坂野先生国際シンポジウム:リンダ・バック先生
2013年 02月 13日
1つ目は、リンダ・バック先生とお話できたこと。
2つ目は、会場だった伊藤謝恩ホールという会場のこと。
3つ目は、大きなテーマであった先端的な脳神経科学研究のこと。
本日はリンダ・バックLinda Buck先生についてです。
バック先生は、1991年に嗅覚受容体の発見をCell誌に報告し、2004年に上司であったリチャード・アクセルとともにノーベル生理学・医学賞を受賞されています。
女性のノーベル生理学・医学賞としては7人目の受賞(これまでに10名)、神経系としては、先日お亡くなりになったRita Levi-Montalciniに次ぐ2人目の受賞者です。
受賞されたのが57歳のときなので、その後もたくさんのところで基調講演をされておられ、何度も聴いたことがありましたが、今回は自分もスピーカーの一人に入れて頂いたということもあって、より親しい子持ちでお話を伺いました。
免疫系の研究から神経系にシフトされた方は多数おられますが、複雑なシステムの中にシンプルで美しい原理原則を追い求めるという方向性が共通しているように思います。
最初に複雑な脳をそのままに受け入れた人の方が、「複雑なんだよね」で済ませてしまうところがあるからかもしれません。
会場の前の方、座長や演者に近い位置に座られて、自分が興味を持たれたトークには、右手を大きく挙げてすぐに質問される姿がとても印象的でした。
(その様子を写真に撮りたかったのですが、iPhoneを向けたときには、すでにマイクを持たれていて……画像は、坂野先生の御発表に質問されているところです)

シンポジウム後のスピーカーズ・ディナーの席をご一緒させて頂いたのですが、新幹線の都合もあって帰り際にご挨拶をしたときに「女性研究者として頑張ってね!」とエールを頂くことができました。
男女関係なく研究に邁進されてこられたと思っていたのですが、私よりも10歳以上上の女性研究者としては、それなりにいろいろご苦労もあったのかもしれないなと感じました。
直接お目にかかることができないままにレーヴィ=モンタルチー二先生がお亡くなりになったのはとても残念でしたが、バック先生はまだまだお元気でご研究も発展されていらっしゃるので、これからもお目にかかってエネルギーを頂きたいと思っています。
