展覧会:クレーとカンディンスキーの時代

数学科の友人Kさんとメールのやりとりをしている間に、ふと、今ちょうど宮城県美術館ではクレーとカンディンスキーが架かっていることを思い出し、居ても立ってもいられない、というほどではないが、夕方、仕事のキリが良かったので、ふらっと寄ってきた。
このあたりが仙台ライフの気軽さで、医学部キャンパスから県美までは車で10分程度。
しかも、閉館直前だったので短時間で鑑賞するのに快適な人口密度。

展覧会:クレーとカンディンスキーの時代_d0028322_18493754.jpgカンディンスキーはクレーよりは好みではないのだが、今回の展覧会では作風の変遷がわかるくらいに多数の作品が展示されていて、美術の教科書に載っているような作品はけっこう晩年のものだ。
カンディンスキーとクレーの生年は重なっていて、しかもドイツ語圏に多く生活していた。
タイトルが示すように、クリムト、シーレ、ココシュカらの関連する作品も合わせて鑑賞することができる。
(引用画像は展覧会のwebサイトより)



展覧会に行くたびに密かに考えるのは「この中からもし下さるのならどれが欲しいか」なのだけど、今回はクレーの「腰かける子ども」だと有難い(笑)。
1933年、つまり、ナチの時代に始まった前衛芸術弾圧により、クレーがデュッセルドルフから故郷のベルンに亡命する直前に描かれたというこの絵は、透けるくらい薄い紙の水彩で、それが厚紙の上に貼りつけてある。
水彩絵の具の淡い色使いや、それによって生じた起伏が、不安なクレーの気持ちを表しているように感じた。
それでも、背中を向けて座った子どもの顔はこちらを向いていて、青い点々で描かれた二つの眼は、まっすぐにこちらを見ている。
どんなに弾圧を受けても、描きたいものは描きたいとクレーは思っていたのではないだろうか?

画像を探そうと思ったら、なかなか見つからず、なんと、昨年の「クレー展」にも出ていたのか、ちょっと曖昧なのだけど、こちらのブログ、弐代目・青い日記帳:「パウル・クレー展」の中に出てくる。
もし展示されていたのだとしたら、他の作品に目を奪われていたからだろうし、あるいは展示替えだったかもしれない。

ちなみに、次点はカンディンスキーの「三つの星」。
塗りつぶされた背景の水色がとても綺麗なのと、不思議な微生物のようなアイテムが描かれているのが面白くて。
画像が探せなかったので、やはり他の方のブログにあったものを勝手に引用します。
仙台単身赴任生活:献立12/05:仙台
(本当はもっとずっと彩度のある水色、縹色くらい)

それにしても、日本の美術館はほとんど撮影不可なのが残念。
欧米では、多くの場合フラッシュ無しなら大丈夫なのだけど。

なお、明日2月12日(日)13:30よりアートホールにて、対談「ふたつの美術館とコレクション」があります。

【関連リンク】
宮城県美術館
宮城県美術館特別展:開館30周年記念 宮城県美術館・宇都宮美術館所蔵作品による クレーとカンディンスキーの時代
 会期:2012年1月14日(土)–3月4日(日)
 約260点、展示替えなし
宮城県美術館:対談-ふたつの美術館とコレクション
谷 新(宇都宮美術館館長)× 西村勇晴(北九州市美術館館長・前宮城県美術館副館長)
日時:2月12日(日)午後1時30分–
会場:アート・ホール
料金:無料
お 申 込 み:不要

by osumi1128 | 2012-02-11 18:50 | アート

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