仙台の街歩きが心地よいのは、歩道が広いこともありますね。

ここは仙台メインストリートの一つ、定禅寺通り。せんだいメディアテークという市民図書館プラスαの施設の前。毎月、メディアテークを会場として
東北大学のサイエンスカフェが開催され、今月で154回を数えます。

今回の講師は数学者の正井秀俊先生。まだ助教という若い方だったせいか、会場にはいつものサイエンスカフェよりも多数の高校生が参加。

正井先生の専門は数学の中でも「トポロジー」という分野で、まぁ、ここに示すような○△□も、トポロジカルにはみんな一緒だよね、というような考え方をされます。

今回のカフェでは、正井さんがボールを使ったジャグリングを見せながら、糸の絡み方のトポロジカルな解釈にチャレンジするという企画が織り込まれていました。

ジャグリング以外には、髪を三つ編みにするなども同じ問題になりますね。最後にはミキサーの回転が多くは2つが逆向きになっているともっとも撹拌効率が大きいのはなぜか、などの説明もされていました。
ともあれ、正井先生が一番熱く語っていたのは、自分にとっての数学への気持ちが「片想い」のようなものであるとか、同じ問題をずうっと考え続けてようやく答えを出すことが楽しいとか、知らないことに解を出すためにどうすれば良いのかを考えるのが面白いとか、とにかく数学ラブ♡な方でした。現所属の材料科学高等研究所では材料科学とのコラボレーションをしているとのこと。いいなぁ。数学者に似合わず(世代の問題?)アピーリングなプレゼンのノウハウも心得ていて、まぁ、なんて逸材!と思ったら「東京の大学に異動します」とのこと……orz
いえ、いいんです。日本の中で数学が好きな子どもや生徒や学生が増えることは、将来にわたってとても大事。
ちなみに、来月は医学系研究科の鈴木匡子先生です!
講師:鈴木 匡子 東北大学大学院医学系研究科 教授
【東北大学サイエンスカフェの歴史(曽根先生情報をもとに)】
東北大学でサイエンスカフェを始められたのはH17年、福西浩先生でした。吉澤先生は、福西先生と交替されて、H19年度から参加されたそうです。
福西先生が東北大スタイル(テーブルファシリテータなど)のサイエンスカフェを発明されて、H17年に7月から10回開催しました。
翌年のH18年度はJSTの補助を得てネットワーク型サイエンスカフェに挑んで、いまのCATV録画放送につながっています。ネットワーク型の初回(第11回)が私だったとのこと。
さらに、文系にも広がって今ではリベラルアーツサロンも開催されています。