事業仕分けの先にあるもの:若手が立ち上がる!
2009年 11月 20日
その前にお知らせ2つ。
●東北大学大学院医学系研究科広報室でTwitterアドレス作りました!
Tohoku_Univ_Medです。
イベント等をつぶやきますので、ご愛顧お願いします!
ら初Tweetはこち
●東北大学付属図書館で「第1回リベラルアーツサロン」開かれます!
「地球温暖化問題を巡る政治と経済」
日時:平成21年11月20日(金)18:00~19:45 (入場無料・事前申込不要)
会場:東北大学附属図書館本館1Fメインフロア
講師:明日香 壽川 教授(東北アジア研究センター)
お問い合わせ:東北大学広報課 022-217-4977
こちらをご参照下さい。
図書館が開放されるなんて、素敵な企画ですね。
うーん、「大隅ゼミ」と重なっちゃってます(涙)。
次回は是非!
さて、本日(日付けは変わってますが)の基本計画策定に向けた委員会ですが、出席の委員が20名くらい、研究業界からも産業界からも。
総合科学技術会議からも数名の議員がご出席。
文科省は次官以下、関係局の方々、傍聴席にも記者さん始め多数。
ここ数回、背景の共通理解として種々の資料を見て議論していますが、本日はJSTの社会技術研究開発センター副センター長の有本建男様から、同センターによる分析と提言についてプレゼンされました。
続いて、日本学術会議会長の金澤一郎先生から、学術会議が取りまとめている提言案も披露されました。
学術会議の方は、やはり「学術」という点を意識しています。
我が国の科学技術政策の柱となる「基本計画」は5年ごとに策定されてきて、2011年からが第4期になります。
今期は「イノベーションの研究開発戦略」という視点が加わり、これまで以上に「社会との接点」が重要視されることになりそうです。
とくに、人文科学・社会科学とどのように連携していくかについて、ようやく、とも言えますが、きちんと考えていこうということになりました。
ノーベル賞の野依先生が主査なのですが、金澤先生のプレゼンの後に「学術会議の方のとりまとめの中には、若い方の意見は入っていますか?」というツッコミがありました。
ちょうどタイミングが良かったので、その後に発言し、今回の事業仕分けによって、若手の方々も非常に注目していることを述べました。
で、第3期から人材育成については必ず取り上げられていますが、先の事業仕分けで若手の支援縮減が為されたことに対する意見が多数あったこと、本ブログへのコメントにも言及して、是非改善してほしい旨発言しました。
(議事録は追って文科省HPにアップされます、が現時点ではまだ第5回の委員会までのようですね)
また、研究成果をどのように国民に伝えるか、誰も読まない報告書を書くのではない仕組みを作るべきということも述べました。
2時間半で20名の委員がいますので、発言できるのは1回か2回程度。
勝負!です(笑)。
科学技術・学術審議会の方で取りまとめた「科学技術・イノベーションの研究開発戦略」についてのプレゼンには、委員である毎日新聞の元村さんが「よく考えられているが、仕組みが複雑で分かりにくい」という発言がありました。
これ、どこかで話題になったのですが、もしかするとこういう資料でよく使われる「PowerPointで作った<ポンチ絵>」というのは、一般目線ではかなり分かりにくいかもしれませんね。
(元村さんは、お分かりの上で、敢えて発言しているのだと思われます)
この会議の資料としては良いかもしれませんが、「科学技術基本計画って、どういうことをするの?」ということを市民にわかってもらうためには、さらに工夫が必要かもしれません。
(アート系の方のご協力も必要)
さて、その進め方の部分は、これからさらに議論を深めていくところなのですが、第3期までのように重点推進4分野(ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料)を決めるのではなく、例えば「地球規模課題解決の先導」「国際的優位性の保持」「質の高い国民生活の実現」などの「課題」に対して、各府省、大学、研究開発法人、民間企業が共同した合議体「イノベーション共創プラットフォーム(仮)」のようなものを作るのはどうか、というような叩き台が出ていました。
まだ、今後の展開でどのようになるかは分かりませんが。
会議が終わった後に、文科省の方にブログのコメント印刷したものをお渡ししました。
こちらの「基本計画」がらみのところで扱える内容ではないものも含まれてはいますが、ポスドクや大学院の問題は密接に関係しています。
研究を推進するのは「人」であること、多くの方々が国の立てる科学・技術施策を見守っていることを伝えたいと思いました。
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さて、図らずも「事業仕分け」と「Twitter」が連動したような観がありますが、若手支援縮減!という評決を受けて、心ある若手研究者の有志が立ち上がろうとしています。
個別にパブリックコメントを出すというアクションをしただけでなく、それぞれの学会の「若手の会」が共同して提言を出そうという動きがあるようです。
是非、頑張って欲しいと思います。
現場目線でITリテラシーの高さを活かして、無駄を無くした研究費の制度やキャリアパス支援を考えてほしいですね。