ペーボ研訪問@ライプツィヒ
2013年 01月 12日
ネアンデルタール人のゲノム解析や、FOXP2という言語に関わるということから同定された遺伝子が、ヒトの進化において重要な働きをしているという研究をされている方です。
この方も天才だなぁと前から思っているのですが、研究室の雰囲気も実際、とてもクリエイティブでした。
写真を撮りそこねたのが惜しまれるのですが、彼のオフィスに掛けられた彼の肖像画は、ラボメンバーが一つ一つの区画を描いたという合作です。
「別々の人が描いて、でも全体として様になっているのが面白いでしょう」と言っておられました。
雑誌閲覧やディスカッション用の眺めの良いソファのコーナーの棚に、不思議な帽子(追って画像アップします)が陳列されており「これは何ですか?」と訊いてみると、学位を取得する方のそれぞれのお祝いに「博士の帽子」を皆で創作したものとのこと。
「ドイツでは学位授与式のようなフォーマルなイベントが無いのが、ちょっとつまらないと思って……」とペーボ先生。
こういう遊び心はいいですよね♬
ポスドクの方も比較的長く過ごす方が多いようで、まぁ、それは研究所のディレクターでもある彼が頑張って資金調達しているのだと思いますが、全体的にゆったりした雰囲気を感じました。
当初の目的であった共同研究には今回は至りませんでしたが、もう少しこちらのエヴィデンスを固めて、また提案してみようと思いました。
ラボメンバーとのディスカッションでは、こちらから良いアドヴァイスをすることができたので、まぁ、先方持ちで訪問させて頂いて申し訳ないということは無かったでしょう。
それにしても、ドレスデンではラボ・セミナーの参加に加え7名(うちPI5名)、ライプツィヒではポスドク、シニア・サイエンティスト5名と話をして、頭がパンパンな状態です。
戻ってうちのラボメンバーにフィードバックしないと……。
ライプツィヒとドレスデンは、同じ旧東ドイツ領で、都市の規模も同程度。
でもそれぞれ雰囲気が違っていて面白いと思いました。
ドレスデンの方が歴史的、ライプツィヒは前衛的というのが私の印象。
ライプツィヒは街を見る時間がまったくありませんでしたが、是非またいつか訪れたいところです。
これから帰国の途につきます。
今回の訪問は今執筆している新書にうまく取り入れられるかな……。