仙台ー羽田便に乗った
2011年 04月 15日
地震があっても季節は巡る。
春が来るのは北の地域ではことのほか嬉しい、ということを今年はさらに強く感じた。
本日は神経科学学会の理事会があって、東京出張。
現在可能な主なルートは以下がある。
1)山形ー羽田便(約5時間)
2)仙台ー羽田便(約4時間)
3)仙台ー(在来線)ー福島ー(東北新幹線)ー東京(約3時間)
4)仙台ー(バス)ー新宿(5時間?)
今回はこのうち2)を試してみた。
というのは、月末に新幹線が開通すると平常復帰になり、東京まで1時間35分(最短の場合)なので、2)の便は期間限定のため。
(限定モノに弱い……)
仙台空港までは空港アクセス線が運休しているのでタクシーの乗り合いだったが、途中、津波に襲われた地域の様子を目の当たりにした。
テレビで見た通り、民家が倒壊していたり、田んぼの中に自動車がひっくり返っていたりという景色は、まるで映画の中のCG画像のようなシュールな光景だった。
空港は仮営業のような状態であり、1階に保安検査所が設置されていた。
長蛇の列だったのは、そのとき電源が停止していて、保安検査を開始できなかった為。
日の当たる外は結構暖かだったのだけど、暖房の入らない建物の中は冷え冷えとしていて、セキュリティーチェック後の待合室において、膝掛けとホカロンが航空会社から配られた。
建物から機体までは大した距離ではないのにバスで移動。
ただし、空港リムジンではなくて仙南バスだったのは、リムジンは津波で流されてしまったからなのだろうか?
今回乗ったのはANAの3列X2の機体。
機内はビジネス客でほぼ満席状態。
実際、私もキャンセル待ちで予約を取った。
老夫婦の一組を見かけたが、きっと被災されて、都内かどこかの子供の家に行くところなのではと想像した。
羽田空港まではほぼ1時間のフライト。
ただし、市内から仙台空港までと羽田空港から都内までの移動時間があるので、なんのかんのと4時間くらいかかることになる。
新幹線と在来線乗り継ぎの3時間とどちらを選択するのかは、好みもあるだろう。
仙台に東北新幹線が開通したことは、ビジネスにとって非常に大きな意味があったのだろうと想像する。
2時間あれば都内まで出向ける環境と、在来線で6時間かかった環境では文化も違ってくる。
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本日、被災後始めての論文がオンライン掲載されたという連絡を受けた。
(先日受理されたものとは別)
ラボの復興には時間がかかると思われるが、これまでのデータが形になっていくのは何より嬉しい。
Takahashi & Osumi: Pax6 regulates boundary-cell specification in the rat hindbrain. Mechanisms of Development