『とめはねっ!』で現代の書道の動向を知りました

高校時代、芸術系の科目として音楽、美術、工芸、書道の四択があって、書道を選択していました。PC時代になって、手書きが読めないくらい悪筆の現在からは想像できません……。うちの学生さんとのやりとりでも、学生さんはこっそり秘書さんに私の手書きのコメントの読み方を訊いていたりするくらいです。小学校、中学校は祖父の影響もあってマシだったはずなのですが……。ともあれ、その書道の授業は面白かったです。判子を彫ったり和綴じを習ったり、単に書くことだけではなかったこともあり。

最近になって『とめはねっ!』という漫画を一気読みしました。舞台が鎌倉市にある高校ということも馴染みがあって、随所に懐かしい地名もあり。篆書、隷書、あるいは前衛書などの解説も久しぶりに面白かったです。
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でも、びっくりしたのは、高校書道部の全国の大会のレベルがものすごく高くなっているという事実。揮毫のパフォーマンスの大会などがあることも初めて知りました。

普段、自分の気持ちや考えを表すには、はるかにキーボードを使う方が手書きよりも楽なのですが(漢字が出てこないことも多いですし……)、やっぱりアナログな世界も大事だなぁと思いました。「臨書」といって、要するに過去の素晴らしい書をお手本に書き写す、それによって、原著の技術や精神性を学ぶというスタイルがありますが、これなんて、コピペしてしまったら何にもならない。最初から最後まで書き損じもできない緊張感の中で、3000字もの大作を仕上げるなど、精神的にもタフになるでしょうね。

先日のソウルの学会場で見かけたハングル文字の書を再掲します。きっと、この作者のスタイルなのだろうと想像するのですが、内容が読めないというのが悲しい……。
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by osumi1128 | 2016-07-25 23:37 | 書評

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