ご恵贈御礼『個性のわかる脳科学』『NASAに学ぶテクニカルライティング』

梅雨入りまでの6月は仙台の杜の緑がもっとも美しい季節なのですが、実は授業の担当の多い月です。
医学部と歯学部での「人体発生学」のコースに加えて、数年前から医学修士の「基礎医学」の中でも発生関係を4コマ担当しています。
授業用のPPTは前年のものを踏襲しますが、少しずつバージョンアップして、新しいスライドを入れますので、毎回それなりに準備が必要です。

*****
さて、本日は頂いていた本のご紹介を2点ほど。



ご恵贈御礼『個性のわかる脳科学』『NASAに学ぶテクニカルライティング』_d0028322_0284770.jpg
1冊目は『個性のわかる脳科学』(金井良太著、岩波科学ライブラリー)です。
著者は「脳と意識の最先端をめざそう」というブログによる発信をされている方なので、たいへんバランスの良い最先端脳科学の紹介本となっています。
本のタイトルにもなっている「個性」についてや、睡眠と脳の関係、社会性についてなどがわかりやすく書かれています。
また、第1章が「脳科学ができること」となっていて、その現状や限界について、きちんと述べられているところが、いわゆる「脳科学ハウツー本」的なものとは一線を画しているといえますね。

ご恵贈御礼『個性のわかる脳科学』『NASAに学ぶテクニカルライティング』_d0028322_0364816.jpg
もう一冊は翻訳本で『NASA SP-7084 1998ハンドブックに学ぶテクニカルライティング』(メアリ・K・マカスキル著、片岡英樹訳・解説、京都大学学術出版会)です。
タイトルに掲げられている「SP-7084 1998ハンドブック」は何かというと、"Grammar, Punctuation, and Capitalization (A handbook for Technical Writers and Editors)"という本で、NASAから出版されているものであり、技術英語についての造詣が深い訳者が技術情報協会(株)の月刊誌「研究開発リーダー」に連載していたもの(本書第1章にあたる)を含めて、はじめて完訳して出版されたものです。
学生さんによっては「代名詞を明確にする」「動詞を効果的に運用する」「形容詞を正しく使う」などの英文法の基本の小見出しに尻込みする方もいるかもしれませんが、英語を母語としない者にとっては、「文法」というルールを覚えた方が、はるかに自由に英語を操れるようになることは確かです。
また、学生さんやポスドクの方の論文に手を入れる立場の方こそ、是非、本書を読まれて、「文の構成力を高める基本手法」や「テクニカルライティングに必須の句読点の使い方」を再確認されることをお勧めします。
(案外、あれ? どっちだったかしら?と思うこと、ありますよね?)

*****
明日は東京にてREDEEMの出張講義3コマです。
工学系の社会人の方を対象とした分子細胞生物学についての内容になります。
by osumi1128 | 2010-06-11 19:08 | 書評

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


by osumi1128
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31