男女共同参画学協会連絡会

前々から思っていたが、非常にカタクルシイ名前だ。
「ダンジョキョウドウサンカク」という響きには、この言葉にこめられた「両性がともに輝く社会を!」という願いを打ち砕くような暗いイメージがあり、英語のEqual oppotunityとは大分違う。

こんな話をブログに書こうと思ったのは、この「学協会連絡会」の幹事をこの10月から分子生物学会が務めることになり、いろいろな行きがかり上、委員長を仰せつかってしまったからだ。
応用物理学会、日本化学会、日本物理学会などが中心となって設立され、現在では自然科学系の27学協会が参加しており、他に20の学協会がオブザーバーとなっている。
http://annex.jsap.or.jp/renrakukai/

10月7日(金)にそのシンポジウムがお茶の水大学の講義室をお借りして開かれた。
午前中の「テーマ討論:産業界における女性の研究者・技術者を増やすために」から始まり、午後に主催者としてこれまでの幹事学会の1つ日本化学会会長の挨拶、文部科学省の丸山局長、経団連常務理事、経産省の荒木由季子課長(ちょっと佐藤ゆかりさんを思い出させる雰囲気の方、でも話長すぎ)のご挨拶と、お茶大学長の郷先生の(自校宣伝の長い)ご挨拶。

それから、特別講演として資生堂の長沼雅子さん、内閣府男女共同参画局の塩満典子さん、日本女子大学の小舘香椎子先生。
長沼さんのお話はやはり企業の方らしく、ユーモアとウィットがあって面白かった。
塩満さんは相変わらず、膨大な資料を出して聴衆の質問を受け付けない作戦。
そりゃそうだ、何か行政サイドに「こうしてほしい」などと要望を出されても、その場で返答のしようがないだろう。
でも、彼女は本当に勉強家で、今日のシンポジウムの間ずっとメモを取っていたことは仕事とはいえ頭が下がる。
小舘先生は女性のリーダーを育てるという女子大の意義を述べられた。
(ヒラリー・クリントンもマサチューセッツ州のウエルズリーという名門女子大の卒業生という話を引用されていた。ちなみに、ノーベル賞受賞のバーバラ・マクリントックも同大の卒業)

一番インパクトがあったのは、パネル討論者の一人の日本IBM東京基礎研究所の淺川智恵子さんのプレゼン。
自己紹介を兼ねたトークを始めて少したったとき、手元のメモのような紙を指でずっとなぞっているのを見て、彼女が視覚障害者(全盲)だということに気が付いた。
そのメモはコンピュータでテキストを点字変換したもので、PowerPointの送りは補助の男性社員(と思しきお兄ちゃん)が行っていた。
彼女は視覚障害者が音声でWebを読むソフト、ホームページリーダー等を開発した方ということを初めて知った。
(彼女はその他数々の貢献により、女性技術者の「殿堂」入りされている)
コンピュータを介することによって、健常者も視覚障害者や聴覚障害者と気軽なコミュニケーションができる時代になっているということに改めて気が付いた。
これって凄いことだと思う。


さて、シンポジウムはその他、各学会の取り組みのポスター展示や、学協会の1年の活動報告などがあったが、そのうちの一つで大成功だったものが、「女子高校生夏の学校から科学・技術者のたまごたちへ」というイベント。
淺川さんはここでも講演されたが、この取り組みの目玉はなんといっても「若いお姉さんたち」(学部学生〜助手クラスのボランティア)がチューターとして「紙芝居」やら「クイズ大会」やらを企画したり、夜遅くまで進路相談などに付き合ったことだろう。
出来上がった「オバサン」たちより、目線の近いロールモデルになったはずだ。
知り合いのHさんのテクニシャンのお嬢さんも参加したということで、とてもエンジョイしてきたらしい。
このイベントは来年も行う予定。
乞うご期待!
by osumi1128 | 2005-10-08 21:22

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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