過日、拙ブログに
「トレハロースの影響」という記事をポストしました。こちらは、直近で発表されたNature記事について、腸炎との関連について示したもの。
要点としては以下になります。
●日本国内では、現在まで、トレハロースが原因と思われる腸炎菌の流行は報告されていない
●論文に記載されている動物実験は特殊な条件
●トレハロースに急性の副作用は無い
ただし、上記会社の記事に含まれていない元のNature論文のポイントとしては、トレハロースを利用できるクロストリジウム菌に遺伝子変異が誘導される、ということがあり、このために、抗生物質を開発しても変異した菌には効かなくなる点が、長期的な影響として問題であることを指摘しています。
トレハロースは安価に合成できることになったことによって、人工甘味料あるいは保存料として種々の加工食品に利用されていますが、天然の食材にも含まれていることも、念のため指摘しておきます。それはキノコなどの真菌類です。パンやビールにも酵母菌が使われるので、どの程度の量かわかりませんが、ゼロではないでしょう。
だからといって「キノコは食べない方が良い」という結論を導くのは性急過ぎると思います。マクロビオティック的な理論では、キノコ類は微量栄養素や食物繊維に富むため、毎日摂取することを推奨されています。
要は、特定の加工食品のみを大量に摂取しないこと、偏った食事をしないことだと思います。うちの学生さんには「3食コンビニは止めましょう!」と伝えています。逆に、特定の食品で「体に良い」とされるものでも、それだけしか食べなかったら健康を害するでしょう。
You are what you eat!!!
(画像は、筆者が応急的に比較的よく食べる食品にもトレハロースが使われていることを示すために載せました)