科学技術基本計画パブリックコメント(11/8まで)
2010年 10月 19日
第4期科学技術基本計画策定に向けた文科省の委員会。
主査は野依先生で、産業界も含む30名ほどの委員で構成されている。
会議は基本的に公開されているので、メディアを含めて多数の傍聴者がいる。
本日は文科省の笹木副大臣も参加され、挨拶された。
昨年(2009年)の間に10回の委員会を開催して、12月25日付けで「我が国の中長期を展望した科学技術の総合戦略に向けて-ポスト第3期科学技術基本計画における重要政策-」という報告書を提出し、それを受けて、2009年から2010年にかけて総合科学技術会議の方でも基本政策専門調査会が10回ほど開催され、さらに施策検討ワーキンググループによる5回の審議を経て、10月13日付けで「科学技術に関する基本政策について(施策検討ワーキンググループ報告)」が提出された。
本日の委員会は、その報告書についての審議を行った。
基本路線としては「ハコから人へ」であり、諸外国に比して対GDPでいうと科学技術予算が低い状態は改善すべし、ということになるのだが、GDP4%のうち、国が1%出せるのか、というあたりが、まだ調整中。
民主党になっての「二大イノベーション」は続行で、第3期のように「重点分野」を設けることはなく「課題解決」という観点で施策を立てる。
科学技術を支えるのに多様な人材が必要な点も、研究戦略コーディネータ、リサーチアドミニストレータを含めて、かなりしっかり書き込まれている。
国立国会図書館や機関リポジトリの電子情報整備なども。
で、広く国民の意見徴集としてパブコメを行う。
「科学技術に関する基本政策について」のパブリックコメントについて
総合科学技術会議では、現在、平成23年度からの新たな第4期科学技術基本計画の策定
に向けて検討を進めており、本年12月に答申を予定しています。
このたび、答申に向けて「科学技術に関する基本政策について」が取りまとめられ、10月18日(月)よりパブリックコメントが開始されましたので、その旨お知らせさせていただきます。なお、締切りは、11月8日(月)とされています。
本パブリックコメントの詳細、意見提出様式等につきましては、以下のウェブサイトに掲載されておりますので、御意見等は、以下のウェブサイトから、直接内閣府(科学技術政策・イノベーション担当)あてに御提出いただきますようお願いいたします。
パブリックコメントのウェブサイト
個人的には、ハコといっても、大学等の研究・教育施設の多くは戦後の突貫工事で造ったものも多く、グローバルな頭脳循環を目指して諸外国からも留学生や研究者を引き寄せたいのであれば、新規造営も必要と思う。
(どこもかしこも、という訳にはいかないだろうが……)
また、科学技術リテラシーは、基本的に国民として必要なものであるから、科学技術人材の育成という観点だけでなく、初等中等教育においても適宜伝えていく必要がある。
(これも、では、国語や英語はどうするのだ、という議論も多々あることは承知)