知のフォーラム国際シンポジウム「発生と発達障害」関連倫理セミナーのこと

今週月曜日から水曜日にかけて行った東北大学知のフォーラム脳科学「発生と発達障害Development & Disease」は無事に終了しました。オーガナイザーの下郡智美先生@理研BSI、瀧靖之先生@東北大学加齢研、ゲストスピーカーの皆様、short talkの皆様、ポスター発表の皆様、参加者の皆様、そして、準備から実施まで支えて下さった知の創出センターの方々と、瀧研究室、大隅研の皆さん、本当に有難うございました。
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遺伝子・分子や細胞が中心となる神経発生の分野から、脳の進化、そして間を繋ぐ発達障害の動物モデル、自閉症等の臨床という流れのセッション構成でした。分子の話は、もう少しイントロが多めでも良かったかもしれませんが、こういう組み合わせで研究者が集まることは決して多くないので、それなりの意義があったのではと思っています。画像は2日目レセプション前の集合写真。参加者の入れ替わりも多かったので、延べ人数として70名くらいであったかと思います。

さて、木曜日の午前中に研究倫理に関するセミナーを、インドのタタ研究所のShubha Tole先生に行って頂きました。セミナーというよりもワークショップで、いくつかの課題について、グループディスカッションをして発表しあうという形式。
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例えば、以下のような事例が提示されます。(追って日本語版にします)
Data Manipulation/bad record keeping
a) You have a colleague who doesn’t keep good lab records.
--Do you keep mum and do nothing?
--Do you lead by example and show them your books and hope they improve?
--Do you tell them once? More times? How long before you tell the PI.
--Do you tell the PI at all or is it not your job- if the PI finds out on her own that’s ok but you don’t need to tell them?
--What if it’s a colleague with whom you collaborate and whose record keeping or lack thereof affects your project.
b) At lab meeting you see data that you know can’t be real- there was no time to produce it since you last saw that particular project being presented, or the machine that was necessary to produce that data had been shutdown for the past 2 months when the data was supposed to be produced. What do you do. Keep quiet? Discuss with someone (whom). Anything else?
---what if the person is a senior colleague or the PI themselves.
c) What if you see inconsistencies in a grant that the PI or a post doc wrote that has got funded before you joined the lab, and now you notice that some data in the grant isn’t quite right or worse- taken from a paper you came across.
What do you do. Keep quiet? Discuss with someone (whom). Anything else?

Tole先生は最初に「Are you a good person?」と訊きます。当然ながら「Yes」と答えるとして、ではこういう具体的な事例に直面したとき、あなたはどうしますか? という問われると、結構答えるのに躊躇してしまったりします。

また、上記の事例では、a)からb)、c)と進むに従って、レベルが高く?なっています。つまり、倫理的に行動する習慣は、a)のレベルで身につけておかないといけないということでもあると思います。

現在、CITIなどのe-learningシステムもできていますが、対面で少人数のワークショップなども必要であることを実感しました。学会などで始めることを考えたいと思います。
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by osumi1128 | 2015-08-29 14:50 | 東北大学 | Comments(0)

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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