットからiPod nano(新しい方)を取り出し、「これ、何だか知ってる? そう、iPod。どこが作ったのか知ってる? そう、アップル社。みんなはインターネットにつなげる?  うん、いいね。そのアップル社を創ったSteven Jobsが2005年に、スタンフォード大学の卒業式でしたスピーチがwebで見られるのだけど、見たことある人は?」と問いかけたところ、ほんの2,3名が手を挙げました(私も手を挙げました)。
以前、こちらのブログでも取り上げたのですが、本当に感動するスピーチです。
黒川先生は「Steven Jobsは3つのことを言ったのだけど、そのうちの一つを紹介しましょう」と言って、最初の「点を繋ぐ(Connecting dots)」について語られました。

ジョブスの卒業式スピーチを字幕で

ふと思ったのですが、キリストの言葉を弟子達が語り継いで聖書ができたり、お釈迦様の言葉がお経になったりと、人の心を動かす言葉は、語り継がれていくことに意味があるのですね。
「こんな素晴らしい方がいました。その方が言われたことには……」と、脈々と言葉が紡がれていくのは大事だと思いました。

シンポジウムの中でも、終わった後も、国内外の高校生たちからたくさん質問を受けて私もエネルギーを頂いた気がします。
例の「シャチョーになる!」と言った中国の男子高校生は、「科学をするにも経済は大事でしょ?」と言うので、「本当にそうだね。だから、あなたが沢山お金を儲けたら、それでビル・ゲイツみたいに財団を作って、今度は社会に還元してね。研究費にもしてほしいな」と言っておきました。

この企画は3年は続けるとのことでした。
1ヶ月近い間、大勢の方々をお世話するチューターの大学生やスタッフの方々の努力と暖かい心にも、心からエールを贈りたいと思います。

*****
さて、明日は朝からREDEEMの実習が始まります

<追記>
「アジア青年の家」の参加者が書いている「ハイサイ日誌」で、どんな活動をしているのかを見ることができます。
内閣府沖縄政策担当の林大臣、毛利さん、野口さんなどの講演などもあったようです。
くわしくはこちら
by osumi1128 | 2008-08-24 22:30 | 科学技術政策 | Comments(0)

時の移ろい

急に気温が下がってきた昨日今日、季節が確実に移り変わることを感じます。
日本人の美意識のコアというのは「移ろい」であって、完璧で対称な美しさよりも「不完全なもの」を愛でる気持ちが強いのは、四季の移り変わりがはっきりしているからなのでしょう。

先日の松島では、世界7カ国から若い研究者やその卵が集まりました。
あちこちで「Nice to see you!」が交わされていたと思います。

ちょうど今週火曜日の日でしたか、朝、ゴミを出しに行った帰りにエレベーターでご一緒した方が、「もしかして、大隅先生ですか?」とお聞きになる。
「はい……、そうですが……?」という顔をすると、相手の方には笑みがこぼれて、「Sさんからお話は随分と聞いていたので……」
Sさんというのは、かつてご近所に住んでた友人です。
東北大のお務めから和光に移られたのが数年前。
こちらもSさんの「大家さん」のお話はよく聞いたものでした。
少し前にこちらの方にお引っ越しされたそうです。
「今度、Sさんが仙台に来られるときは、是非ご一緒したいですね!」と言って、立ち話を終えました。

その日は東京で仕事が3つほどあって、そのうちの一つは共同通信さんの取材だったのですが、そこでは中学の同級生のS君に再会。
いやー、ロマンスグレーの紳士になってて、時の移ろいをまさに感じました(笑)。
どうも、研究の世界は玉手箱のようで、その中にいると時間が止まっているような気になってしまうのですが、現実の時間は確実に過ぎていくのですね……。

*****
久しぶりに朝、病院内のタリーズに立ち寄りました。
こちらが出来るのにちょっと関わったので、繁盛しているのを見るのは嬉しいです。
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by osumi1128 | 2008-08-23 00:19 | 雑感 | Comments(0)

東北大学脳科学GCOE第1回サマーリトリートin松島

東北大学脳科学GCOE第1回サマーリトリートin松島は無事終了。
理研BSI(脳科学総合研究センター)のサマー・スクール参加者からも10名弱の参加者を募り、若手の英語の発表やコミュニケーションを重要視した企画でした。
まずは無事に終わってほっとしました。
関係者の方々、誠に有難うございました。
理研のOさん、最後にお名前を挙げられなくて失礼しました!

