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仙台駅直結エスパル東館に行ってきた

春分の日がらみの連休にエスパル東館がオープンしました。仙台通信ともあろうが、なかなか行く時間が取れず、レポートが遅くなりました。一言で言ってワクワク感満載です! 個人的には、大好きなお花屋さんの青山フラワーマーケットが仙台初出店なのが嬉しい。
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桜がお勧め!と言われましたが、ピンクのラナンキュラスを買いました。小さなブーケもセンスが良いです。
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あと、同じ2階のすぐ近くに、kazunori ikedaの支店が出ています。本店は三越の近くですが、駅直結だと便利ですね。
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とにかく、まだ2週目だったので激混み……。お店の雰囲気は清潔感があってgoodです。
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仙台駅の東西を繋ぐ通路の両側に建物があって、その間を繋ぐ通路からの眺めが開放感があって良いです。
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お土産物エリアも充実しています。これからは仙台駅の東西どちらも賑わいますね。そうそう、塩釜のお寿司屋さん「しらはた」さんが、立ち食い店舗を出されていました。西口側の「北辰寿司」のお店と勝負になりそうですね……。

とにかく、エスパル東館の開店は、西口前も、いわゆる「モール」と呼ばれているエリアのお店も激震なのではと思います。良い競争原理が働くことを願っています。



by osumi1128 | 2016-03-27 23:54 | 雑感 | Comments(0)

創生応用医学研究センターシンポジウム盛会御礼

数カ月にかけて準備をしてきた創生応用医学研究センターシンポジウム「基礎研究から切り拓くメディカルサイエンス」が、昨日、無事に終わりました。ラボメンバーや総務課ならびに財務室の方々、共催となってい頂いた大学病院附属臨床研究推進センター(CRIETO)、ご来賓のご視察に対応頂いた東北メディカル・メガバンク機構の皆さま、誠にありがとうございました。用意した100部の資料が無くなり、ご来場者は120名ほどに上ったと思われます。(立看以外の画像は広報室提供)
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里見総長からの開会のご挨拶に始まり、日本医療研究開発機構の菱山豊様からご来賓を代表してお祝辞を賜り、下瀬川研究科長からは、東北大学医学部・病院百周年に触れつつセンターの沿革や改組の内容についてお話しいただきました。
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その後、連携の深い部局として山本メディカル・メガバンク機構長および東谷生命科学研究科長からのお話を頂いた後、今回、立ち上がりました3つの部門について、まずは五十嵐先生(基礎研究部門)からご紹介頂き、さらに数名の先生方からもご自身のご研究について話して頂きました。

コーヒーブレイクを挟んだのち、片桐先生(疾患研究部門)および下川先生(トランスレーショナルリサーチ部門)からも同様に、部門のご紹介をして頂き、さらに具体的な研究事例の発表をそれぞれの先生からして頂きました。通常、基礎→トランスレーショナルリサーチ→臨床へと繋がりますが、片桐先生は「基礎研究→基礎研究を取り入れた疾患研究→出口としてのトランスレーショナルリサーチ」という捉え方を紹介され、なるほどと思いました。

結局、プレゼンを行った方の数は18名。実に個性あふれる発表でした。東北大学のメディカルサイエンスを広くカバーできたものと思いますが、ご発表頂いていない創生センター関係者にも多数のスターがいます。

文科省ライフ課長の原様、経産省生物化学産業課長の西村様には、シンポジウム終了後の交流会においてご来賓のご挨拶を頂きました。交流会には伊藤理事、進藤理事にも駆けつけて頂き、伊藤先生から乾杯のご発声を賜りました。

これから、創生センターとしての活動が見えるように邁進する所存です。ご支援どうぞよろしくお願いいたします。




by osumi1128 | 2016-03-23 18:56 | 東北大学 | Comments(0)

レスター大学およびユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)とのジョイントイベント

東北大学ではスーパーグローバル大学創成事業として、国際共同大学院プログラムの設置を準備しています。そのうちの1つのNeuroGlobal大学院プログラムの立ち上げに関わっており、3月は2つのイベントを開催しました。

両方とも英国からの来訪者を迎えて行ったのですが、1つはレスター大学から英語のライティングの10日間集中講義で、2名の講師を迎え、12名の大学院生・若手研究者が受講生として参加しました。また別の折に詳しくご紹介したいと思いますが、この10日の間に参加者は大きく成長したことでしょう。ライティングだけでなく、スピーキングやプレゼンテーションについてもご教示頂いたようです。非常に良かったという感想を聞いていますので、ぜひ来年も行いたいと思います。

