後出しジャンケン
2012年 03月 13日
誰かがFacebookに投稿していたのだけど、お母さんが「時間がない!」と呟いていたら、その娘さんが「ママ、時間をどこに忘れてきたの?」と聞いた、というエピソード、可愛いなぁと、思わず「いいね!」をクリックした。
今朝の中日新聞の一面トップの見出しが「福島原発<80キロ圏避難>」「米、事故翌日には検討」「NRC会議録 首都圏拡大も議論」で、もうすでに同様の報道は多々為されているけど、改めて「なんだかな……」という気持ちだ。
昨年3月17日の時点で、米国は自国民の福島原発50マイル圏からの避難勧告を出しており、翌日18日には仙台から東京までのチャーターバスが運行された。
UCSFの友人は地震のお見舞いメールをくれた後、「Noriko、放射能が危ないから避難した方がいい。バスには乗れるから、こちらに来たらどうか?」と「しつこく」何度も言って来たのだけど、彼の人脈で得ていた情報がどれほど私がその時点で持っていたものとギャップがあったのかが改めて思い起こされる。
たぶん、15日くらいのことだったと思うが、カリフォルニア工科大学の下條先生(高校の先輩でもある)とは、WEBRONZAのエッセイに関してやりとりをした。
「物資を送るより、広域避難を」というのは同じ気持ちだったので、下條先生の記事を引用して「最悪に備えることは無駄ではない【加筆】」というブログを書いた。
日本の中枢にいる方々は「最悪の事態」を考える想像力が欠如していると思う。
また日本国民の多くも、こんな後出しジャンケンのように「実は、あのときこうでした……」という情報を流されて怒らないのが私には不思議だ。
もちろん、被災地の方々は怒る気にもならないくらい疲弊していると思うが。
これは首相を取り替えれば済むという問題ではない。
日本の構造やシステムを「変える」必要があるということだ。
【関連リンク】
WEBRONZA:物資を送るより、広域避難を
仙台通信:米国駐日大使からのメッセージ
仙台通信:最悪に備えることは無駄ではない【加筆】