画像を載せておきましょう。
初日は良いお天気。2日目の今日は雨模様でしたが……。
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受付など、拠点メンバー研究室の方々にお願いしました。
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参加者は50名くらいでした。学部生なども参加していましたね。
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夜はポスターセッション。10時すぎまで熱心にポスターを説明しあってました。英語塾の成果が出たかな?
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by osumi1128 | 2008-08-21 23:27 | 東北大学 | Comments(0)

言語機能と小脳

皆さん、この二日、ブログ更新ができなかったのは、夜にDVDを見ていたからです。ごめんなさい。
(なにせ、テレビを付けたくないモードなので……笑)
一昨日は「ティファニーで朝食を」、昨日は「モーツァルトとクジラ」でした。
日曜日に突然「オードリーが観たい」モードになって、TSUTAYAで探したら「ローマの休日」と「ティファニー」があって、こちらにしました。
「モーツァルトとクジラ」は、たまたま題名から中身がまったく想像できなかったので借りてみた次第。

実は、このTSUTAYAに行くのは初めてで、会員の手続きをしたり、なんやらかんやらで時間がかかっている間に、路上駐車していた車のフロントガラスには「駐車違反」の黄色の張り紙が……。
うーん、魔が差したというべきか、途中でちょっと気にはなったのですが、まあ、お盆の最後の空いた道で、取締のオジサンは来ないかな、などと甘く考えたのが運の尽き。
初めて切符を切られまして、さっそく昨日、違反金15000円也を銀行で支払ってきました(涙……それにゴールド免許が……涙涙)。
Amazonで探した方が、ずっと安く付きましたね。
でも、そうしていたら「モーツァルトとクジラ」を観ることは一生無かったかもしれません。

この映画は、「レインマン」を書いたのと同じ方が脚本を書いていて、アスペルガー症候群の男性(ジョシュ・ハーネット)と、やはり高機能な自閉症の女性(ラダ・ミッチェル)のラブストーリーです。
ちょうど今、自閉症について勉強中なので、天のお告げだったかもしれません。
そういう意味では、路駐の違反金も無駄ではなかったかも(←ポジティブ思考)。

*****
さて、自閉症の特徴は、社会性の低下、コミュニケーションの障害、常同行動とされることが多く、これらについては動物モデルも成り立つと見なされています。
「コミュニケーションって、人間の言語機能のようなものを、どうやってネズミごときで調べられるの?」というご意見ももっともなのですが、最近では、超音波領域である程度のコミュニケーションをしていることが分かったりしています。

高校時代に心理学や言語学に興味がありましたが、よもや、そういう<文系>と扱われていた分野にも細胞や遺伝子の情報が入り込んでくるとは思っていませんでした。
自分が研究に携われる間に、これだけ脳科学が進歩したことを有り難く思っています。
「言語の遺伝子」として知られるFOXP2が見つかったのが2005年。
面白い時代になったものです。
「言語」は人間の特徴として象徴的であり、非常に興味深いものだと思うので、どのようにして成立したのか、赤ちゃんはどんな風に言語を習得していくのか、などについて、とても興味があります。

で、最近読んだ総説なのですが、「言語機能には小脳が深く関わる」というテーマです。
Ackermann H.: Cerebellar contributions to speech production and speech perception: psycholinguistic and neurobiological perspectives. Trends Neurosci 31(6), 265-272, 2008
「え? 小脳って、関係するのは<運動>とかではないの?」
はい、そうです。
言語機能のうち、出力系には運動機能が深く関わるのはもちろんですね。
小脳だけが関わるのではありませんが、発話するためには、口の周り、舌、声帯などを動かす筋肉を使わないといけません。
(うちのラボの「大隅英語塾」でも、「喋れるためには<筋トレ>しないと!」と、発音してもらうことを大事にしています。)

発話における小脳の重要性は、この総説によれば、「<音節>を素早くリズミカルな発話の単位にオーガナイズするのに小脳が働いている」という側面と、それだけでなく、「頭の中で発話(internal speech)する際にも言葉のコードを時間的に制御するのに働いている」という側面があるそうです。
これらは、脳イメージングの研究から分かってきたことです。

総説の最後の部分はFOXP2遺伝子産物の働きや、進化における意義などについて書かれていて、このあたりは、『言語科学の百科事典』の中にも同様のことを書かせて頂いた通りです(つまり、この著者のオリジナリティーのある部分ではありません)。
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いつも思うのですが、突然変異によってアミノ酸が変わって、タンパク質の働き方が変わるかもしれない、ということは確かだと思いますが、遺伝子発現の制御領域での変異の方が、その効果はずっと大きなものになりうる、という観点に欠けているのは残念です。
発生生物学者が考えたら当たり前のことなのですが。

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さて、やや関連情報として、脳科学関係のシンポジウムのお知らせです。
東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」主催シンポジウム:エンハンスメントの哲学と倫理—脳神経科学と人類の未来のあり方を問う−
詳しくはこちら

もう一つ、1週間以上前に電話で取材を受けていたのですが、本日の脳科学委員会に合わせて発表されたようなタイミングの毎日新聞の記事です。
ちょっと、タイトルがなあ・・・。

明日はいよいよ東北大学脳科学グローバルCOEのサマーリトリートin松島です。
理研脳科学総合研究センターとのジョイントになっています。
若い方の口頭発表も楽しみです。

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先日頂いたディナーのお皿より。
ガゼ雲丹の中に人参のムースとコンソメゼリーが入った前菜。
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こちらはお魚料理。ソースが二種類敷いてあり美味。
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若いシェフとマダムが頑張ってます。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
レストラン 拓
宮城県仙台市青葉区一番町2-10-1 グランディS 1階
022-211-5775

by osumi1128 | 2008-08-19 22:58 | サイエンス | Comments(0)