I(Innovation)はお金で買えないけれど……
2011年 02月 24日
政権交代等でごたごたしたが、間もなく第4期の科学技術基本計画が策定される予定であり、主題が「Science & Technology」から「Science, Technology & Innovation」にシフトする。
イノベーションという言葉自体、もういい加減に聞き飽きた感もあるのだが、800億円注ぎ込んだ某プロジェクトから産業応用されるようなシーズが出なかったり、ということもあって、きちんと出口を考えよう、というのは税金を使うからには当然という世間の目もある。
そもそもイノベーションって何?ということもあるのだが、とりあえず「これまでに無い、社会を変えるくらいの画期的なテクノロジーやシステム」くらいの緩い定義にしておいたとして、「イノベーション」そのものは、デパートに売っていたり(最近はデパートでモノを買うヒトは少ない?)、もちろんAmazonでクリックしたりできるようなものではなく、どれほど資金を投入したとしても買うことはできないだろう。
それは、バックグラウンドの異なる人間が出会い、共感して生みだされるものであり、それぞれにオリジナルなものであるはずだ。
ただし、イノベーションの芽を育てるには、手間暇だけでなく資金が必要。
新しいものは試してみないとわからないし、やってみて改良改善していかなければならない。
そう、だから「I(Innovation)はお金で買えないけれど、お金が無ければI(Innovation)は育たない」のだ。
お金で買えないI(Innovation)のために必要なのは、専門性を持ったユニークな人材、柔軟でポジティブな思考を備えた人物が育つことや、人と人が出会う場や、風通しの良い環境だったりだろうか……。
(上記「I」の代わりに「愛」を当てはめて頂いても、結構使えるフレーズかも)