ちょうど1週間ほど前、ソウル出張でした。仙台からはアシアナ航空が仁川国際空港まで、毎日1往復就航しています。インチョンはソウル市内から遠いですが、新しくて大きな国際空港です。今回は第46回日本神経精神薬理学会(JSNPソウル)でのシンポジウム講演だったのですが、大会長の池田和隆先生が、国際学会のCINP2016(International College of Neuropsychopharmacology)と続けて同じ会場での開催という大胆な試みをされ、アウェイであるにも関わらず、650名もの参加者であったとのこと。ソウルなのに、多くの知り合いと御一緒というのは、なかなか不思議な感覚でした。
着いた日が大雨だったこともあり、翌日が発表、その翌日の朝の便で戻りというスケジュールであったので、どこも訪問できなかったばかりか、一度も韓国料理を食べない、という国内旅行のような具合……。世界は狭くなりました。大会会場は
COEXといって、国際会議場にホテルや広いショッピングモールが付随するコンプレックス。
発表したシンポジウムは精神栄養がテーマで、脂質脳科学の方の話をしました。セッションが並行して6つくらいあって、自分の発表と重なっているセッションを聴くことができなかったのが唯一残念なことでした。今回は、池田先生がかなり頑張ったのだと思いますが、基礎系、しかもゼブラフィッシュやショウジョウバエの研究者まで巻き込んだセッションがありました。翌日の指定セッション「日本における脳と心の研究の動向」も聴きたかったですが、月曜日に授業があり帰仙しなければなりませんでした。
初日の懇親会は着席のディナーでした。池田和隆先生@
東京都医学総合研究所のご挨拶。CINP理事長の山脇成人先生@広島大学。 CINP2016ソウル大会長のJun-Soo Kwan先生のご挨拶。
JSNP理事長の石郷岡純先生@東京女子医科大学から、岩本和也先生@熊本大学ほかの表彰。池田先生のところの女性研究者の方が気を利かせて浴衣でアテンド♬ 会場にいろいろなアートもあったのですが、一番印象的だったのがこちらの「書」ですね。ハングル文字の書は初めて見た気がします。日本の書のカテゴリーだと「かな」に相当するってことでしょうか……。
韓国は、もっとも近い隣国なのに、漢字をあまり使わないため、むしろ遠い国のような気がします……。中国本土や台湾の方が、字体は異なっても共通の文化を感じることができるので。でも、韓国でも中学から漢字を習うように最近変わったと聞きました。10年経つとずいぶん印象が変わるかもしれませんね。