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空気を読みすぎる日本人

前期に担当している授業が集中しているので、7月が終わるとほっとする。
日曜日のエントリーにおいて、クリスマス・レクチャーでご一緒した邑本先生(現在は東北大学災害科学国際研究所のご所属)のパフォーマンスについて触れたが、その邑本先生が書かれた『大学の授業を運営するためにー認知心理学者からの提案ー』をもっと早く読めばよかったと公開している(苦笑)。
これは、東北大学のProfessional Development用のブックレットで、「学生に伝わる講義とは」「学習意欲を高める授業運営」「役に立つ知識の習得を促すために」……と、明日の授業やプレゼンに即、役立ちそうなポイントが満載。

授業といえば、年々、こちらからの質問に積極的に答える学生が少なくなる傾向を感じる。
「答えは知らなくて当然ですよ」「思いついたことを言ってみて」「ウケ狙いでもいいから!」などと促してもなかなか……なのだが、授業が終わると「先生、ここがわからないのですが……」「これは、こういう意味ですか?」などと訊いてくる。
良い質問をして目立ってやろう、などとはまったく考えていないらしい。

そういえば、「JALの入社式の今昔の違い」が面白いと教えてもらっていたのを思い出した。

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by osumi1128 | 2012-07-31 23:58 | 雑感 | Comments(1)

クリスマス・レクチャー2012 in 仙台

クリスマス・レクチャーは発祥の地である英国では、もちろんクリスマスの頃に行われる。
ろうそくの科学』でもおなじみのマイケル・ファラデー先生が、子どもたちのために行った科学実験のショーが初めて行われたのは1825年というから、もう180年以上の歴史がある。
本家ではRoyal Institution(王立協会)が主催しているが、日本でも同じ講師の方による講演(公演と言うべきか……)ブリティッシュ・カウンシルのお世話により開催されるようになり(読売新聞社との共催、東北大学も後援)、今年で23回目を迎えて、先日横浜で、本日仙台での開催となった。

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by osumi1128 | 2012-07-30 00:37 | 科学 コミュニケーション | Comments(0)

旅の総括:ラテンの国の人びと

海外出張後に仙台で斑会議が開催され、あちこちからゲストがいらして天手古舞。
加えて、講義やら申請書やら論文原稿やらオンパレードで、旅の総括をする時間が無かった。
明日行われる「クリスマス・レクチャーin仙台」のリハーサルを終えて、ちょっと一息の隙間に書いておこう。

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マドリッドでセミナーをホストして頂いたMarta Nietoさんと、そのご主人とともに、まだ明るい夜の8時過ぎから広場にテーブルを出しているバルで食事をしたときのこと。
「Norikoはいつから夏休みなの?」

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by osumi1128 | 2012-07-28 19:41 | 旅の思い出 | Comments(0)

ベラスケスとピカソ

どちらも天才画家であり、それぞれの作品をいろいろなところで鑑賞したことはあったが、今回、マドリッドのプラド美術館と(パリではなく)バルセロナのピカソ美術館を続けて訪問する機会に恵まれ、あの有名な「ラス・メニーナス(女官たち)」を見ることができた。

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by osumi1128 | 2012-07-23 07:19 | アート | Comments(0)

OECDに行ってきた

OECD(経済協力開発機構)本部は、ユネスコと同様にパリにある。
といっても、ちょっとはずれの16区のエリア。
現在、OECDの科学技術産業局次長として出向中の東北大学の工学部の原山優子先生を訪ねつつ、科学技術政策のお仕事について伺うとともに、女性研究者育成関係の方に、どのようなイニシアティブがOECD関係ではなされているのかをサーチしに行ってきた。
ちなみに、原山先生はパリで育ったのでフランス語は完璧。
スタンフォードにもご留学されていらっしゃって、スイスでもお仕事されていたグローバルな方。
昨年、フランスからレジオンドヌール勲章を授与されている。

OECDではジェンダー局および教育局関係の方にインタビューをしたが、共通して言われるたことをまとめると、だいたい以下のようになる。
1)子どもたちが漠然と将来のことを考え始める中学生くらいまでの間に、キャリアパスを示したり、ロールモデルと接する機会を与えること
2)初等中等教育の教師や子どもの両親に向けて、ステレオタイプについての啓発活動を行うこと
3)(男女問わず)child-care leave(育児休暇)を与えたり、育児への共同参画を促すこと
4)早朝や夕方以降のオフィシャルな会議等は避けること
5)ロールモデルや相談相手として、メンターを付けること
6)キャリアアップのためのセミナーやインターンシップ参加のための時間や支援を与えること
7)女性を対象とした研究費や賞を設けること


最後の項目について「でも、そういうことはdiscriminationではありませんか?」と伺うと、「ジェンダーギャップが大きい場合には、それには当たらない」というご意見だった。
ともあれ、上記のうちの4)や5)はローカルレベルで推進すべきことであり、それ以外は国全体を挙げて行うべきことだと思われる。

……さて、明日いよいよ帰国の途につきます。
by osumi1128 | 2012-07-21 08:08 | 科学技術政策 | Comments(0)

ガウディを3次元で体験する

バルセロナは人工160万人の都市だが、過去の遺産である建造物によって観光で栄えている。
いくつもの世界遺産を支えているということもあり、街の清掃状況なども思ったよりはるかに綺麗でびっくりした。

