美智子妃の表紙のTIME誌
2010年 09月 17日
日本デザインコミッティーは、9月9日より、松屋銀座8階大催事場にて、建築家、デザイナー、現代美術家、編集者など物を見る目の力が問われる仕事をしている人々が、普段見かけない逸品や希少品、珍品を取り揃え展示・販売する「銀座目利き百貨街」を開催する。コミッショナーは原研哉氏。
同展は、建築家、博物学者、茶道家、デザイナー、現代美術家、脚本家など物を見る目が問われる仕事をする49人の店主がそれぞれの目を利かせて選定する49のセレクトショップからなる、6日間の商店街のようなもの。(マイコミジャーナル8/19日付け記事より引用)
何か無いかと物色して見つけたのが、写真家の杉本博司氏のコーナー正面にずらっと飾られていた古いTIME誌。
その中の一つが「MICHIKO SHODA」つまり、当時、皇太子(現今上天皇)とご婚約された美智子妃が、日本人女性で初めてのカヴァーガールになったものだった。
速攻でお買い上げ(買い物は早い)だったのだが、当時の値段が25セント(つまりクォーターですね)、1970年代から渡米されていた杉本氏が、これをいついくらで手に入れられたのかは知らないが、売値は5250円(税込み)。
それはよいとして、会期中は展示されるために「ビニ本」状態でお持ち帰りもできず、ようやく届いて中身を見ることができた(送料が640円もかかったのが、なんだか悔しい)。
さて「Japan Women: New Freedoms Amid Old Customs」というタイトルの特集記事は、半分はご婚約にからめた記事なのだが、それだけではない。
掲載されていた写真が美智子妃や今上天皇のものの他、「三つ指を突いて主人の帰宅を迎える主婦」「占い師Kototome Fujita」「初の女性裁判官」「炬燵で原稿を書くベストセラー作家の有吉佐和子」「多摩川競艇女性レーサー」「お茶を教える塩月八重子」「囲炉裏で夕餉を取る農家の家族」芸者遊び」「原子科学者Mrs. Eiko Takekoshi」「公衆浴場での家族揃っての入浴(つまり混浴)」などであって、「日本はまだまだこんなに遅れている」というところを訴えたかったらしい。
(そういう意味では、今日でもNatureの日本発の記事は、未だに似たような論調に思える)
結びの段落は、皇太子の教育係であったMrs. Elizabeth Gray Viningの言葉を引用してまとめられている。
"She who marries the crown prince must be a girl of spirit who will not be a doormat; she must not be someone who will be easily overwhelmed." Michiko Shoda, standing straight and slim beside her devoted prince, seems precisely that girl.