東北大学知のフォーラム脳科学イベント終了:Charles Yokoyama先生のサイエンス・ライティングセミナー

2年前から準備してきた東北大学知のフォーラム脳科学の国際シンポジウムと関連諸行事が終わりました。国際シンポジウムは7月、8月、9月と3回、参加人数はのべ300人超え。関連行事は、技術ワークショップ(7月)、倫理セミナー(8月)、若手向けワークショップ(9月)、市民公開講座(9月)、そしてサイエンス・ライティング・セミナー(9月)と行いました。

最後のシンポジウムのテーマは「Memory & Mind」で、片平さくらホールを会場に開催しました。富山大学の井ノ口馨先生と東北大学の筒井健一郎先生にオーガナイザーをお願いし、MITの利根川進先生、エジンバラ大のRichard Morris先生、CalTechの下條信輔先生、オタワ大学のGeorg Northoff先生、国内ではATRの川人光男先生、東大の合原一幸先生に初日のトークを頂きました。2日目は、もう少し若手の国内の方々のトークとポスターセッションという構成。実に活発な質疑応答でしたが、学生さんからの質問が無かったことについて、Morris先生から何故か?と訊かれて、日本人の学生さんは、年上の人たちがいると遠慮しがちであると答えましたが、この点はグローバル化を進める間に、なんとかしたいものです。
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さらに3日目には、シンポジウムにもディスカッサントとしてご参加頂いた理研BSIのCharles Yokoyama先生に「Essential skills for publishing high impact research」というタイトルでセミナーをして頂きました。
東北大学知のフォーラム脳科学イベント終了:Charles Yokoyama先生のサイエンス・ライティングセミナー_d0028322_22471881.jpgハイ・インパクト・ジャーナルに論文を載せるには「conceptual advance(概念的な革新)」がもっとも重要であり、それは研究の企画段階から始まっている、というのが一貫して流れていた哲学であったと思います。

Yokoyama氏は日系四世で、神経科学分野でポスドクまでのキャリアがあり、その後、Neuron誌のエディターの道に進まれました。「実験が上手じゃなかったからね。書くことやアドバイスをするのは好きだったけど」とのこと。さらにその後、利根川先生に引きぬかれて、BSIの広報・戦略部門のヘッドになられたのが2011年。BSIの中では、論文作成の相談にも乗っているとのことでした。うちの研究科にもそういう人材が欲しいところです……。

セミナー後、日本の科学を世界に発信するにはどうしたら良いか、などについての意見交換を行った後、東北メディカル・メガバンク棟の見学にお連れしました。山本機構長のところを表敬訪問した後に、シークエンス解析室、健康センター、バイオバンク室、スパコン室などを興味深く見学されました。最後はスパコンに記念のサイン♬
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東北大学知のフォーラム脳科学イベント終了:Charles Yokoyama先生のサイエンス・ライティングセミナー_d0028322_22452324.jpgセミナーは大好評でしたので、是非今度は丸一日コースで講義をお願い致します♬


by osumi1128 | 2015-10-02 22:47 | 若い方々へ

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