Stay foolish, stay stupid
2011年 10月 12日
スティーブ・ジョブズのことが頭から離れない。
スタンフォード大学卒業式の記念スピーチの結びの言葉「Stay hungry, stay foolish(ハングリーであれ、バカであれ)」は、サイエンティストを目指す人には必要な資質だ。
新しいことを貪欲に追求すること、バカのようにしつこくあれこれ試すことから、ブレイクスルーは生まれる。
表面的な効率を求めても駄目なのだが、ビギナーはいろいろなことをはしょろうとする。
「コントロールは取った?」「条件は振ってみた?」と訊いてようやく、サイエンスのお作法が何かを理解することになる。
「あれこれ試す」学生さんでも、ちょっと自分の立てた予想通りの結果が得られないと、すぐに諦めてしまう人が多い。
「転んでもただでは起きない」のが大事で、「他に何か無いか?」を見つけられる目が重要。
「予測通りの結果」はそこそこで、「予想外の結果」の方が、たいていの場合もっと面白いのだから。
ジョブズの言葉と同じコンテクストのこちらのエッセイ、一読をお勧めする。
The importance of stupidity in scientific research
Martin A. Schwartz
J Cell Sci, 2007