
過日、東京出張の用務と用務の隙間で
サントリー美術館の『藤田美術館の至宝 国宝曜変天目茶碗と日本の美』を駆け足で観てきました。さすがに国宝。釉薬の美しさは鳥肌モノでした。個人的には、下さるというなら(←いつもの仮定のお楽しみ♬)、重文の大井戸茶碗「銘 蓬莱」よりも、小井戸茶碗の「銘 面影」が、ちょっと小ぶりで好きですね。繕ってある(金継)というのも、完璧でないモノにも美を見出す日本文化ならではの面白さがありますし。画像はこちらのサイトの33番めのものを御覧ください。
昔の掛け軸や屏風などを眺めながら、そういえば同じモチーフだったり、同じような構図だったりするものは多数あるなぁと思いました。琳派の「風神雷神図」は俵屋宗達→尾形光琳→酒井抱一と写されていますが、もっとマイナーなレベルで似ているものは多数あります。これは西洋美術でも同様ですね。キリスト教の宗教画で繰り返し描かれてきたエピソードは、受胎告知にせよ、聖母子像にせよ、どうしたって似てはいますが、それでもダ・ヴィンチはダ・ヴィンチだし、ボッティチェッリはボッティチェッリだし。
日本美術の「写し」という伝統で言えば、屏風絵を焼き物に写したり、あるいは着物にも写しがあります。もはや着るアートですね。たまたま見つけたこちらのHPのトップページに置いてある動画で、着物というフレームにどのように絵を描き、繕いや金泥などを施すのかが出ていたのでご参考まで。
ちなみに、サントリー美術館と同じフロアの雑貨屋さんというか、和デザインのお店は、日本通の外国人の方のお土産にお勧めです♬
さすがミッドタウン、歩いているだけで素敵なディスプレイにインスパイアされます🎶