奈良先端大に行きました:「イクジイ」の勧め【リンク追加】
2012年 12月 09日
陸路で行くと、京都から近鉄奈良線で高の原で降りて、さらに車で15分程度の生駒市というところにあります。
正門から入ってすぐの管理棟の建物に、「祝:山中伸弥先生、ノーベル生理学・医学賞受賞!」の横断幕が……。
山中さんがiPS細胞を樹立する研究を開始されたのは、このNAISTの助教授になられた頃だったからですね。

午前中に塩坂先生のホストにより神経新生関係のセミナーを行い、午後は第5回の男女共同参画シンポジウム「時代を翔ける女性研究者たち ~その軌跡とキャリア展望~」で25分の講演とパネル討論。
最初のご講演のSanta Clara大学工学部のSamiha Mourad先生は、「The Journey of A Woman Engineer - From Cairo to Silicon Valley -」というタイトルで、ご自身がマイノリティーとして苦労されながら現在、William and Janice Terry Professor of Electrical Engineeringというタイトルに就かれるまでについて話されました。
2番目の私の話は、「数字に基づいて」「なぜ女性科学者は少ないのか」について考察しました。
今回、新しいネタも加えてバージョンアップ♬
パナソニックのR&D本部 全社CTO室 システムエンジニアリング室 室長の肩書きを持つ和田 浩美様は、「マイノリティの会社の歩き方」というタイトルで、ユーモアを交えてのご講演(大阪の方は皆、吉本のDNAを持つ、というかんじでした)。
入社したときに「男性が皆、むっつりして仕事をしている」のに衝撃を受け、箸が転んでもおかしいお年ごろの和田さんは「会社では笑うな!」と怒られたそうです。
お二人目のお子さんを妊娠したときには「仕事が忙しくなると子どもをつくるんだね」と言われたとも……。
男女ともに子どもを持たない生き方があっても良いと思いますが、継続的な社会を築くためには、何よりも次の世代を生み出し、育てることが大切です。
保育所の整備などは、社会のインフラとして地域で進めるべきものと思います。
少なくとも「待機児童」がいるような状況が解消できるレベルに定員枠を増やすこと、いつでも入所・入園できるようにすることなくして、子どもを持ちたい気持にするのは難しいのではないでしょうか?
これまで、もっともマイノリティーである「科学者X女性」をターゲットとして活動してきましたが、これからはもっと広く、男性も含めた育児支援を社会のインフラ整備として進める必要があると思っています。
パネル討論に参加された柴田智広さんは現役の「イクメン」ですが、「子どもは社会で育てる」意識が進むことにより、男性の育児や家事参画が進めば、男性にとっても子どもとのふれあいによって職場のストレス軽減、幸福度アップに繋がるのではないでしょうか?
若い頃に子どもと触れ合う機会が少なかったリタイア後のおじいちゃまたちにも是非、保育園や学童保育に参画して頂けば、と思います。
あ、これ「イクジイ」っていう言葉があるそうですね♬
【追記】
NAIST内部の方がシンポジウムに参加してレポートされていました→こちら