雑誌『四季の味』に思う春

大学の新学期がスタートです。
よく「大学の先生は、春休みや長い夏休みがあっていいですね」と言われることがありますが、文系の先生は優雅にそんな暮らしをされていらっしゃるかもしれませんが、実験系の理系はそんなことはありません。
でも、初々しい学生が、どこからともなく沸きだしたようなキャンパスの情景は、いかにも新学期を感じさせます。

一昨日が学部の入学式、本日はそれぞれオリエンテーションの日で、医学部では教員2名が4名の学生さんの担当アドバイザーになる、という制度を続けており、お昼にお弁当を一緒に頂きました。
4人のうち1名は高校の後輩だったのですが、それが30期も下ということで、溜息が出ちゃいました…(苦笑)。

東北大学脳科学グローバルCOEも新入RAやPDの方々向けのオリエンテーションを行ったところ。
これからまた宜しくお願いします。



夕方、参画しているNPO科学協力学際センターの講演があって、久しぶりに工学研究科教授の原山優子先生のご講演を拝聴しました。
原山先生はお孫さんもできた、なんてことが信じられないくらい、見た目も気持ちもお若いです。
科学技術政策への市民参加がtaking home messageでした。

雑誌『四季の味』に思う春_d0028322_22574440.jpg
懇親会は失礼して、帰り道に明治屋さんに寄って保存食も含めて食料を買い込んだときに、ついでに『四季の味』という雑誌の春号も購入しました。
表紙は赤絵のお皿に盛られた「稚児桜」という主菓子です。
(桜が散った後に花の話題は野暮ですが、仙台の桜はまだなので……)

この雑誌はジャンルとしてはお料理関係の季刊誌なのですが、器に凝っているというのが特徴です。
撮影に使われた器(作家さんのもの)を購入することもできます。
かつて食器がマイブームだった頃に、数点、買い求めたことがありますが、この趣味もまた場所を取る(大きさも形もいろいろな和食器はとくに)、ということが自分なりに判明した時点でブームが去りました(苦笑)。

お料理の作り方も「何を何グラム」的な書き方ではないのが面白い。
例えばこんな具合。
人参のパイ
(前略)
 人参は目の粗いチーズ下ろし器で繊切りにし、lこの1/4量のカッテージチーズ、レーズンを適量合わせて、塩と胡椒、レモン汁、オリーブ油少々で調味。
 パイ生地は、市販のパイシートを利用しても結構です。麺棒で厚さ1ミリになるまで伸し、先の人参をのせて半分に折りたたみ、卵黄を塗って縁をしっかり閉じます。上面にも卵黄を塗り、200℃のオーブンに入れて狐色になるまで焼いたら、粗熱を取って切り分けます。(『四季の味』2010年春号より)

オトナな書き方で、余計に想像力をかき立てられます。

この雑誌、たしか2回くらい出版社が替わっているのではなかったかしらん?
現在の出版社はニューサイエンス社と言う理系な雑誌を扱っているところなのが、ちと不思議。
食にまつわるエッセイも、池部良、常盤新平など多彩。

華やかでヴィジュアルな雑誌ではありませんが、大好きな1冊です。
是非どこかでご覧になってみては?
爽やかな春のお料理を頂いた気分になります!(1500円でー微笑)。
by osumi1128 | 2010-04-08 23:28 | 雑感

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