生命科学系GCOEフォーラム2011
2011年 02月 05日
福岡空港は鬼門であるものの、本日は無事に日付けも間違わず(苦笑)、空港から地下鉄で九大病院前で降りて、大変立派な基礎棟の4階会議室へ。
福岡空港は国際空港としてもハブになっているにも関わらず、ダウンタウンに15分で出られるアクセスというのは素晴らしい。
確か、広島の方が、距離的には広島の方が東京に近いにも関わらず、2つある(!)空港のどちらもアクセスが悪くて、かえって福岡の方が近いとぼやいていらしたっけ。
今回は、拠点からの発表は3つのみ。
阪大の柳田先生、奈良先端大の島本先生、熊本大の粂先生、それぞれに特色あるプログラムであった。
阪大はすでにいろいろな「センター」を作っていて、次のフェーズに移行しつつあるように感じた。
奈良先端大のUC Davisや中国科学院との連携も定着しつつあるようだ。
熊本大はテニアトラックや女性研究者育成プログラム等の施策が同事に走っていることが相乗効果になって、若手研究者の育成につながっている。
その後、文科省の樋口大学改革推進室長から、COEの歴史から次年度のリーディング大学院構想までの講演がなされた。
樋口さんは、野依RIKEN理事長の元にいらしたこともあって、このポジションに着かれたのは1年以内かと思うが、COEには詳しい。
さらに休憩をはさんでパネル討論。
口火を切られた笹月先生からは、「そもそも大学は〈既知〉の〈知〉を教えるところ。大学院は〈未知〉の〈知〉の探求の仕方を学ぶところ」という哲学が語られて、これはなかなか味わいのある言葉なので、また別の折に考えてみたい。
宮島先生は、日本の大学院の足腰の弱さについての問題提起。
私は、つぎつぎ、いろいろな施策を立てて、競争しなければならないことへの違和感(まぁ、愚痴ですが)、研究支援者の充実の必要性、キャリアパスとして産業界だけでなく行政も考えるべき、というようなことを話した。
その後、フロアから文科省への質問や意見がいろいろと出され、リーディング大学院になると、さらに拠点の数は減って格差が開く可能性や、キャリアパスの多様性にからんで、新卒一斉採用の問題なども取り上げられた。
唯一、私立大学の拠点長として参加されていた末松先生からは、消費税値上げによって科学技術政策にはポジティブな効果がありえるのか?などの質問もあり、やっぱり、ついつい国立系の大学人はつねに「お上にたかる」体質だなぁ、と改めて反省。
大学なんて、いくらでも雇用を生みだすことができるような場なのにね……。
1時間も遅くなっての閉会だったので、懇親会はパスして(会費は払ったけど……)、福岡空港へとんぼ返り。
今度は羽田に着いて、国際線ターミナルへ移動。
これからJL002便にてサンフランシスコへ。
もともと、JL001/2便は羽田ーサンフランシスコ間のものだったのだから、これで元に戻ったってことね。