日本分子生物学会理事のコメント(拙ブログに仮置き)

拙ブログは管理人の所属する組織・団体とは別に個人で管理しておりますが、連休明けまでの間、学会HPの更新作業ができませんので、本人の承諾を得てここに掲載します。こちらは、日本分子生物学会の理事会のMLに本日、出されたご意見です。

【追記】日本学術会議の方からも近々、意見表明が為される予定と聞いています。

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学位審査を含む様々な審査や試験制度は、我々の社会の成立を支える根幹の一つと言っても過言ではありません。たとえ失望を招く結果であっても、皆がその結果を遵守し社会が成り立っています。今回の早稲田大学の調査委員会の結論のように、博士論文が重大な欠陥を含むことは認めながら、間違って製本提出された原稿であるとみなし、、、、学位取り消しは無しと判定していては、社会の根幹を揺るがします。全ての職業人はおろか、小学校入学から大学に至るまで受験を経験する幼稚園児から高校生までに、早稲田大学の責任者は一体どのように説明できるのでしょうか。

上村匡

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皆様
「仮に博士論文の審査体制等に重大な欠陥、不備がなければ、本件博士論文が博士論文として合格し、小保方氏に対して博士学位が授与されることは到底考えられなかった。」というのは、極めて重い指摘だと感じます。この指摘に対して早稲田大と教員の皆さんがしっかりと向き合う必要があることを、教育研究者の声として社会に届けていく必要もあると考えます。
五十嵐和彦


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【追記】
皆様
早稲田大学の小保方氏の学位認定と、その後のCDBのSTAP細胞の論文取り下げ事件は直結しております。本学位論文が、その内容に限らずその後の波及効果も含めて、今までに取りさげられた学位論文の中でも最悪のレベルに位置することは明白であります。その学位を認可するという今回の早稲田大学の調査結果は、(少なくとも日本における)PhDの価値および大学院教育の意義を完全に否定するものとなります。これは、先進国においてあり得ない事態といえます。
渡邊嘉典

by osumi1128 | 2014-07-18 22:01 | オピニオン

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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