もう一つは、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)から大学院生5名と教員2名を迎えて、東北大学の研究動向や研究環境を知ってもらう短期研修。「さくらサイエンス」と同様のプログラムで、毎日、4つ程度の研究室を訪問して話を聴くのは、けっこうハードであったことと思います。私も1コマのレクチャーを担当し、さらに東北メディカル・メガバンク機構の見学ツアーに同行しました。
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UCLから来訪されたお一人の大沼信一先生は、何度か拙ブログでも取り上げていますが、東北大学理学部のご出身で、現在はUCLのOphthalmology Instituteの要職に付かれています。もう一人、Prof. Maria Caitは、イスラエルの出身で高校卒業後に日本に滞在されていた日本贔屓。お二人のお子さんを育てつつ、ご主人はパリでやはり神経科学の研究をされています。

どちらのプログラムも、医学系研究科国際交流支援室の助教、周先生にたいへんお世話になりました!

UCLとの連携については、授業料のギャップが大きいので(UCLのマスターは年間£2,000とのこと!)、マーストリヒト大学等と行っているような交換留学的なプログラムでは無いフレームワークで進めたいと考えています。打合せでは、Super NeuroGlobal Graduate Studentのような制度ができないか、なども議論されました。

2018年立ち上げに向けて準備を進めます。詳しいことが聞きたい方は、どうぞ以下の大学院説明会にお越し下さい!

【生命科学研究科大学院説明会】
(東京)5月14日(土)13:30~15:00
 会場:フクラシア東京ステーション会議室 (6階)
(仙台)5月21日(土)10:00~14:00 入試説明会
 会場:生命科学プロジェクト総合研究棟講義室
【医学系研究科大学院説明会】
(仙台)5月28日(土)10:00〜12:00
 会場:星陵オーディトリアム 2階
(東京)6月11日(土)13:00〜15:00
 会場:未定

by osumi1128 | 2016-03-18 12:50 | 東北大学 | Comments(0)

創生センターシンポジウム開催のご案内(3/22)

主催するシンポジウムのお知らせです。

東北大学大学院医学系研究科附属創生応用医学研究センター(United Core Centers for Advanced Research & Translational Medicine, ART)では、14のヴァーチャルなコアセンターから構成されていますが、昨年7月に若干の組織改編を行い、3部門制をとることになりました。このことを受けて、センターの現状を広く周知すべく、「基礎研究から切り拓くメディカルサイエンス」というテーマで、東北大学病院に附属する臨床研究推進センター(CRIETO)とともにシンポジウムを開催致します。参加費無料(交流会会費は1000円)。奮ってご参加下さい。
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by osumi1128 | 2016-03-16 21:04 | 東北大学 | Comments(0)

今週号です!:週刊ダイヤモンド連載コラム「大人のための最先端理科」第60回

昨年から担当している週刊ダイヤモンド連載コラム「大人のための最先端理科」が第60回目となりました。今週号です♫ 大好きな三好達治の詩の引用から始まります……。
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by osumi1128 | 2016-03-14 18:23 | サイエンス | Comments(0)

昭和大学歯学部での講演会

東大医科研の清野先生とご一緒でした。粘膜免疫のお話、一度聴きたかったのでラッキーでした。私のトークは神経堤細胞の魅力というタイトル。学長の宮崎先生他、関係者の皆様、お世話になりました。
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by osumi1128 | 2016-03-12 17:41 | Comments(0)

5年目の哀悼

数日前に、今日の分のブログ・テキストを用意しましたが、こちらに掲載するのはやめました。代わりに、5年目の今日、その時間が来る前に届いたメール文面を残しておきます。

Dear Prof. Kuriyama:
Your manuscript entitled "The Tohoku Medical Megabank Project: Design and Mission" has been successfully submitted online and is presently being given full consideration for publication in the Journal of Epidemiology.
Your manuscript ID is JE-2015-XXXX.R2.
Please mention the above manuscript ID in all future correspondence or when calling the office for questions. If there are any changes in your street address or e-mail address, please log in to Manuscript Central at (URL) and edit your user information as appropriate.
Please expect that all authors will receive the notification email after the Editorial Office acknowledged your manuscript submission, and that all of you need to complete the e-form for authorship and conflict of interest via a link in the email as soon as you receive it.
You can also view the status of your manuscript at any time by checking your Author Center after logging in to (URL).
Thank you for submitting your manuscript to the Journal of Epidemiology.
Sincerely,
Journal of Epidemiology Editorial Office

