多田富雄さん
2005年 12月 04日
現在71歳の多田富雄先生には面識はないが、一時期凝っていた白州正子との対談は興味深く読んだ。
4年前に脳梗塞となり右半身不随と言語障害に陥ったが、左手でキーボードを操ってパソコンを用いて執筆活動も続け、さらに、新たに作られた創作能『原爆忌』は今年初舞台となったという。
脳梗塞に加え、前立腺癌とその転移も見つかってなお、生きること、創造的であることに情熱を傾ける姿は感動的であった。
もちろん、どこに行くにも車椅子を押して下さる奥様の親身な介護もあってこそだと思うが、ぎりぎりまでご自分の価値を良く使って、メディアを通じて核問題への警鐘を鳴らしたかったのではないかと思う。