百聞は一見に如かずというけど、建築は二次元の写真やモニタの画像を見ているだけではわからない。
今回、バルセロナではガウディ建築の一部を見てきたが、「見る」というよりも五感で「体験する」ということがいかに大事かを痛感した。
サグラダ・ファミリアの天井の高さも、グエル公園の立体的な構築も、中に入ったり実際に歩いてみないと実感できない。
バトリョ邸もミラ邸も、ガウディの造った空間を構成するインテリアの質感まで含めて味わわないと楽しみが半減以下になってしまう。
奇抜なファサードや屋根の塔の面白さは、二次元で捉えていたものがまったく意味を成さないことに愕然とした。
変なモチーフだと思っていたデザインの一つ一つが妙に馴染むのは、自然の織りなすカタチに基づいていたからだと悟ることができた。

ネットに繋がれば、いながらにしてどこにでも行った気になれるかもしれないけど、やっぱりそれは大間違い。
旅に出て実体験することには、期待以上の価値があると思う。
by osumi1128 | 2012-07-20 02:42 | アート | Comments(0)

FENS2012@バルセロナ

第8回欧州神経科学会議がバルセロナで開催された。
参加者人数は日本の神経科学大会より少し多いくらい。
神経関係では世界最大規模の北米神経科学大会の10分の1くらいだが、参加者の所属国や出身国ははるかに多様なところが気に入っている。
この画像はハーヴァード大学Catherine Dulac先生の特別講演の正面大スクリーンを撮影したものだが、赤いバックグラウンドが入るのは、ちょっと見にくいと思う。
でも、なにせ、スペイン開催だから国旗の色も赤だしね……。
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by osumi1128 | 2012-07-19 05:01 | 旅の思い出 | Comments(0)

日本のアカデミア人材育成が危ない・その2関連資料など【追記】

「日本のアカデミア人材育成が危ない・その1」のポストにコメント頂きましたので表示しております。
ご質問に調べてお答えする時間が今、取れませんが、追って対応致します。
Facebookの方に頂いたコメントを掲載致します。

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榎木 英介 「博士漂流時代」http://www.amazon.co.jp/gp/product/4887598602 にも書きましたが、大学院重点化(1990年台初頭)はこれから科学技術人材の需要は増えるという予想が立てられていて、ポスドクが増やされたころは、博士がヴェンチャー企業などを作るだろうと甘い観測があったようですが、1998年の時点ですでにこの問題は気づかれていて、結局15年近く本格的な解決策がないままという悲惨な状況です…

榎木 英介 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpaa199101/hpaa199101_2_022.html#fb1.1.2.8 これは平成3年の科学技術白書ですが、このままいくと需要に対し供給が全然足りませんよ、という図です。

榎木 英介 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/old_chukyo/old_daigaku_index/bunkabukai/gijiroku/1315605.htm こちらは大学審議会 大学院部会(第108回) 議事要旨(1998年)ですが、小林信一先生が2010年の予測として「博士課程では、雇用機会が12,000人から13,000人であるのに対し、現在の進学動向からすると、博士の修了者は18,000人前後となり供給過剰となるという結果である」と述べられています。
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もうお一方、貴重な資料を教えて頂きました。

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ブログに書かれた記事「日本のアカデミア人材育成が危ない」に関して、東京大学のXXX先生と話したところ、日本の論文数が停滞しているのは、若手ポストとか教員が忙しくなったのとは関係なく、主に企業からの論文が減ったことによるという見方をされていました。その根拠として下記の資料p.36を参照し、1997-1999を基準にして2005-2007の企業からの論文数は全分野で-34%、Top10%論文数では-46%という事実を指摘されました。ご参考まで。
http://www.nii.ac.jp/sparc/event/2010/pdf/8/1_1up_ms_saka_20110203.pdf
いずれにせよ、全体として日本の論文数が停滞しているのは問題であるのには違いありません。
by osumi1128 | 2012-07-11 07:05 | 科学技術政策 | Comments(2)

日本のアカデミア人材育成が危ない・その1【コメント表示】

「今年は空梅雨」なんて嘯いてごめんなさい……。
昨日などは、しっかり梅雨でした。

ところで、先日、元三重大学学長の「つぼやき」ブログのアクセス数がものすごいことになった、というお話でしたが、関連したデータを示しておきます。
この10年間で若手教員のポストがいかに減ったか、これをなんとかしないと日本の教育も研究も科学技術振興も駄目になりますよ、ということです。
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資料の元はこちら

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by osumi1128 | 2012-07-08 08:51 | 科学技術政策 | Comments(16)

第7回ロレアルーユネスコ 女性科学者日本奨励賞

東京の用務のついでにロレアルーユネスコ 女性科学者日本奨励賞授賞式に顔を出してきた。
物質科学分野と生命科学分野それぞれ2名ずつの若手女性研究者が受賞した。
今年は7周年の記念として「ロレアル エトワール賞」という賞が創設され、フィギュアスケートの安藤美姫さんが授賞された。
安藤さんはプレゼンターとして、「ロレアルーユネスコ 女性科学者日本奨励賞ー特別賞」の授与を行ったのだが、今年の特別賞は茨城県立水戸第二高等学校に与えられた。
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by osumi1128 | 2012-07-05 00:42 | ロールモデル | Comments(0)