OECDに行ってきた
2012年 07月 21日
といっても、ちょっとはずれの16区のエリア。
現在、OECDの科学技術産業局次長として出向中の東北大学の工学部の原山優子先生を訪ねつつ、科学技術政策のお仕事について伺うとともに、女性研究者育成関係の方に、どのようなイニシアティブがOECD関係ではなされているのかをサーチしに行ってきた。
ちなみに、原山先生はパリで育ったのでフランス語は完璧。
スタンフォードにもご留学されていらっしゃって、スイスでもお仕事されていたグローバルな方。
昨年、フランスからレジオンドヌール勲章を授与されている。
OECDではジェンダー局および教育局関係の方にインタビューをしたが、共通して言われるたことをまとめると、だいたい以下のようになる。
1)子どもたちが漠然と将来のことを考え始める中学生くらいまでの間に、キャリアパスを示したり、ロールモデルと接する機会を与えること
2)初等中等教育の教師や子どもの両親に向けて、ステレオタイプについての啓発活動を行うこと
3)(男女問わず)child-care leave(育児休暇)を与えたり、育児への共同参画を促すこと
4)早朝や夕方以降のオフィシャルな会議等は避けること
5)ロールモデルや相談相手として、メンターを付けること
6)キャリアアップのためのセミナーやインターンシップ参加のための時間や支援を与えること
7)女性を対象とした研究費や賞を設けること
最後の項目について「でも、そういうことはdiscriminationではありませんか?」と伺うと、「ジェンダーギャップが大きい場合には、それには当たらない」というご意見だった。
ともあれ、上記のうちの4)や5)はローカルレベルで推進すべきことであり、それ以外は国全体を挙げて行うべきことだと思われる。
……さて、明日いよいよ帰国の途につきます。