今回の出張のお伴は『
遺伝子ー親密なる人類史』。Kindle版の上下2巻をiPadに落として来た。
本書はメンデルの実験から始まる遺伝学の科学史でもあり、人はヒトをどのように捉えてきたのかという哲学史的な側面もあり。著者は『がんー4000年の歴史』(ハヤカワ文庫)の原著がピューリッツァー賞を受賞した医師・研究医のシッダールタ・ムカジー。『がんー4000年の歴史』でも、がん研究に取り組んだ科学者、財団等の人々の物語が幾重にも重なりながら語られたが、こちらの『遺伝子ー親密なる人類史』も、科学者の描写がとても人間的だ。冒頭には著者の家族歴のエピソードが取り上げられ、その結末はどうなるのだろうという推理小説にも似たストーリー展開にも驚く。
次年度の学生向け「お勧め書籍」に加えて紹介するつもり。