Connecting Dots:サイエンスイラストレーションサマースクール2010 in Sendai

まだまだ残暑が続いています。
蝉の鳴き声もまだヒグラシになっていません。

この2日はREDEEMの集中講義で青葉山に通いました。
3コマを2日というのは、なかなかにハードなのですが、受講生の方々が熱心なので、毎回やりがいを感じます。
今回、少し順序を入れ替えてみたのですが、さらに入れ替えをしたくなりました。
やはり、エピジェネティクス(DNAの遺伝情報にさらに〈上書き〉されるメカニズム)などは、もう少し増やしたいくらいだし……。

さて、あっという間に時間が経ってしまいましたが、先週行われたサイエンスイラストレーションサマースクール2010 in Sendaiについてのレポートを。



サイエンスを広く市民に伝える立場には、いろいろあります。
研究者であれば、まず国際誌に論文を出すことが第一義である訳ですが、大学教員として授業をするという立場も、サイエンスを次世代に伝える役目になりますね。
あるいは、学会や学会誌の事務局の方も、科学コミュニケーションの一端を担っているといえますし、科学に関する本やコラムを書かれる方は、本業として科学コミュニケーションに関わる専門家です。

サイエンスを伝えるツールも、現代では多様になっています。
文章で表すサイエンスライティングはもっとも基本であると思いますが、ヴィジュアルに伝えることも大きなインパクトがあります。
サイエンス・ヴィジュアル・メディアの中には、生データに近い画像もありますが、こちらは見方のコツなどがわかっていないと、かえって分かりにくいこともありえます。
サイエンス・イラストレーションは、リアルな写真よりもよりわかりやすく、視覚的にサイエンスを伝える大事なメディアです。

残念ながら、日本ではサイエンス・イラストレーションやメディカル・イラストレーションを教えるような体制ができていません。
日経サイエンスのイラストなどを多く手がけられてきたニューヨーク在住の奈良島知行氏は、是非、日本でもこのようなサイエンス・イラストレータの養成ができたらという思いを持っていらっしゃいました。
その実現化に関わった中心人物の一人が東北大学脳科学グローバルCOEの広報担当特任准教授(当時はJST所属)の長神風二氏です。
サイエンスアゴラの折に構想についての意見交換があり、今年の夏に東北大で行うという方向で決まりました。
仙台開催に関しては、私自身もサイエンス・イラストレーションは好きだし、そういう集中講義などは大事だし、現研究科長の山本先生もアートに造詣の深い方であることは存じ上げていましたので、たぶん問題ないでしょうと。
教務関係の先生を介して、学部生用のコンピュータ室を会場とすることもご了承頂けました。
資金の面では、仙台市がクリエイティブクラスターコンソーシアムというプロジェクトを展開していて、そちらに関わるA氏を以前から存じ上げていたのでご相談する形になりました。
さらに、奈良島さんの仲間であるDavid Mazerski氏もトロント大学から講師として参加されることになり、奈良島さんの良き理解者である川口氏、鈴木氏、大河氏、GCOE事務局でデザイン・ヘ編集関係担当の栗木氏、さらに長神氏の仲間の方々も巻き込んでのバックアップ体制が敷かれ、端で見ていてかなりバタバタの感もあったのですが(苦笑)、無事に、というより、盛会のうちに開催することができました。

まさに、関係者の「点と点が結ばれた」ことによって、一つの夢が実現したのですね。

受講生を20名に設定していたにも関わらず、その応募は60名以上!
いかに興味を持っている方々が多いかということを表していると思われました。
是非、来年も開催できるように望んでいます。
(コンピュータのスペックが画像対応に上がっていると良いのですが……)

参加された方々の間にも、さらに点と点が結ばれますように!

【関連リンク】
●奈良島さんが主催するイラストレーター・エディターグループTANE+ 1のHPはこちら
サイエンスアートの世界
●スクールの内容など、裏方でもあった大河さんのブログ「サイエンスイラストレーションサマースクールin Sendai 2010報告」
●参加者の瀬尾さんのブログ「Science Visualization in 仙台」
サマースクールの間からのTweetsまとめ
by osumi1128 | 2010-08-25 01:58 | 東北大学

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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