雪の名前
2005年 12月 27日
朝出て行こうとしたら吹雪いていて、車を使うのを諦めた。
何故か雪だと傘をさす気にならないことが多いのは、これまで雪に接したのがスキー場だったからか。
地下鉄の駅から研究室まで15分、傘なしで歩く間に帽子やダウンジャケットに雪が付くが、はたくと簡単に落ちるのは気温が低くて雪が水っぽくないせいだろう。
太宰治の『津軽』には
津軽の雪
こな雪
つぶ雪
わた雪
みづ雪
かた雪
ざらめ雪
こほり雪
(東奥年鑑より)
という、美しい雪の名前が出てくるが、仙台で暮らすようになって雪に表情があることがよく分かった。
また、雪が風で舞い上がって下から上に流れることや、晴れていてもすでに山に積もった雪が風で飛ばされてくることも知った。
冬至を過ぎて冬はこれからが本格的になるのだが、私には徐々にまた日照時間が長くなっていく周期に入ったことが嬉しい。
現代の日本では、昨日までのクリスマスのデコレーションをはずして、大急ぎでお正月支度となるのがちょっと慌ただしい年の瀬である。