第27回国際生物学賞ほか
2011年 11月 29日
いろいろな賞が世界的にみても「応用面」を重視する傾向が強いの対して、この賞はかなり基礎的であるという点でユニークであるのは、昭和天皇の植物、今上天皇の魚類、秋篠宮の家禽やナマズ、降家されたが紀宮様の鳥類等、天皇家の生物学研究を背景としているから。
今回の受賞対象分野は「発生生物学」で、遺伝子ネットワークによる発生プログラムの制御という概念をウニ胚を用いて明らかにされたエリック・ハリス・デヴィッドソン博士(カリフォルニア工科大学教授)がその栄誉に輝いた。
日付けは変わったが本日、その授賞式が日本学士院にて、残念ながら天皇陛下の代理で皇太子殿下のご臨席のもとに執り行われた。
(撮影禁止だったので画像はありません)
その後の茶会では皇后陛下もお見えになり、「東北大学の大隅と申します。今回は審査の末席に加わらせて頂きました」と申し上げると、「震災は大変でしたね。もう大丈夫ですか?」と暖かいお言葉をかけて下さった。
もっと大変な被災地にも出向かれて、同じように労いのお言葉をかけるというのがご公務とはいえ、皇后さまのお姿を拝見できるだけでも励まされる気持ちになれる。
この会で、14年ぶりくらいに会ったのは、神経センター時代の元ポスドクさん。
今は京都産業大で助教の職に就いているらしい。
「えー、いつ留学から戻ったの? 連絡くらいしてよ…_」
「いやー、いつか先生にもお会いする機会があるだろうと思って……」
まったく、親の心子知らず的な振る舞いは、どこでもかしこでも綿々と続いているのだろう。
とんぼ返りで仙台に戻り、会議やらリバイス用の原稿直しやらの後、ラボの有志の皆さんでお誕生会をして下さった。
……そんな、盛りだくさんな一日。
いよいよ本当に人生折り返し後半戦と思って頑張ります!
有難うございました。