お疲れ様

『問題な日本語』という本が売れていて、しばらく前に読んだのだが、たぶんそこに載っていなかったと思う「問題な日本語」を見つけた。

今日はスタバでお昼を食べ(豆乳のラテと初めて食す豆乳入りのマフィンーまあまあの味)、午後ラボで金曜日のセミナー用のスライドを第一段階まで仕上げた後、ジムに行ってきた。
ちょうど自宅への途中にあるので便利。
隣の駐車場が割引きになり、車でのアクセスが良いのも魅力。

さて、フロントで会員証(磁気カード)を渡し、今日はウエア等をレンタルし、2階のロッカールームに向かった。
擦れ違いざまに従業員のオンナノコがいきなり「お疲れ様です!」と明るく声を掛けた。
「まだ何もしていないのだから、疲れてないゾ」と心の中でツッコミを入れつつ、にこやかに会釈して通り過ぎる。
ロッカールームの点検をしていた別の従業員のオンナノコからも「お疲れ様です!」
「・・・だから、私はこれからワークアウトするんだから、まだ疲れてないの! 見てわかんないかなあ・・・」と口には出さずに会釈。
着替えてから3階の自分の借りているロッカーにあるシューズを取りに階段を上がると、今度はオトコノコの従業員が「お疲れ様です!」
「うーん、このタイミングの場合には、確かにワークアウト終了後と思われる可能性がない訳ではないか・・・」と考える。
とにかく、このスポーツジムでは、「こんにちわ!」という日本語の代わりに「お疲れ様!」という使い方が一般的なようだ。
(どの程度全国的か、一般的かはまだ調査していない)

4階のランニングマシンの上で30分ジョギングをし、約300キロカロリー消費した後(マシンの計算によれば、だが)、1階のアスレチッジムでマシン筋トレを25分程度こなす。
そろそろ閉館30分前でスポーツ施設の終了時間というときに、客(つまり、エクササイズしてた人)が、アスレチックジムの受付の従業員(男1名、女1名)に向かって、「お疲れ様!」と言ったのを耳にして、のけぞりそうになった。
ちょっと待て、それは自分が言うべき言葉ではないし、従業員の労をねぎらうつもりなのか???
私がアスレチックジムを出て行くときに、受付の人たちは初めて正しい用法で「お疲れ様でした!」と言った。
やれやれ・・・
(もしかすると、「お疲れ様!」と「お疲れ様でした!」は微妙に使い分けられているかもしれない)

思うに、英語の「Hello!」や「Hi!」に相当する日本語というのが探しにくい時代なのだろうか?
うちの学生は、朝は「おはようございます!」、昼頃会うと「こんにちわ!」と言ってくれるが、私はold generationと見なされているかもしれない。
スポーツジムで従業員が客に「こんにちわ!」というのは、何か丁寧さに欠ける印象があって、それで担ぎ出されたのが「お疲れ様!」なのだろう。
だって、「様」が付いてるし・・・

ちなみに、うちのお茶の社中では、ご挨拶というと「ごきげんよう」に決まっていて、これはcontext dependentに「こんにちわ」にも「さようなら」にもなる。
なにせ、先生は94歳なのだから、その時代に合わせた言葉なのだ。
もちろん、ほとんど死語のような言葉だが、これは一種の連帯感を示すための符丁のようなもの。
私たちは面白がって使っている。
Commented by magu at 2005-07-31 21:36 x
「お疲れ様」の話、研究関係でも聞いたことがあります。卒研の時、隣のラボでの会話。「お疲れ様です」と挨拶し、帰宅する学生を見て、教官いわく、「疲れているのは私ではなく、遅くまで実験している君たちだろう!」と。

大隈先生が推察されているように、サービス業界のマニュアル化された挨拶には、マニュアル化されたことになにがしかの理由があるのでしょう。ですから、これらの言葉を世間的な意味での「問題な日本語」と片付けてしまうのもどうなのか、と考えてしまいます。誰か、気の利いた言葉を作ってくれるといいのですけど。
Commented by osumi1128 at 2005-07-31 22:14
maguさん、またまたこんばんわ。
サービス・マニュアル言葉の必要性は、核家族になったことや、クラブ活動が流行らなくなったこととも関係しているでしょうね。
今更流れを変えられないのだとしたら、もっと洒落たマニュアルにすることを考えられたらよいのにと思います。
by osumi1128 | 2005-07-31 20:49 | Comments(2)

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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