井ノ口先生と下條先生
2012年 12月 01日
毎年行なっている脳神経関係の公開シンポジウムなのですが、今年のテーマは「脳と意識」でした。
神経科学分科会推薦の演者をどなたにするのかについて、お一人はすぐに『「意識」とは何だろうか―脳の来歴、知覚の錯誤 (講談社現代新書) 』などのご著書をお持ちの下條信輔先生@カリフォルニア工科大学にしたいと思い、御内諾を頂いた上で、もうお一人はもう少し「生物学寄り」の研究者にしたいと考えて富山大学の井ノ口馨先生にお願いしました。
井ノ口先生のご専門は「記憶」なのですが、結局のところ超短期記憶が「意識」の大元に関わるという見方をすれば、記憶と意識は繋がる話ということになりました。
実はお二人とも私にとっては高校の先輩にあたるのですが、なんと同級生であったことはご講演をお願いして初めて認識しました。
脳神経関係は、いろいろなアプローチがある学際的な領域です。
今回のテーマである「意識」というのは、科学として解くには難しい面も多い、かなりの「ハード・プロブレム」でもある訳ですが、下條先生のお話は、その中でも解くことが容易い「イージー・プロブレム」の例を取り上げておられました。
井ノ口先生は、記憶の記銘、想起、パーマネント記憶への移行について、動物実験を行う立場からの御発表でした。
その他に4名の先生方のトークを聴いて、消化しきれないくらい頭がパンパンになってハイになった状態で、両先輩と夕食をご一緒して、さらにbrain stormingしました。
あ、サイエンス以外のお話もとても面白かったです♬
