本当に久しぶりにラット胚の摘出を行った。月末から全胚培養を習いに来るマレーシアの研究者に教えるためのリハビリ。

実験は、頭で考えて行うというより、身体で覚えるスポーツに近い面がある。プロトコールを頭に入れたら即、実験できて上手くいくというものではなくて、何度も繰り返し行ううちに、手技が安定し、良いデータが取れるようになる。
自転車に乗るのと同じように、20代に叩き込まれた胚を取り出す操作は、基底核レベルの神経回路となって残っている。
なので、学生さんには常々「実験はむしろスポーツですよ。単純作業でも繰り返し行わないと上手くいくようになりませんよ」と伝えている。