祝:山中さん文化勲章受章と再生医療の未来
2012年 11月 02日
Wikiせんせいによれば、その謂れは以下のようになっています。
1946年(昭和21年)に日本国憲法が公布された日であり、日本国憲法が平和と文化を重視していることから、1948年(昭和23年)に公布・施行された祝日法で「文化の日」と定められた。日本国憲法は、公布から半年後の1947年(昭和22年)5月3日に施行されたため、5月3日も憲法記念日として国民の祝日となっている。
なので、「ハッピーマンデー制度」の対象ではなく、今年のように土曜日に当たると「残念」な感もあり。
いっそのこと、ハッピー・フライデー(土曜日が祝日の場合には金曜日が振替休日)にしたら良いのではないかしらん?
個人的には月曜日が休日にずれるよりも、早く週末が来る方がリズムが乱れなくて好きですね。
さて、文化の日には文化勲章が天皇陛下から授与されるのですが、山中伸弥さん、ノーベル賞受賞後、このたび文化勲章も受賞されます。
重ね重ね、おめでとうございます!
その報道を取り上げるタイミングを逸してしまったのですが……
産経ニュース:山中伸弥さんが喜びの会見「感謝したい人の名前だけで本になる」
東北大学プレスリリース:小田滋本学名誉教授が平成24年度文化勲章受章候補者に決定
その明日の授賞式に上京されるのに合わせるタイミングで、文科省で第15回幹細胞・再生医学戦略作業部会が開催されました。
ちょうど来年度の概算要求も現実味を帯びてくる時期でもあり、日本初のiPS細胞作製技術を中心に末田「今後の幹細胞・再生医学研究の在り方について」や「再生医療実現化ネットワークプログラム」の全体像についての議論が為されました。
【追って資料が公表されましたらリンク先加筆予定】
私自身は発生生物学のバックグラウンドがあるのでこの委員として参加していますが、自分自身はこの領域の研究費を頂く立場には無いので、いわば、ちょっと外側から、でも研究者コミュニティー側として幹細胞・再生医学研究を見守るスタンスです。
そもそも、研究者にとって「研究のロードマップ」を描くのは結構難しいのですが(明日、どんな新発見するかわかりませんからね。ましてや5年先なんて……)、それはそれとして、ロードマップを描くだけでなく、派生するいろいろな問題を社会としてきちんと考えながら進めることが大切、ということ、そのための多様な人材育成やポジションの確保も、研究全体を推進する上で重要、ということを言い続けています。
もう一つ大事な点は、もし野田総理が言うように「第二、第三の山中教授を生み出したい」のであれば、その種は広く、再生関係以外の分野にも撒いておく必要があるし、継続的に、日がちゃんと当たっているかどうか見ながら、きちんと水やりもしてあげなければなりませんね。
【関連リンク】
日経オンライン:iPS細胞で再生医療、指針づくり加速 総合科技会議
文科省HPライフサイエンスの広場
厚生労働省HP再生医療について
経産省HP再生医療に関する経済産業省の取組