東日本大震災後の復興プロジェクトとして、東北メディカル・メガバンク事業が開始しました。宮城県と岩手県から15万人の方々に参加して頂き、健康調査とゲノムコホート研究を行うというものです。すでに11万人を超える参加者があり、1010名分の全ゲノムシークエンスデータも論文化されました。

メールは、The Journal of Epidermologyという疫学の雑誌の編集部からのもので、再々投稿について責任著者の栗山先生宛のメールですが、各共著者がその内容を確認したことをオンラインで知らせて下さい、という内容。あと一息ですね……。

一つひとつ、それぞれができることをすること。形にしていこと。今日、改めて。(合掌)
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by osumi1128 | 2016-03-11 14:46 | 311震災 | Comments(0)

ベネルクス訪問(その3):食べ物その他

ブリュッセルなら、本当は「ムール貝のワイン蒸し」が定番ベルギー料理の一つですが、今回、訪れたレストランでは「sold out……orz」でした。ビールは美味しかったです。注ぎ方のカッコ良かった店員さん。このときはCIMAYのBlueをカメラ目線で。
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ベルギー・ワッフルは食べそこねました……。いくつかチェーン店があって、オランダでも人気。
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マーストリヒトの初日の晩は、地元のバーに行って「何かローカルフード無い?」と訊いてみると、すっぱいシチューのようなものを出してくれました。これをたっぷりのフライドポテトとともに食べるのがマーストリヒト風だそうです(翌日にSteinbusch先生にも確かめました)。この名前、「ハッシェ」というのは、もしかしたら「ハッシュドビーフ」の語源?のなんじゃないだろうか……。
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翌日はフレンチビストロに連れて行って頂いたので、オランダ風ではありません……。
ヨーロッパの旅行で何が嬉しいかというと、個人的には「黒パン」が食べられることです。あと、バターがやたら美味しい。
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お土産にしたのは「Oil & Vinegar」というお店の黒胡椒。容器の蓋の部分はミルになっています。ブリュッセルで買って、マーストリヒトでもお店を見つけたので、調べてみたら米国発祥で日本にも進出していました……(仙台にはまだ無い……はず。苦笑)。きっと1年以上持ちそうな量の粒胡椒です。
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機上で見た映画は、行きが「キャロル」、帰りが「マネー・ショート 華麗なる大逆転」でした。マネー・ショートはリーマン・ショックのときの実話を元にしていて、うーむ、破綻に向かうときに、誰も気づいていないか、気づいても自分に関係ないというスタンスか、やれやれ……。ちなみに、ブラッド・ピットが出ていたのに、まったくブラッド・ピットだと思っていませんでした!

成田ーブリュッセル直行便はボーイング787で快適でした。


by osumi1128 | 2016-03-08 23:22 | 旅の思い出 | Comments(0)

ベネルクス訪問(その2):マーストリヒト

マーストリヒトは、オランダの南端に飛び出した部分の都市。EUの元になった「マーストリヒト条約」が結ばれたところですが、最近は観光客が増えているとのこと(後述します)。Maastrichtという地名の由来はローマ時代に遡り、マース川という市内を流れる大きな川にかかる橋、という意味とのこと。紀元2世紀の石造りの橋は、写真撮影スポットの一つです。ブリュッセルからはインターシティー(IC)の列車をリエージュ・ギルマンというところで乗り換えて、正味一時間半くらい。こちらの方は「車なら一時間」と言っています。


マーストリヒト大学は、歴史は決して古くは無いのですが、最近、ランキング急上昇の大学です。すでに、教員も学生も60%が外国からという国際化率も、世界ランキング上昇に繋がっているものと思います。こちらのPsychiatry & Psychologyという部局が修士レベルのneuroscienceのプログラムに関して日本のいくつかの大学と連携しており、東北大学もその1つとして参画しています。これまで、4名の学生さんを受入れ、1名の学生を(うちのラボからのK君)派遣したところです。


今回の訪問では、今後の相談として連携を博士課程まで広げることについて、担当のHarry Steinbusch先生と打合せを行うというのがメインの用務。また、セミナーをした後、次のラウンドとして今年の秋から日本に来る予定の学生さんたちとランチを取りながら、日本の様子などをお話しました。


