帰仙しました

8時過ぎに仙台駅に降り立ってみると、長野の方が涼しかった。
といっても、松代ロイヤルホテルから1歩も外に出ない4日間だったのだが。
これからあと4年間、毎年同じところらしいので、来年は何か楽しみを考えないと・・・
せめて本場信州の蕎麦くらい食べて帰るとか。

帰りの新幹線でJR東日本が刊行している「トランヴェール」8月号を読んだ。
巻頭エッセイを書いていたのが小池真理子で、彼女が高校時代に仙台にいたということを始めて知る。
それよりも面白かった記事は「特集 信州・夏休み計画」「博物館からはじめる信州探訪」で、野尻湖のナウマンゾウ博物館、黒曜石体験ミュージアム、尖石縄文考古館などが紹介されていた。
現在は海に面していない県の一つである長野だが、北部の戸隠の山からアワビやホタテなどの貝の化石が出てきたり、クジラ、サメ、セイウチなども化石として発掘されているという。
今か4-500万年前の頃らしいが、アワビやホタテの棲む磯があって、クジラやセイウチがその海を泳いでいて、さらに近くの陸地にはナウマンゾウ、アケボノゾウ、シンシュウゾウ(イージーなネーミング!)がいた、という情景を想像するのは、面白いのだけど、自分のこれまでの体験にはないファンタジーのようだ。

さて、さらに興味を惹かれたのは「化石探しを楽しむ発掘体験コース」が博物館主催で行われているという情報。
この記事を書いた齋藤海仁さんの体験によれば、ナウマンゾウの化石が発掘された黒姫の駅から少し歩いたあたりの小川に、火山灰層混じりの地層があって、このあたりが発掘ポイント。
泥炭を掘ってみると、艶々とした数ミリ程度の破片があり、約3万年前のネクイハムシという昆虫の化石とのこと。
採集してから博物館に戻ってきて、さらに顕微鏡観察なども行い、さらに泥炭は記念にお持ち帰りできる。
うーーーん、小学生か中学生くらいのときにこんな体験コースがあったらなあと羨ましく思った次第。

帰りの新幹線で『脳と創造性ーこの「私」というクオリアへ』(PHP出版、2005年)という茂木健一郎の本を読み終わった。
この「脳科学者」(著者略歴より)が何を専門としているのかはよく知らないが、視覚関係とのこと。
脳が物質レベルや計算理論で説き明かされることに対して潜在的な恐れを持つ人々の心を捉えるあたりが、売れている原因とみた。
個人的に面白かった行を以下紹介(本のエッセンスではありません。念のため)。

■良いソムリエの条件
・・・(前略)よいソムリエというのは、客が何かを言ったときに、その場で口から出任せを発することのできるクリエーターなのである。
 ワインについての語りを、過去に考えてすでに用意したものとして行うのではなく、その場で、ワインに関する知識、客の様子、コンテクスト、関係性に基づいて生成できる。それが、一流のソムリエの条件である。良いソムリエとは、客との関係において、新しい自分を引き出すことができるのだ。
 ワインについての趣味や知識を共有した、いわば同好の士どうしの会話だけが創造的なのではない。高級ワインが何であるかなど知りもしない、いわば素人の客との会話においてこそ、ソムリエのセンスが試される。・・・(後略)

よくワイン・スノッブを皮肉るジョークで「濡れた子犬の毛皮のような・・・」というのは、一体どういうコンテクストだったのだろう。
たぶん、「なめし革のような匂い」というのがコアにあって、ちょっとウエットな感じで、さらにそこにいた客がアイフル犬でも飼っていることを知っていたとかかな?
イヌ好きの客には胸キュンとなるようなコトバとして伝わったのだろうか・・・
by osumi1128 | 2005-08-21 22:30

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