【震災関係】日本学術会議第159回総会ほか【追記】
2011年 04月 06日
今回は震災後ということもあって、関係者のご逝去に加えて、被災して亡くなられた方々への黙祷から始まった。
日本学術会議では震災後、3月18日に「今、われわれにできることは何か?」という一般参加者も加えた緊急集会を開き、第三部(理工系)の拡大役員会を中心に検討がなされて、25日に第一次緊急提言を公開している。
●東日本大震災に対応する第一次緊急提言
この提言の中では、被災地ではない特定の県、もしくは市町村(支援側) が、被災地の特定の自治体と協力関係を結び、互いに顔の見える持続 的支援を行っていくという「ペアリング支援」についても言及されているのだが、この時点で出された提言に国や市町村が対応できなかったことは残念だ。
さらに、以下の提言が公表された(すべてPDF)。
●福島第一原子力発電所事故後の放射線量調査の必要性について
●3月31日に国際放射線防護委員会(ICRP)が発表した勧告について
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●第三次緊急提言「東日本大震災被災者支援・被災地域復興のために」
第一部(人文社会科学系)からの提案を基に検討したもの。かなり細かい可能性について指摘している。
●第四次緊急提言「震災廃棄物対策と環境影響防止に関する緊急提言」
環境学委員会、土木工学・建築学委員会よりの提案を基に検討されたもの。
【以下加筆】
学術会議としては最速の公表だと思う。
ただし、英語での発信が無いことは大きな問題。
加えて、国民全体でwebにアクセスして情報収集するのは1%(どなたか正確な数字をご存じでしょうか?)しかいないとしたら、せっかく発信しても多くの方々には届いていない訳で、二次的であれ、どのようにしていくのが良いかは、今後の大きな課題と思われる。
また、科学コミュニケーションを担当する「科学力増進分科会」(毛利衛委員長)でも震災関係のアウトリーチ活動について議論がなされた。
ちなみに、毛利さんが館長を務める日本未来館は建物の損害も酷く休館中だが、現在、震災モードの活動を展開中。
関連情報まとめサイト:地震、原発をよみとく
科学コミュニケーターによるQ&A:未来館質問箱
この分科会ではサイエンスカフェを毎月開催しており、5月末に担当予定。
テーマは「再生をめぐって~生きものと、デザインの立場から ―大震災を越えて」(仮)で、東北大学の建築・デザイン関係の本江正茂教授に御登壇頂きます。
詳細が分かり次第、お知らせします。
さて、それはそれとして、神経科学大会@横浜では演題募集締切を延長しました!
こういう時期ではありますが(だからこそ)是非、横浜で神経科学を語り合いましょう!
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