マーストリヒトの学生さんたちは、海外留学にとても積極的なのですが、「どうして日本からはこちらに来ないのだろうか?」という話題になりました。やはり英語圏に行く方が良いのでは、という思い込みがベースにあるのかもしれませんし、そもそも留学に積極的ではないのは、K君に訊いてみると「日本の居心地が良いからじゃないですか?」とのこと。「じゃぁ、なぜ貴方は留学したの?」と訊いてみると、「僕は海外で生活したいなぁと思っていて、来てみたら思いの外すごく居心地が良かったので、さらにこちらにいたいですね」というタイプでした。


「なんで居心地がいいの?」と突っ込むと、「こちらでは人のことを気にしないのが楽なのかも」とのこと。「あぁ、うちの初代の大学院生も、大学院修了後にすぐにNIHに留学して、そのままグリーンカードも取って、今はFDAの職員になってるのだけど、アメリカでは汚い格好をしていても平気ですから、って笑っていたかな」「日本だと、皆、人と比べたがるでしょう?」「なるほど、そういうプレッシャーが無いってことね」


確かに、ベネルクスに留学しても英語のネイティブな発音に曝される、という意味では、英米には劣ります。ところが、オランダやベルギーは何カ国語も話せる方が多く、例えばSteinbusch先生も5カ国語OKとのこと。英語が公用語ではないにも関わらず、普通のサービスに従事する方々は、皆、普通の会話レベルは問題無いので、「オランダに留学するのには、オランダ語が話せないと困るのでは?」という懸念は、まったく必要ありません。むしろ、多国籍な環境で英語での議論をする上で、お互いにネイティブではなく、同じ土俵で話せるという意味では、日本人として英語が話せないという劣等感を感じないで済むというメリットもあると思います。


東北大学では2018年から、1年の留学を含む「NeuroGlobal国際大学院プログラム」を開始し、留学の間、学振程度の経済支援をする予定ですので、興味のある方はメールで連絡して下さい。


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さて、マーストリヒト大学での用務を終えて、Steinbusch先生、もうお一人のファカルティの方(お名前が覚えられず……orz)、K君とともに夕食に行くまでの間、Steinbusch先生のガイド付きでマーストリヒトの目抜き通りなどを散策しました。冒頭のマーストリヒトの名前の由来などもそうですが、地元出身のSteinbusch先生の解説で物知りになりました。例えば、とある教会は、ナポレオン時代にマーストリヒトがフランスに占領された際、元あった建物よりも高い塔を建てるように、という命のもとに新たな尖塔が造られ、フランスを象徴する赤い色に塗られたとのこと。マーストリヒトは古い都市ですがアート関係の活動も盛んで、もうすぐ(調べてみると311日からでした!)「アートとアンティークの祭典TEFAFマーストリヒト」という催しが始まるそうです。


一番訪れたかったのが、「世界でもっとも美しい本屋」として認められたというブックショップ。こちらは古い教会を改造して本屋さんになっているのです。「どうして、教会が本屋になったのですか?」とSteinbusch先生に伺ってみると、「マーストリヒトは教会が多いのですが、最近は教会に行く人も減り、聖職者も減り、教会として維持できなくなってきたからですね」。なるほど!

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高さのある教会が活かされた作りになっていて、ステンドグラスからの光や、白熱灯の使い方が秀逸なためか、どこをiPhoneで撮影しても様になる、という印象でした。絵本のコーナーにはミッフィーさんが。そういえば、オランダが発祥でしたね。

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日本人作家のものが無いかと思ってSteinbusch先生から店員さんに「<ハルキムラカミ>という日本の作家の本は無いか」と伺って頂くと、「5種ありますが、どれですか?」と返答され、「じゃぁ、一番、新しいので」とSteinbusch先生が即答して、『女のいない男たち』が「平積み!」になっているコーナーに連れて行かれました。

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今度来ることがあれば、こちらのカフェでくつろぎたいと思いました。

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マーストリヒトは欧州各地からのアクセスも悪くないので、最近は多数の観光客や買い物客が訪れるそうです。まだ中国の方は多くない模様。マース川から西側に広がる街並みは、細い路地、大きな広場など、いかにも歴史のあるヨーロッパの都市、という雰囲気もさることながら、上記のような本屋さんの他にも、欧州のブランドショップ、おしゃれなカフェ、ミシュランの星付きのレストランなどもあるので、そのあたりを求めて集まるのでしょうね。

