博士の愛した数式(映画版)
2006年 02月 19日
寺尾聡、深津絵里の配置は納得。
浅岡ルリ子はちょっと目立ちすぎ。
ルートの子役の斎藤隆成君は演技は良かったけど、本ではもっと泣かせる重要な役回りだった気がする。
大人になったルートの吉岡秀隆は、子供のルートに確かに似てはいる。
細かいエピソードで割愛されていたり、逆に映画で足されていたりするのは、こういう
「小説の映画化」では致し方ないところだろうが、自分が大切だと思った場面が出てこないのは寂しい。
例えば、博士が数学の雑誌の懸賞に応募して当たったお祝いの品を選ぶというエピソードが無くなって、ルートからのお祝いの品がの背番号「28」のパーカー(ウインドブレーカー?)になってしまったのは非常に残念。
逆に、博士と義姉との思い出やエピソードはかなり膨らませているのだが、ちょっとうっとうしく思った(浅岡ルリ子の登場場面を多くするためか?)。
あと気になったのが、舞台は長野なのかなと思っていたら、海も沢山出てきて、ちょっとリアリティーに欠ける気がした。
ってな訳で、しっかりハンカチ2枚用意して臨んだのですが、それほどでは無かった。
・・・と書くと、まるで良くないように思われるかもしれないが、寺尾聡は良かったです。
どんどんお父さんに似てきているのは恐ろしいくらいですが、いい味出してます。
ちなみに、私の友人の数学者もニンジンが嫌いなのだけど、映画の中の博士もピラフのようなものの中から、賽の目切りのニンジンを選り分けて食べ残していた。
これって典型的な表現型なのだろうか・・・?
深津さんも真面目で純真な家政婦さんの役にはまってました。
大人になったルートが素数とか虚数とかについて語るのは、原作とは違うのだけど、「数学はロマンチック」というハートはよく伝わったと思います。