地域住民コホート調査初年度の報告

もうすぐ東日本大震災から3年が経ちます。
復興事業の一つとして立ち上がった東北メディカル・メガバンク事業では、ゲノム・コホート調査の一貫として地域住民の健康調査をして、その結果を返却して協力頂いた方々の健康支援をサポートしています。
ちょうど今年度から本格的な調査が開始して、このたび3744人分の健康調査結果が集計され、昨日公表されました。
地域住民コホート調査初年度の第一次集計状況~調査協力者の27%に抑うつ傾向、5%にPTSDの疑いなど~
東北メディカル・メガバンク計画は、東日本大震災からの復興事業として計画され、宮城県では東北大学、岩手県では岩手医科大学が事業主体となり15万人規模のゲノムコホート調査を行っています。本調査では、2014年2月現在で2万人を超える地域住民の参加を得ています。
 東北大学は、東北メディカル・メガバンク計画の遂行のため、東北メディカル・メガバンク機構(機構長:山本雅之、以下ToMMo)を2012年2月に設立し、2013年5月から地域住民コホート調査を開始し、同じく2014年2月現在で9000人を超える宮城県からの参加者を得ています。そのうち、約4割にあたる3744人について、2013年12月末までに、調査を集計しました。
 集計状況から、3744人のうち27%の調査参加者に抑うつ傾向がみられ、被災体験や近親者の喪失の影響などが考えられます。更に、問診票調査の結果からは5%にPTSDの疑いが見られ、臨床心理士による電話等での支援が行われています。
 また約10%の調査参加者に心不全の指標、腎機能障害がみられましたが、これまでの研究と比べ著しい増加ではありませんでした。アレルギー検査では、実施した33種の項目のうちスギ花粉に関するものの割合が約40%と最大で、加齢とともにその割合は低下していくことがわかりました。
今後、コホート調査の結果の整理を進め、震災後の住民の心身の健康に影響を及ぼしている身体的・心理的・社会的な諸要因を明らかにし、支援や復興策の充実に結びつけていきたいと考えております。
こちらを元にして、本日までにいくつかの報道が為されたのでクリッピングしておきます。
震災のような過酷な環境変化は、弱者にとってより厳しいものだということを肌で感じています。


NHKニュース
ミヤテレ

「コホート調査」途中経過発表 27%の住民が「抑うつ傾向

河北新報

by osumi1128 | 2014-02-28 19:31 | 311震災 | Comments(0)

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