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by osumi1128 | 2016-03-06 01:05 | 旅の思い出 | Comments(0)

ベネルクス訪問(その1):ブリュッセル

そういえば「ベネルクス」という言葉があった、ということを思い出した今回の出張。ブリュッセルに3泊、マーストリヒトに2泊の旅でした。ただいま、ブリュッセル空港。直行のANA成田便は遅延とのこと。やれやれ……。

ブリュッセルの用務先はEuropean Research Council (ERC)。EUからの資金を研究費として配分するfunding agencyです。広い学術分野を扱っているので、日本で言えば日本学術振興会(JSPS)に相当します。実際、JSPSとも連携しているとのこと。

とある研究費の審査に関わる用務だったのですが(守秘義務があるので具体的なことは割愛)、日本よりも圧倒的にオンライン化が進んでいます。これは、宅急便で大量の書類を送らないなど、経費節約の意味も大きいようです。審査会の間もずっとオンラインで資料を見たりコメント入れたりします。ちなみに、この週は、生命科学系の分野ごとの審査部会が同時並行で少なくとも5つ以上開催されていました。審査に係るのは現役研究者のみで、米国NIHやNSFのグラント審査と異なり、日本と似ているシステム。EU以外の国からの審査員(External)は決して多くは無いようです(利害関係という意味では、externalの審査員が多い方がベターですが、旅費など、経費の問題もあるのでしょう)

さらに、最終評価はA, B, Cになるのですが、Bは1回、Cは2回、次回の公募に応募できないという制限が課されます。まぁ、よく考えて研究計画練りなおして、予備データも取って下さい、という意味なのですが、応募数の制限という意味もあります。審査する課題数が多いと審査員も大変、審査員を選ぶERCも大変。なので、結果的にこれも経費節約になる合理的なシステムではあるのですが、実際のところはCをつけたら、その研究者は2年間、当該研究費には応募できない訳ですから、審査員としては責任重大。

初日のランチ後にERCのPresidentであるJean-Pierre Bourguignonからのブリーフィングがあり、ERCの現状や、各審査員の科学コミュニティーに対する貢献について話されました。その後の質疑応答では、「女性の採択が少ないのでは?」という質問が真っ先に出て、「一応、応募数における女性の割合に限りなく近づくように考慮している」という説明があった後で、「ただし、BやC評定だった後に再応募する女性の割合が男性よりも少ない傾向」との説明がありました。女性は男性よりも自己評価が低い(もしくは客観性に優れる? 過大評価しない)ことや、無駄な努力はしたがらない傾向が強いのは、世界共通なのだなぁと思いました。

さらに、地域性の問題なども取り上げられ、ギリシア、チェコスロバキア、リトアニア……などの国名が挙がるのは、EUの組織ならではという感覚を覚えました。例えば、イタリアからは頭脳流出の問題が出てきているようです。

いわゆる書面審査からヒアリング(インタビュー)に呼ぶ候補者選定作業の間、何度も「このPIは同じ研究室に長くいて他の研究室を経験していない」というコメントを聞きました。これは「ネガティブ」な評価という意味です。学際性の高い研究をする上では、複数の研究組織を経験していることが必須というコンセンサスが出来上がっています。

ERCが入っている建物のエレベーターホールで見かけた標語が素敵だったのでメモっておきます。

The European Research Council Executive Agency is dedicated to selecting and funding excellent ideas that have not happened yet and the scientists that are dreaming them up.
ERCEA MMXII D.C.
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【補足】
例によって事前の調査不足で現地入りし、気温も低い日が多く、3月初旬でまだ日が短いなどが加わり、ほとんど何も見ないで3日間を終えました。再訪問の際には、初日の移動日にルネ・マグリットの美術館でも見に行けたらと思います。

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ERCが入っているビル、ブリュッセル北駅近くのCovent Garden。入り口では初日、セキュリティーに招待状とパスポートを見せなければなりませんでした。
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会議室の窓からの眺め。煉瓦色の屋根の建物がヨーロッパらしい。
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とにかく天気が変わりやすい。この画像は最終日の会議後、速攻で1時間ほどの街歩き。


by osumi1128 | 2016-03-06 01:00 | 旅の思い出 | Comments(0)