Brownbag Seminarに参加した
2010年 12月 14日

昨日は雨で遠くに出る気がしなくなったので、近所でブランチを頂いた。
何という名前か記憶できなかったのだけど、マッシュルーム入り炒り卵というべきシロモノの付け合わせのポテトがオイリーだったせいか、午後に猛烈に眠くなって(日本の明け方なので)お昼寝したのだが、起きても全然お腹が空いてこない(笑)。
そのまま仕事し続けてもマズイと思い、22時頃に休んだのだが、真夜中に警報が鳴りまくった。
何これ? と思ってアパートの廊下を覗くが、誰も出てきたりはしていないので、中で様子を伺ったら、5分ほどで鳴り止んだ。
やれやれ……(溜息)。
しばらく寝付けなかったが、朝5時にかけたアラームを止めたまま二度寝してしまい、次に目が覚めたのが6時半、ということで、ほぼ時差調整終了か?
こちらの午前中は日本の午後なので、ちょうど一日分のメールを数時間で処理するような按配になる。
リアルタイムのアクセスは、こちらの夜中の方がやりやすそうだ。
さて、本日はBrownbag seminarと呼ばれるランチタイムセミナーに参加した。
Brownbagとはテイクアウトの食べ物を入れてもらう茶色の袋のことで、つまり、ランチ持参で参加できるカジュアルなセミナー。
基本的に欧米では夕方からのセミナーは設定されないので(皆、夕方は子どものピックアップだったりということもあるし)12時からとか、13時からとかが多い。
主催しているのはCenter for Brain Scienceというヴァーチャルな組織。
ヘッドは大御所のJosh Sanes先生で、Molecular and Cellular Biology等のdepartmentの他、工学部等まで多様な学部等が参加している。
ちなみに、これとは別にNeuroscience@Harvardというセミナーシリーズもある。
本日は「Across the river(チャールズ川の向こう側)のハーバード大学医学部のGary Yellen博士が
「Reverse engineering a dietary therapy for epilepsy: exploring metabolism and excitability」
というタイトルで講演された。
その内容をここで詳細に触れることはできないが、かいつまんで言えば、「ケトン体ダイエット」という、食事中の栄養素のうち90%を脂質から摂取するという食事法が、てんかんの治療に効果があるのだが、その神経生物学的根拠となるメカニズムの解析について、というお話だった。
Yellen博士の奥様Elizabeth Thieleが小児科医で、実際にクリニックでそのような食事指導をしているらしい。
高脂肪食により炭水化物の摂取を極端に減らして、細胞内のグルコースを減らすということがポイント。
ちなみに、神経神話の一つである「脳の細胞はグルコースしかエネルギー源にできない」も間違いの一つであり、60%くらいは脂質の代謝物としてのケトン体として摂取しているとのこと。
ケトン体ダイエットとてんかんについて、詳しくはタイムリーなこちらのNew York Timesの記事をどうぞ。
(それにしても、こういうしっかりとした記事を読むにつけ、日本の科学報道との違いを感じるが、それはメジャーな新聞の読者層がNew York Timesとは違うということでもあるのだろう。)