元駐日スウェーデン大使ご訪問+やっぱり科学が好き
2013年 06月 12日
しっかりと「東北大学は1913年に日本で始めて女子大学生を受け入れて、今年ちょうど百周年です♫」というアピールをしておきました。
同席されたのが、カロリンスカ研究所に留学されていた川島隆太先生ということもあり、「東北大学は脳科学も強い」というポイントも強調。
もちろん、日本で他にも多数の素晴らしい脳神経科学分野の研究者はいらっしゃる訳ですが、「東北大学のセールス・ポイント」として絞るとすると、ライフ系では日本で初めて癌の集団検診を始めた黒川利雄先生(第10代総長)、センダイウイルスを発見された石田名香雄先生(第15代総長)などに加えて、脳科学も伝統です。
そもそも、解剖学の布施源之助先生や、第12代総長にもなられた大脳生理学の本川弘一先生(東北大学医学部同窓生の『どくとるマンボウ青春記』にも登場)など、脳科学の伝統があります。
【参考】
東北大学総合学術博物館のすべて Ⅵ「脳のかたち 心のちず」-東北大学・脳の研究・心の研究
ノレーン先生は大変気さくで社交的な方で、そりゃー、大使たるもの、決してネガティブなことは、初対面の相手に言ったりしないよね、と学びました。
科学者はどうしてもcritical thinkingという面が強いので、「いや、でも」とか「それもあるけど……」という否定的な発言をしがちです(←反省)。
今後、東北大学としてカロリンスカ研究所等との連携を強めたいという、こちら側の意向によるご訪問だった訳ですが、さてどうなるかはwe shall seeです。

まぁ、そんな日だった訳ですが、今日は久々にラボメンバーのスリリングなデータを見て嬉しくなりました。
予見が正しいことがデータで証明されることほど、科学者にとってエキサイティングな瞬間はありません。
もちろん、毎日そういう日ではない、というところが難点というか、忍耐力が無いと科学者はやってられないと思うのです。
そのような忍耐力は「stupidness」と呼ばれることもありますね。
やっぱり科学者は
Stay hungry, stay foolish.
な存在なのだと思います。
私にとっては、科学の楽しさは「スピード、変化、自由」だと思います。
科学は自分だけが行う行為ではなく、世界中で科学者達がしのぎを削っているので、その躍動感やダイナミックさは、それが好きな人にとっては麻薬のようなものです。
そして、科学の世界の中では、皆、学生さんであれ教授であれ、未知の真実を知らないというレベルにおいて平等だし、どんなアイディアで研究を行なってもよい自由があります(というか、あるべきだと思います。
そんな訳で私は「やっぱり科学が好き♡」です。